四国銀行(8387)企業分析レポート
本資料は公開情報に基づく客観的な整理であり、投資助言を行うものではありません。不明点は記載を省略しています。
1. 企業情報
- 概要:四国銀行は高知県に本店を置く地域銀行。高知・徳島を中心に四国全域で店舗展開し、みずほ銀行と親密関係。高知県の指定銀行。
- 主要業務(2025.3、連結の概況)
- 資金受入:普通預金58%、定期31%、当座6% 等
- 資産運用:貸出金62%、有価証券30%、現預金5% 等
- 融資先内訳:中小企業等向け74%、住宅・消費者向け19%
- 提供サービス:個人向け各種預金・カード・ローン、保険、投信・外債・株式、ネットバンキング、コンビニATM、事業承継・M&A仲介、ビジネスマッチング、SDGs経営支援 等
- 直近トピック(2026年3月期1Q):資金運用収益・役務収益が増加し、経常利益は前年同期比+30.4%
2. 業界のポジションと市場シェア
- 地域ポジション:高知県の指定銀行として地域密着。四国エリアの地銀(伊予銀行、阿波銀行、百十四銀行 等)との競争環境。
- 競争優位の源泉(示唆)
- 地元深耕ネットワークと官公需(指定銀行)
- 中小企業向け融資比率が高く、事業承継・M&A・マッチング等のコンサル機能
- みずほ銀行との関係によるソリューション連携余地
- 課題
- 地域の人口減少・事業者数減少による貸出需要・手数料機会の伸び鈍化リスク
- 預金コスト上昇と貸出金利上昇のせめぎ合い(利鞘管理)
- 有価証券ポートフォリオの市況影響
- 市場シェア:具体的な数値開示はなし(—)
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/方針(公開情報からの要点整理)
- 地域密着・地域経済の課題解決型金融(事業承継、M&A、SDGs 等)
- 金利環境変化に応じた資金運用・調達の最適化(利鞘確保と預金コスト管理)
- 非金利収益(手数料・コンサル)の拡大
- デジタルチャネル高度化(ネット/アプリ、キャッシュレス対応)
- 具体施策(短信・開示の示唆)
- 有価証券ポートフォリオの組替(売却等)による収益性・リスクの改善
- 法人・個人預金の増強、貸出金の着実な増加(1Qで貸出金+388億円、預金+356億円)
- 役務取引等収益の積み上げ(1Q 2,702百万円)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:貸出金利息+有価証券利息・配当が中核。役務収益(投信・保険、各種手数料、コンサル)を上乗せ。
- 金利環境適応:1Qは貸出・証券の利息増で経常収益増。預金利息の増加で調達コストも上昇しており、利鞘管理が重要。
- 流動性・安定性:貸出金/預金比率(LDR)約71.8%と、預金超過基調で流動性に余裕。
- 地域構造リスク:人口減による貸出・手数料機会の伸び悩み、与信費用の変動。有価証券の価格変動リスク。
- 資本:短信の表示上自己資本比率4.7%(注:短信独自算式で、規制上の自己資本比率とは異なる旨の注記あり)。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・チャネル:インターネットバンキング、スマホアプリ、コンビニATM連携など利便性向上。
- 主力収益源(1Q内訳の示唆)
- 資金運用収益:10,952百万円(貸出金利息6,808/有価証券利息配当3,893)
- 役務取引等収益:2,702百万円
- 独自性:地域企業向けの承継・M&A・マッチング支援、SDGs支援等のコンサル機能。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価 1,462円、時価総額 約619.9億円、発行済株式数 42.4百万株
- 会社予想ベース
- EPS(予想):170.11円 → PER ≈ 1,462 / 170.11 = 8.59倍
- BPS(実績):3,967.17円 → PBR ≈ 1,462 / 3,967.17 = 0.37倍
- 1株配当(予想):50円 → 配当利回り ≈ 50 / 1,462 = 3.42%
- 配当性向(目安):約29.4%(50 / 170.11、会社開示の実績/TTMは30.65%)
- 実績TTMベース
- EPS(TTM):約163.16円 → PER ≈ 1,462 / 163.16 = 8.96倍
- 業界平均との比較(参考)
- 業界平均PER:10.7倍 → 四国銀行はやや低位
- 業界平均PBR:0.4倍 → 四国銀行は概ね近い水準(0.37倍)
7. テクニカル分析
