以下は、株式会社インターネットインフィニティー（証券コード:6545）に関する企業分析レポートです。
1. 企業情報
株式会社インターネットインフィニティーは、主にヘルスケアソリューション事業と在宅サービス事業を展開しています。高齢者向けリハビリ型デイサービス「レコードブック」の直営・フランチャイズ運営に加え、ケアマネジャー向けサイト運営や福祉用具のレンタル・販売を行っています。また、企業向け市場調査やプロモーションも手がけるほか、介護事業者向けのDXソリューション事業（旧Webソリューション事業）を強化しており、2025年4月にはセントワークス株式会社を連結子会社化しています。本社は東京都に所在し、2004年7月に設立されました。従業員数は404人、平均年齢は36.6歳、平均年収は555万円です。東京証券取引所グロース市場に上場しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
同社は高齢者向けリハビリ型デイサービス「レコードブック」を全国展開しており、直営およびフランチャイズ合わせて236店舗（2026年3月期 第1四半期末時点）の体制を持っています。国内のヘルスケア・介護関連市場は高齢化の進展に伴い中長期的な拡大が見込まれており、医療・介護分野では労働力不足や生産性向上ニーズが高まっていることから、DXやAIなどの技術導入の需要が増加する傾向にあります。2024年の介護報酬改定では、処遇改善や生産性向上を推進する加算が強化されました。
業界内での具体的な市場シェアや競合他社との定量的な比較に関する情報は提供されていません。
課題としては、介護業界における人材確保・定着問題、M&Aに伴う統合リスクやのれん償却による利益圧迫などが挙げられます。
3. 経営戦略と重点分野
同社は「中期経営計画」を策定しており、2040年問題（高齢化に伴う市場課題）への対応を中核に据えています。DX・AI・ICTの活用による事業拡大を重点分野として掲げており、今回実施したセントワークス株式会社の連結子会社化は、中規模介護事業者向けDXソリューションの中核化を目指す中期計画に沿った施策であると位置づけられています。
4. 事業モデルの持続可能性
高齢化社会の進展は同社の主力事業であるヘルスケアソリューション（リハビリ型デイサービス等）と在宅サービス（福祉用具貸与等）にとって、中長期的な市場ニーズの増加に繋がる要因となります。また、介護業界の労働力不足や生産性向上ニーズに対応するため、DXソリューション事業を強化していることは、事業モデルの多様化と将来的な収益源の確立において持続可能性を高める可能性があります。M&Aによる事業拡大は成長戦略の一環ですが、統合リスクやのれん償却による一時的な利益圧迫は短期的な課題として存在します。
5. 技術革新と主力製品
同社は「DX・AI・ICTの活用による事業拡大」を掲げており、Webソリューション事業をDXソリューション事業へ名称変更するなど、技術革新への意識が高いことが伺えます。特に、介護事業者向けシステム開発・販売を行うセントワークス株式会社を連結子会社化したことで、介護分野におけるDXサービス提供能力を強化しています。
収益を牽引している主力製品・サービスは、リハビリ型通所介護の「レコードブック」、ケアマネジャー向けサイト、福祉用具レンタル・販売、そして新たにポートフォリオに加わった介護向けシステムが挙げられます。
6. 株価の評価
現在の株価は655.0円です。
* PER（会社予想）: 11.28倍
* PBR（実績）: 2.27倍
* EPS（会社予想）: 58.06円
* BPS（実績）: 288.81円
業界平均と比較すると、業界平均PERが25.7倍に対し、同社PERは11.28倍と低い水準にあります。PBRは業界平均2.5倍に対し、同社は2.27倍と、ほぼ同水準からやや低い水準です。
7. テクニカル分析
現在の株価は655.0円です。
* 年初来高値：747円
* 年初来安値：466円 (52週安値は432.00円)
* 50日移動平均線：659.78円
* 200日移動平均線：602.71円
直近の株価は50日移動平均線をわずかに下回っていますが、200日移動平均線は上回っています。年初来高値からは約12%下落している一方、年初来安値からは約40%上昇しています。過去10日間の株価推移を見ると、630円台から670円まで上昇した後、直近3日間は655円前後で推移しており、底値圏からやや上昇し、現在の水準は中値圏にあると評価できます。
8. 財務諸表分析
売上高:
過去数年間、売上高は着実に増加傾向にあります。
* 2022年3月期: 4,168百万円
* 2023年3月期: 4,464百万円
* 2024年3月期: 4,959百万円
* 過去12か月 (LTM): 5,161百万円
直近四半期の売上高は1,428百万円で、前年同四半期比11.4%増と高い成長率を見せています。
利益:
* 営業利益は年度によって変動が見られ、2023年3月期は約96百万円と低い水準でしたが、2024年3月期には230百万円、過去12か月では約401百万円と回復傾向にありました。
