ロート製薬(4527)企業分析レポート
注:本資料は提供データをもとに事実関係と数値の整理を行ったものです。投資助言は行いません。記載の数値は連結ベース(特記のない限り)。不明な項目は記載していません。
1. 企業情報
- 概要・事業内容
- 一般用医薬品・化粧品・機能性食品をグローバルに展開。大衆向け目薬で世界首位、スキンケア「肌ラボ(肌研)」が主力。OTC(眼科・皮膚・胃腸等)、機能性化粧品、日焼け止め、リップ、再生医療や診断薬、CDMO/投資も手がける。
- 連結事業構成(2025/3期):アイケア18%、スキンケア62%、内服16%、その他4%。
- 地域:日本、アジア、米州、欧州に展開(アジアでの成長が顕著)。
- 基本情報
- 本社:大阪市生野区
- 代表者:瀬木 英俊
- 従業員数:9,144人
- 参考ブランド・サービス
- 目薬「ロートV5」など、スキンケア「肌ラボ」、ヘアケア、サプリメント等
- 美容カウンター運営、診断薬製造、CDMO
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 一般用目薬で世界首位のポジション。スキンケアはアジアを中心にプレゼンス拡大。
- 競争優位性(示唆)
- ブランド力と販路(ドラッグストア、EC、アジア現地チャネル)
- OTCから化粧品・機能食品までのポートフォリオ分散
- アジアでのM&Aと現地最適化(ユーヤンサン等)の進展
- 課題
- 原材料・資材価格上昇、サプライチェーンリスク(容器供給停止等)
- 競合が多いスキンケア市場での差別化・価格戦略
- 海外規制・為替の変動影響
3. 経営戦略と重点分野
- 中長期方針(2025–2035)
- パーパスに基づき、グローバル展開と健康/ウェルビーイング領域の拡大を推進。
- アジアでのプレゼンス強化、M&Aの活用、ポートフォリオ多角化。
- 直近の実行(2026/3期1Q)
- ユーヤンサン・インターナショナル(漢方等)などの連結反映でアジア売上が大幅増(前年同期比+64.4%)。
- 一方、欧州では容器供給業者倒産の影響で原価率悪化、販管費増もあり利益率は一時的に低下。
- 通期見通し(会社予想:2026/3期)
- 売上高334,500百万円(前期比+8.4%)
- 営業利益39,000百万円(+2.0%)
- 経常利益43,000百万円(上方修正反映)
- 当期純利益31,500百万円、EPS予想139.40円
- 為替前提:USD/JPY=142、CNY/JPY=19
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 生活消費財(目薬・スキンケア・機能食品等)のリピート需要がベース。ブランド・製剤技術・販路が継続性を支える。
- 変化への適応
- M&Aと現地ブランドの取り込み(アジア)、EC/越境販売の活用、価格改定・SKU最適化でコスト上昇に対応。
- 財務基盤
- 自己資本比率61.6%、ネットキャッシュ(現預金>有利子負債)。流動比率約2.5倍と流動性に余裕。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性
- 眼科用OTCの処方設計(高機能目薬)、スキンケア(ヒアルロン酸等の保湿技術)、医薬・化粧品の橋渡し領域。
- 再生医療・診断薬の研究開発にも取り組む(収益寄与は限定情報)。
- 主力・トレンド(1Q実績の記載)
- 日本:ロートV5、リップ、ヘアマスクなどが寄与。
- アジア:「肌ラボ」を中心にスキンケアが伸長、ユーヤンサン連結効果。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価:2,543.5円、発行済株式数:236,178,310株、時価総額:約6,022.6億円
- EPS(会社予想):139.40円、BPS(実績):1,178.77円
- 指標
- 予想PER:約18.3倍(= 2,543.5 ÷ 139.40)[会社開示18.29倍と整合]
- PBR:約2.16倍(= 2,543.5 ÷ 1,178.77)
- 予想配当利回り:約1.65%(= 42円 ÷ 2,543.5円)
- 参考比較
- 業界平均PER:27.8、業界平均PBR:1.4
- 本件はPERが業界平均より低位、PBRは平均を上回る水準。
7. テクニカル分析
- トレンド位置
- 50日移動平均:2,331.7円、200日:2,368.0円 → 現在値は両移動平均を上回る水準。
- 年初来高値:2,915円(現状は約-12.7%下)、年初来安値:1,964円(+29%上)。
- 直近10日:2,540~2,600円台での持ち合い推移。
- 需給
- 3カ月平均出来高:約96.9万株、直近10日平均:約68.8万株。直近は出来高やや低下。
- 信用倍率:2.27倍。信用買残は前週比で減少(-25.1千株)。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益(年度推移)
- 売上高:199,646(2022/3)→ 238,664(2023/3)→ 270,840(2024/3)→ 308,625百万円(2025/3)
- 営業利益:29,019 → 33,964 → 40,052 → 38,943百万円(2025/3は一時費用やコスト高の影響で減少)
- 親会社株主純利益:21,127 → 26,377 → 30,936 → 31,006百万円
- 収益性
- 営業利益率は概ね14%前後で推移。2026/3期1Qは14.3%(前年同四半期17.3%から低下)。
- ROE(実績):12.26%、ROA(直近12か月):5.75%。
- 1Q(2026/3期)の特徴
- 売上+19.9%、営業利益微減、経常・純利益は受取配当金計上で増加。
- セグメント:日本は横ばい、アジアはM&A効果で大幅増、欧州は供給障害で採算悪化。
- 財政状態・資本効率
- 自己資本比率:61.6%(1Q時点62.2%)、現金75.8億円、有利子負債48.9億円でネットキャッシュ。
- 流動比率:約2.5倍。財務余力あり。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025/3期:年間36円(中間16円、期末20円)
- 2026/3期(会社予想):年間42円(中間21円、期末21円)
- 予想配当性向:約26.6%
- 権利落ち予定日(会社予定):2025年9月29日
- その他
- 自己株式:発行株式の約4.32%を保有(自己株口)。新規の自己株買い方針は記載なし。
- 株式分割:2022年12月29日に2分割実施。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- パフォーマンスと感応度
- 52週変化:-26.36%(提供指標ベース)。ベータ:-0.40(相場連動性は低い/逆相関傾向の期もあり)。
- 直近の値動き
- 2,300円台から上抜けし、移動平均線上での持ち合い。出来高は直近やや減速。
- 信用買残の減少は需給の過熱感を和らげる方向に作用。
- イベント
- 次回決算予定:2025年8月6日(Earnings Date、提供データ)
- 権利落ち:2025年9月29日(提供データ)
11. 総評
- 事業面
- 目薬首位とスキンケアの拡大、アジアM&Aによる成長が進展。一方で原価率上昇・サプライチェーン障害・販管費増が短期の利益率を圧迫。
- 財務面
- 売上は中期的に拡大基調、ROEは10%台、ネットキャッシュで財務安全性は高い。
- バリュエーション・株価面
- PERは業界平均より低位、PBRは平均超。移動平均線上での推移で、52週高値からは距離がある一方、安値からは反発済み。
- 留意点
- コストインフレ、供給網リスク、為替、M&A後の償却・のれん管理、各国規制対応の進捗。アジア事業の実需成長と利益率の両立が注目点。
(出所:提供の各種指標、決算短信要約、株価データ。記載の数値は四捨五入により合計と内訳が合致しない場合があります)
企業情報
銘柄コード | 4527 |
企業名 | ロート製薬 |
URL | http://www.rohto.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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