- トレンド:
- 50日移動平均:1,307.66円、200日:1,190.36円。株価は両移動平均を上回る上昇トレンド。
- 52週高値:1,475円、現在値は高値まで約-0.9%と高値圏。
- 直近10日値動き:1,400円台前半からじり高で年初来高値(1,475)に接近。出来高は3カ月平均(約104千株)に近い水準。
- 需給(信用):信用買残312千株、信用倍率21.53倍と買い長。前週比で買い増加(+11.9千株)。
8. 財務諸表分析
- 損益(連結)
- 経常収益(1Q累計):14,830百万円(前年同期比+14.4%)
- 経常利益(1Q累計):3,704百万円(+30.4%)、純利益(1Q累計):2,256百万円(+15.5%)
- 通期推移(百万円)
- 売上(経常収益相当):2022 38,924 → 2023 56,477 → 2024 48,803 → 過去12か月 47,083
- 税引前利益:2022 10,526 → 2023 7,891 → 2024 9,288 → 過去12か月 10,028
- 親会社株主純利益:2022 7,945 → 2023 5,549 → 2024 7,285 → 過去12か月 6,813
- EPS(基本):2022 191.07円 → 2023 133.28円 → 2024 174.76円 → 過去12か月 179.93円
- 収益性指標(過去12か月)
- 利益率:純利益率約14.6%、営業利益率約28.2%(銀行業特有の計数)
- ROE:約4.31%(実績4.15%)、ROA:約0.21%
- 貸借対照表(2025/6/30)
- 総資産 3,461,011百万円、純資産 165,764百万円
- 貸出金 2,142,235百万円、預金 2,985,625百万円、有価証券 1,006,997百万円
- LDR ≈ 71.8%
- キャッシュフロー:四半期CF計算書は未作成(短信注記)
- 資本:短信表示の自己資本比率4.7%(短信独自算式。規制自己資本比率とは異なる)
9. 株主還元と配当方針
- 配当:年間50円(中間25円・期末25円)を継続予想。5年平均配当利回り4.13%(参考)。
- 配当性向:会社開示ベースで約30%前後。
- 自社株:自己株式保有あり(期末自己株式数 662,227株)。新規の自己株買い方針は—。
- 権利関係:次回権利落ち予定 2025/9/29(開示ベース)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- パフォーマンス:52週騰落 +51.19% と上昇基調。S&P500(+16.89%)を上回る伸び(参考対比)。
- モメンタム:50・200日線上で推移し、高値圏に接近。信用買い残の増加や高い信用倍率から、個人投資家の関心がうかがえる一方、需給の偏りには留意が必要。
- 需給・イベント:直近では決算通過済(8/8短信)。配当の権利取り日程が近づく時期のため、短期需給の変化要因になり得る。
11. 総評(要点整理)
- 事業基盤:高知・徳島を中心とする地域密着型の地銀。中小企業向け融資比率が高く、事業承継・M&A支援などコンサル機能を持つ。
- 業績動向:金利環境の変化を背景に、貸出・有価証券の利息増で1Qは増収・増益。預金利息の上昇で調達コストも増加しており、利鞘管理が焦点。
- 財務:LDR約72%と流動性に余裕。ROEは4%台。短信表示の自己資本比率4.7%は独自算式である点に留意。
- バリュエーション:PERは業界平均を下回り、PBRは0.37倍と業界平均に近い。配当利回りは約3.4%で、配当性向は約30%。
- マーケット:株価は52週高値圏で推移し、移動平均線上方。信用需給は買い長。イベントとして配当権利落ちが近い。
- リスク要因:金利変動(利鞘・証券評価・預金コスト)、信用コストの変動、地域人口動態、ポートフォリオ市況。
本レポートは情報提供を目的としたもので、投資判断はご自身でご確認ください。追加の数値算出(例:利鞘推計、セグメント別の時系列等)が必要な場合は具体項目をご指定ください。
企業情報
銘柄コード | 8387 |
企業名 | 四国銀行 |
URL | http://www.shikokubank.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 銀行 – 銀行業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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