明星工業(1976)企業分析レポート

株価: 1,650円(2025-09-12終値)
市場: 東証プライム/建設業

1. 企業情報

  • 概要: 熱絶縁工事に強みを持つ建設工事会社。国内外のプラント・発電・インフラ向け断熱・保温・防食・耐火工事に加え、LNG関連(極低温断熱)や環境関連(構造物補強・補修等)にも注力。ボイラ関連設備の設計・製造・据付も展開。
  • セグメント:
    • 建設工事事業
    • ボイラ事業
  • 事業内訳(参考表記): 建設工事 89、ボイラ 11(括弧内は一般に営業利益率目安の表記例: 17、7)
  • 海外比率: 10%(2025年3月期)
  • 従業員: 756人、平均年齢 39.3歳、平均年収 614万円
  • 本社: 大阪市西区京町堀1-8-5 明星ビル

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション: 熱絶縁工事の専業色が強く、LNG出荷基地等の海外大型案件で実績。国内ではエネルギー・化学プラントや発電設備の断熱・保温・保全ニーズに対応。
  • 競争優位性:
    • LNG向け極低温断熱など特殊環境での施工・品質管理ノウハウ
    • 海外を含む大口案件の実績
    • 高い自己資本比率と実質無借金(ネットキャッシュ)による受注体制の安定性
  • 課題:
    • 大型案件(特に海外LNG)の案件サイクルに業績が左右されやすい
    • 資材・人件費の上昇や為替変動による原価圧力
    • 受注残の変動(2026年3月期1Q時点で受注残 22,114、前年同期比減)

※定量的な市場シェアの開示はなし。

3. 経営戦略と重点分野

  • 注力領域: LNG関連工事、環境関連(構造物補強・補修など)、ボイラ関連設備
  • 目線(開示ベースの示唆):
    • 大口・海外案件の波を前提に、収益性重視の受注選別と原価管理を継続
    • 国内の保全・改修、環境対応、インフラ更新等の比較的ストック性がある需要の深耕
  • 2026年3月期の会社計画(修正なし):
    • 売上高 6,000億円、営業利益 775億円、純利益 620億円、EPS 130.26円
    • 1Qは海外受注減で減収減益スタート(売上 -6.6%、純利益 -36.9%)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル: 案件単価の大きい建設工事(断熱・防食・耐火)と、ボイラ関連機器。保全・メンテナンス案件は比較的安定的。一方、大型新設(特に海外)は波が大きい。
  • 受注動向:
    • 1Q受注高 16,705(前年同期比 -6.8%)
    • 1Q受注残 22,114(前年同期比減少)→ 中期的な工事量の見通しはやや調整局面
  • 財務耐性: 自己資本比率 77.4%、流動比率 約4.8倍、ネットキャッシュ基調で耐性は高い。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性: LNG向け極低温断熱、耐火・防食コーティング、断熱施工の品質・安全管理。省エネ・環境負荷低減に資する断熱ソリューション。
  • 主力領域:
    • 建設工事事業: プラント・発電・インフラ向け断熱・耐火・防食、構造物補強
    • ボイラ事業: ボイラ関連設備の設計・製造・据付(1Qは売上増、利益率は低下)

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 現在株価: 1,650円
  • 会社予想EPS: 130.26円 → 予想PER 約12.7倍(1,650 / 130.26)
  • BPS(実績): 1,414.47円 → PBR 約1.17倍(1,650 / 1,414.47)
  • 配当: 年間60円(会社予想)→ 予想配当利回り 約3.64%
  • 業界平均との比較(建設・資材/建設業の参考値):
    • PER: 12.7倍(会社) vs 14.0倍(業界平均)
    • PBR: 1.17倍(会社) vs 1.1倍(業界平均)
  • 参考レンジ試算(単純比較):
    • PER14倍適用: 130.26円 × 14 ≒ 1,824円
    • PBR1.1倍適用: 1,414.47円 × 1.1 ≒ 1,556円
  • EV/EBITDA(概算):
    • 時価総額 約909億円、現金約338億円、負債約8億円 → EV 約580億円
    • LTM EBITDA 約126億円 → EV/EBITDA ≒ 4.6倍

