WOWOW(4839)企業分析レポート
株価:1,682円(2025-09-12終値)
市場:東証プライム/情報・通信業
時価総額:485億円
単元株数:100株
1. 企業情報
- 概要:日本初の民間衛星放送会社。BS・CSなどを通じ、有料のプレミアム型放送(映画・スポーツ・音楽・ドラマ)を提供。IPTVやケーブルTV経由の提供も行う。連結ではテレマーケティング事業も展開。
- 事業構成(2025.3):メディア・コンテンツ 92%(営業利益率約3%)、テレマーケティング 8%(営業損失率約▲2%)
- 収益源:会員収入(サブスクリプション)を主とする放送収入+コンテンツ関連収入、テレマーケティングの外部売上
- 従業員:753人、平均年齢40.8歳、平均年収1,057万円
- 拠点:東京都港区赤坂
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:有料プレミアム放送(BS/CS)の主要プレイヤー。大手民放・メディア企業が主要株主で、コンテンツ・編成面での連携基盤がある。
- 強み
- 独自制作(スポーツ・音楽・ドラマ)とプレミアム権利の獲得・放映実績
- BS/CS、ケーブル、IPTVと複数の配信経路を保有
- 財務の健全性(自己資本比率71.0%:2025年1Q末)
- 課題
- 加入者純減:2026年3月期1Qの新規加入15.7万件、解約23.4万件、正味▲7.7万件。累計契約数は前年比▲6.0%
- 会員収入の減少傾向がセグメント利益の圧迫要因
- 配信競争(ストリーミング/OTT)による視聴時間・支出配分の変化
- 市場シェア:公表なし(—)
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方向性(開示ベースの示唆)
- メディア・コンテンツの「会員収入」維持・回復に向けた編成・制作の強化(スポーツ・音楽・ドラマの自社制作・独自性)
- 収益性の維持に向けた費用管理と番組投資の精度向上(番組勘定の適正化)
- テレマーケティング事業の外部収益拡大(1Qで黒字化)
- 2026年3月期の会社計画(2025/5/15公表据え置き)
- 売上高 766億円(前年並み)
- 営業利益 7億円(前年比大幅減)
- 経常利益 15億円
- 親会社株主に帰属する当期純利益 8億円(EPS約28.25円)
- 中期経営計画の具体施策・数値目標:資料上の明示はなし(—)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:サブスクリプション型(会員収入)+コンテンツ関連収入。加入・解約の動向が収益性に直結。
- 適応力
- 配信経路の多様化(BS/CSに加えケーブル・IPTV)をすでに展開
- 番組勘定(制作・権利投資)の運用が収益性に影響
- リスク要因:加入者純減、コンテンツ獲得コスト、視聴行動の構造変化、権利更改の成否
- 財務余力:現金等273.9億円、自己資本比率71.0%、流動比率2.54と流動性は厚い
5. 技術革新と主力製品
- 技術・提供形態:衛星放送(BS/CS)を基盤に、ケーブルTV・IPTVでも提供
- 主力領域:スポーツ中継、音楽ライブ、オリジナルドラマなどの独自編成
- 動向:1Qでメディア・コンテンツのセグメント利益は減少(会員収入の減少影響)。テレマーケティングは外部顧客増で改善。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価:1,682円
- 予想EPS(会社計画):約28.31円 → 予想PER:約59.4倍(提示データと一致)
- 過去12か月EPS:22.53円 → 過去PER:約74.7倍
- 実績BPS:2,425.17円 → PBR:約0.69倍
- 配当(会社予想):年30円 → 予想配当利回り:約1.78%(30円/1,682円)
- 5年平均配当利回り:3.83%(参考データ)
- 参考比較(業界平均):PER 23.2倍、PBR 2.3倍
- PERは業界平均より高く、PBRは1倍を下回る水準
- 備考:一部データで「Forward配当60円」の表記があるが、会社公表は年間30円予想。最新の会社開示を優先。
7. テクニカル分析(短期)
- トレンド:株価は50日移動平均1,517円、200日移動平均1,136円を上回る上昇基調
- 位置:52週高値1,920円に対し約▲12%下方、52週安値973円に対しては大幅上方