* しかし、2026年3月期第1四半期の営業利益は71百万円で、前年同四半期比38.9%減となりました。これはセントワークス株式会社の取得に伴うのれん償却費やM&A関連の一時的な費用が主な要因です。四半期純利益も同様に前年同期比47.0%減となっています。
資本効率・収益性:
* ROE（実績）: 16.80%
* ROE（過去12か月）: 19.43%
ROEは高い水準にあり、自己資本を効率的に活用していることを示しています。
* ROA（過去12か月）: 3.53%
* 営業利益率（過去12か月）: 4.97%
* 純利益率（過去12か月）: 5.19%
財務健全性:
* 自己資本比率（実績）: 38.1%
* 自己資本比率（直近四半期）: 34.9%
直近四半期ではM&Aに伴う自己株式の取得などにより、自己資本比率が30%台後半に低下しました。
* 流動比率（直近四半期）: 1.45
流動負債に対する流動資産の比率は1倍を上回っており、短期的な支払い能力は健全な水準にあります。
* D/Eレシオ（直近四半期）: 94.17%
自己資本に対する有利子負債の比率は100%を下回っていますが、M&Aに伴う短期借入金などにより、前期末と比較して増加しています。
* 現金及び預金（直近四半期）: 1,607百万円。セントワークス買収資金として750百万千円の支出があり減少しています。
9. 株主還元と配当方針
会社予想の配当利回りは2.29%（年間配当15.00円）です。2025年3月期の実績配当は12.00円であり、2026年3月期の予想配当15.00円は増配となります。Payout Ratioは25.74%と比較的低い水準にあり、今後の事業成長に伴って増配の余地がある可能性があります。
2025年3月31日付の取締役会決議に基づく自己株式の取得（143,400株）も実施されており、株主還元策の一つとして位置づけられます。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は52週変化率で42.70%と、S&P 500の16.54%を大きく上回る上昇を見せています。直近の株価は、ここ数日の取引では横ばい傾向ですが、中長期的には上昇トレンドにあります。
出来高は平均して1万株前後であり、活発な取引量とは言えない水準です。信用買残が信用売残を大幅に上回っており（信用倍率147.09倍）、買い方が多い状況を示しています。これは今後の株価動向に影響を与える可能性があります。
M&Aによる事業拡大は、中長期的な成長期待を背景に投資家の関心を引き付ける要因となり得る一方、それに伴う一時的な利益圧迫は短期的な株価の重しとなる可能性もあります。
11. 総評
株式会社インターネットインフィニティーは、高齢化社会の進展を背景に、ヘルスケア・介護関連サービスという成長市場で事業を展開しています。リハビリ型デイサービス「レコードブック」を主力とし、M&Aを通じて介護分野のDXソリューションを強化するなど、中長期的な成長戦略を推進している企業です。
売上高は堅調に増加しており、今後も高齢化トレンドやDX推進ニーズに支えられ、成長が期待されます。直近の2026年3月期第1四半期では、M&Aに伴う一時費用やのれん償却により利益が一時的に圧迫されていますが、これは成長投資の一環として捉えることができます。財務面では、高いROEを維持しているものの、自己資本比率がやや低下し、D/Eレシオも増加傾向にあるため、M&A後の財務状況には引き続き注目が必要です。
株価は年初来で大きく上昇しており、現在のPERは業界平均と比較して割安水準にあります。増配予想など株主還元への意識も認められます。
12. 企業スコア
- 成長性: A
- 過去数年の売上高は着実に増加しており、直近四半期売上成長率は前年同期比で11.4%と二桁成長を達成しています。通期売上予想も16.4%増であり、事業拡大への意欲と実績が見られます。M&Aを通じた重点分野への投資も成長戦略の一環です。
- 収益性: A
- 過去12か月のROEは19.43%と高い水準を維持しており、自己資本を効率的に活用して利益を生み出す能力が評価されます。営業利益率は過去12か月で4.97%ですが、第1四半期の利益圧迫は一時的なM&A関連費用と説明されており、事業自体が生み出す利益率は良好であると判断できます。
- 財務健全性: C
- 自己資本比率が直近四半期で34.9%と、前期末の38.0%から低下し、健全性の目安とされる40%を下回っています。また、M&Aに伴う借入金の影響でD/Eレシオが94.17%とやや高い水準にあります。流動比率は1.45で短期債務の支払い能力は確保されていますが、M&A後の財務負担が増加している点が考慮されます。
企業情報
| 銘柄コード | 6545 |
| 企業名 | インターネットインフィニティー |
| URL | http://iif.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.2)」によって自動生成されました。
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