7. テクニカル分析

  • トレンド:
    • 50日移動平均 1,584円、200日移動平均 1,421円 → いずれも上回り、中長期は上向き基調
    • 年初来高値 1,707円・安値 1,086円の上方レンジで推移。現値は高値圏に近い水準。
  • 直近10日:
    • 9/9に1,707円を付けた後は1,650円近辺へ反落・持ち合い
    • 出来高は10日平均 4.7万株(3カ月平均 6.5万株)でやや低下
  • 価格帯感:
    • サポート候補: 1,630~1,650円ゾーン
    • レジスタンス候補: 1,700~1,707円

8. 財務諸表分析

  • 収益(LTM→2025/3→2024/3→2023/3→2022/3、単位: 百万円)
    • 売上高: 66,283 → 66,283 → 60,377 → 55,890 → 48,389(増収基調)
    • 営業利益: 10,614 → 10,614 → 8,062 → 6,830 → 5,340
    • 親会社純利益: 8,454 → 8,454 → 6,243 → 4,680 → 3,793
  • 収益性(LTM、概算)
    • 粗利率: 約23.7%(15,739 / 66,283)
    • 営業利益率: 約16.0%(10,614 / 66,283)
    • 純利益率: 約12.8%(8,454 / 66,283)
  • EPS推移(概算): 74.63 → 94.00 → 126.06 → 174.68(LTM)

会社予想EPS 130.26円は前期水準からの減益計画(1Qの減益進行と整合)
– 効率性・安全性
– ROE(実績): 12.81%
– ROA(概算): 約10%(LTM純利益 / 総資産84,535)
– 自己資本比率: 77.4%(2025/3)→ 79.6%(2025/6)
– 流動比率: 約4.8倍(2025/6)
– 総現金 約338億円、総有利子負債 約8億円 → ネットキャッシュ
– 受注・案件状況(2026/3期1Q)
– 売上高 13,840(-6.6%)、営業利益 1,099(-28.0%)、純利益 802(-36.9%)
– 受注高 16,705(-6.8%)、受注残 22,114(前年同期比減)
– セグメント: 建設工事は減収減益、ボイラは増収も利益率低下

9. 株主還元と配当方針

  • 配当(会社予想): 年間60円(中間20円、期末40円)、予想利回り 約3.64%
  • 実績(2025/3期): 年間60円(中間21円、期末39円)
  • 配当性向(参考): 約34%
  • 自己株式: 発行済の約13.4%を保有(過去の自己株取得の蓄積を示唆)
  • 権利落ち日(予定): 2025/09/29(参考情報)
  • 自社株買い: 新規の実施可否は開示情報に記載なし

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム: 52週騰落 +41.4%(同期間のS&P500 +16.9%)
  • 融資・貸株動向(信用取引):
    • 信用買残 98,400株(前週比 -1,900)
    • 信用売残 27,600株(前週比 +3,100)
    • 信用倍率 3.57倍
  • 株主構成:
    • インサイダー保有 約21.2%
    • 機関投資家保有 約39.0%
    • 自己株 13.39%
    • 主要保有者: マスタートラスト、日本生命・大同生命・第一生命等の機関、都銀

11. 総評

  • 事業面: 熱絶縁・LNG・環境関連に強み。大型案件のサイクル影響はあるが、保全・改修の需要や国内インフラ更新で下支え。1Qは海外案件減で減収減益・受注残減少と慎重な滑り出し。
  • 財務面: 高自己資本比率・ネットキャッシュで財務健全性は高い。LTMでは二桁の営業・純利益率を確保。
  • バリュエーション: 予想PER約12.7倍・PBR約1.17倍。業界平均との比較ではPERはやや低め、PBRは近傍。EV/EBITDAは約4.6倍(概算)。
  • 株価・テクニカル: 中長期上昇トレンド継続の中で年初来高値圏に接近後、直近は持ち合い。出来高はやや細り。
  • 留意点: 大口案件の獲得・進捗、資材価格・為替・政策動向が業績に影響。受注残の推移が先行指標として重要。

本レポートは公開情報の整理であり、投資勧誘や特定の投資行動の推奨を目的とするものではありません。記載数値は概算・四捨五入を含みます。最新の開示資料をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 1976
企業名 明星工業
URL http://www.meisei-kogyo.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 建設・資材 – 建設業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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