- 出来高:直近1日 84万株(3カ月平均約30万株、10日平均約30万株)と増加
- 価格推移(直近10日):1,650〜1,850円レンジでの振れが大きく、当日は高安の値幅が拡大
- ボラティリティと節目:1,700円近辺の攻防と、1,800円台での上値試しが交錯する展開がみられる
8. 財務諸表分析
- 売上高推移:796億円(2022)→ 771億円(2023)→ 749億円(2024)→ 767億円(過去12か月)
- 営業利益:52.7億円(2022)→ 32.3億円(2023)→ 14.5億円(2024)→ 20.4億円(過去12か月)
- LTM営業利益率:約2.7%(20.36億円/767.6億円)
- 当期純利益:42.4億円(2022)→ 24.0億円(2023)→ 10.9億円(2024)→ 6.37億円(過去12か月)
- LTM純利益率:約0.8%
- セグメント(2026年3月期1Q)
- メディア・コンテンツ:売上168.4億円(▲2.6%)、セグ利益11.0億円(▲26.9%)
- テレマーケティング:売上18.5億円(+24.0%)、セグ利益0.72億円(赤字から黒字化)
- コスト構造
- 売上総利益:246.9億円(LTM)
- 販管費:226.5億円(LTM)
- 減価償却:34.9億円(LTM)、EBITDA:55.2億円(LTM)
- 異常項目(LTM):▲22.95億円(影響大)
- 財政状態(2025年1Q末)
- 総資産:965.7億円、純資産:685.4億円、自己資本比率:71.0%
- 現金及び預金:273.9億円、番組勘定:297.6億円
- 流動比率:2.54
- 効率性
- ROE(実績):0.93%
- ROA(LTM):1.17%
- キャッシュフロー:四半期CFは未作成(会社注記)
9. 株主還元と配当方針
- 配当実績・予想
- 2025年3月期:年30円(期末30円)
- 2026年3月期(会社予想):年30円(期末30円)
- 予想配当利回り:約1.78%(株価1,682円ベース)
- 配当性向
- LTM EPS 22.53円に対し年30円:配当性向約133%
- 会社予想EPS 28.25円に対し年30円:配当性向約106%
- 自社株:自己株式約58.1万株(発行株式の約2.0%)
- 大株主:大手民放各社や信託銀行等(インサイダー保有比率53.7%)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週騰落:+73.71%
- ベータ(5年):0.16(市場連動性は低めの傾向)
- 信用動向:信用買残120.3万株、売残32.3万株、信用倍率3.73倍
- 前週比:買残▲6.3千株、売残+27.6千株(売り方増加)
- 需給・関心:出来高急増日が出現。上昇トレンドの中で短期の値幅拡大が発生。
- イベント
- 今後の決算:四半期ごとに開示予定(直近1Qは2025/7/31発表済)
- 権利・配当:次回想定の権利落ち日 2026/3/30(予定)
11. 総評
- 事業面:コアの会員収入が減少し、メディア・コンテンツの採算は低下。テレマーケティングは外部顧客増で改善。加入動向の底打ちが重要。
- 財務面:高い自己資本比率と潤沢な現金で財務耐性は高い一方、LTMの利益水準・ROEは低位。異常項目の影響も見られる。
- バリュエーション:予想PERは高水準、PBRは1倍を下回る。配当利回りは会社予想ベースで約1.8%で、配当性向は100%前後〜超のレンジ。
- 市場面:株価は中長期の上昇トレンド内で推移。直近は出来高増を伴う値動きの拡大。信用取引では買い越し基調。
- 着眼点:加入・解約動向と会員収入、番組投資の回収効率、テレマーケティングの収益貢献、費用コントロールの進捗が主要な業績ドライバー。
注記
– 本資料は公開データの整理であり、投資助言を目的とするものではありません。
– 一部指標は丸め誤差を含みます。会社開示(決算短信・説明資料)を優先してください。
企業情報
銘柄コード | 4839 |
企業名 | WOWOW |
URL | http://www.wowow.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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