百十四銀行(8386)企業分析レポート(2025-09-21時点)

> 本資料は公開情報に基づく企業分析であり、投資判断を推奨・勧誘するものではありません。数値は特記ない限り連結ベースです。

1. 企業情報

  • 概要:1878年創業。香川県を地盤に、岡山・大阪など瀬戸内地域へ展開する地域銀行。銀行業(預金・貸出・為替・有価証券運用等)が中核で、リース業やクレジットカード・信用保証等も展開。大企業との取引比率が比較的高い。
  • 規模・ポジション:香川県内で首位、資金量は四国で2位。
  • 事業構成(2025/3期の構成イメージ)
    • 資金:普通預金62%、定期20%、当座7%、ほか
    • 資産:貸出金61%、有価証券21%、現・預け金15%、ほか
    • 融資:中小企業等向け72%、住宅・消費者向け19%
  • 直近1Qのセグメント(2026/3期1Q、外部売上/セグ利益・百万円)
    • 銀行業:21,855 / 7,023
    • リース:1,774 / 151
    • その他:525 / 464

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 地域ポジション:香川でトップシェア、瀬戸内圏(岡山・大阪等)にも拠点。大企業取引が多い点が特徴。
  • 競争環境:四国内の地銀(例:伊予、阿波、四国など)やメガバンク、ネット銀行との競争。人口減少や企業の資金需要の変化、金利・市場動向が収益に影響。
  • 競争優位の示唆:大企業取引の厚み、地域密着網、企業向けソリューション(為替・CMS・投信・保険等)の提供余地。
  • 課題:預金金利上昇局面での調達コスト増、与信費用の変動、市場性資産の評価変動(株式・債券)への感応度、地域の成長性。

3. 経営戦略と重点分野

  • 会社計画(2026/3期、2025/5/12時点公表、修正なし)
    • 経常収益 985億円(+9.4%)、経常利益 241億円(+21.0%)
    • 親会社株主帰属当期純利益 155億円(+13.1%)、EPS 545.17円
  • 1Q(2025/4-6)の進捗
    • 経常収益 241.6億円(前年比+8.6%)、経常利益 73.8億円(+5.7%)、純利益 48.1億円(+6.3%)
    • 貸出金利息の増加、株式等売却益の増加が寄与。国債等の売却損、与信費用も増加。
  • 重点の示唆(短信の構成・数値から)
    • 金利収益の積み上げ(貸出金増・利鞘管理)
    • 手数料収益(役務取引等)の拡大
    • 市場運用(有価証券)とリスク管理の強化
    • 配当方針は年間176円予想(安定配当)

※ 中期経営計画の施策詳細は資料内に明示がないため割愛。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:預貸金利鞘+手数料収益+市場運用収益。1Qは資金運用収益(貸出金利息)が主牽引、役務収益も計上。
  • 金利環境適応:預金金利上昇は調達コストを押し上げる一方、貸出金利上昇による利鞘改善の可能性も。債券・株式の評価差損益にも注意。
  • 安定性の示唆:
    • 預金 4.66兆円、貸出 3.55兆円で預貸率約76%(2026/3期1Q末)。安定した預金基盤が示唆される一方、余資運用の巧拙が収益と評価に影響。
    • 連結自己資本比率(国内基準・バーゼルIII)9.34%(2025/6末)。自己資本比率(短信注記ベース)約5.9%(定義差に留意)。

5. 技術革新と主力製品

  • 主力収益源:貸出金利息(1Q:貸出金利息 110.3億円)、役務取引等収益(同 30.9億円)、市場関連(株式等売却益等 38.5億円)。
  • デジタル動向(一般論):地銀では法人向けキャッシュマネジメント、外為・貿易、個人向けアプリ、キャッシュレス連携、API等の高度化が進展。同行も役務収益の拡大余地。

6. 株価の評価

  • 株価:4,950円
  • 予想EPS:545.38円 → 予想PER約9.08倍(会社公表値と一致)
  • 実績BPS:11,847.03円 → 実績PBR約0.42倍
  • 業界平均との比較(参考)
    • 平均PER 10.7倍 → EPS基準価格 ≈ 545.38×10.7 ≈ 5,839円
    • 平均PBR 0.4倍 → BPS基準価格 ≈ 11,847×0.4 ≈ 4,739円
  • コメント:現在株価は業界平均PER換算より低く、PBR換算より高い水準。ROE実績(約4.2%)とPBRの関係にも留意。

7. テクニカル分析

  • トレンド位置:終値4,950円は
    • 50日移動平均 4,920円付近のやや上
    • 200日移動平均 3,862円を上回る上方トレンド帯
  • 52週レンジ:2,453~5,170円の上限近辺(高値から約-4%)。年初来高値を9/10に更新後、足元は5,160→4,930~4,950円へ調整・持ち合い基調。
  • 出来高:本日16.2万株は3カ月平均(約12.5万株)を上回る。
  • 信用動向:信用倍率29.5倍。信用買残は前週比で減少、売残は小幅増。

8. 財務諸表分析

  • 成長・収益性(年度)
    • 売上(経常収益に相当):2025/3 715億円(前期639億円)、2023/3 735億円
    • 純利益:2025/3 137億円(前期96億円)、2023/3 92億円、2022/3 117億円
    • 利益率(TTM):純利益率約19.2%、ROE約4.2%、ROA約0.24%
  • 直近期(2026/3期1Q)
    • 経常収益 241.6億円(+8.6%)、経常利益 73.8億円(+5.7%)、純利益 48.1億円(+6.3%)
    • 営業経費 85.9億円。単純計算の経費率(営業経費/経常収益)は約35.6%(参考値)
  • 財政状態(2025/6末)
    • 総資産 5.70兆円、純資産 3,368億円
    • 現金預け金 0.78兆円、有価証券 1.16兆円、貸出金 3.55兆円
    • 預金 4.66兆円、借用金 0.50兆円
    • その他有価証券評価差額は前期末の512億円→605億円へ増加(株式市況等の影響)
  • 資本・規制指標
    • 連結自己資本比率(国内基準)9.34%(2025/6末)
    • 自己資本比率(実績表示)5.7%(定義差に留意)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当予想(2026/3期):年間176円(中間88・期末88)、予想配当利回り約3.56%
  • 直近実績(2025/3期):年間145円
  • 5年平均利回り:3.88%(参考)
  • 予想配当性向:30.1%(提供データ)
  • 自己株式:1Q末19.9万株(保有の存在は確認、実施方針や時期の詳細は資料記載なし)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • パフォーマンス:52週で+97.6%(業界・市場要因に加え、金利環境変化や収益回復が背景の一つ)
  • 直近の値動き:年初来高値接近後に短期調整。50日線上でのもみ合い。
  • 関心の指標:信用倍率が高水準、出来高は平均超。今後は配当落ち(権利付き最終日接近)や金利・市場環境、次回決算の進捗が手掛かり。

11. 総評

  • 事業面:香川を中心に瀬戸内圏でのプレゼンスがあり、大企業取引や手数料収益、貸出金利息増が収益を支える構図。預貸率約76%と預金基盤は厚い。
  • 収益・財務:2025/3期は増収増益、2026/3期1Qも増益基調。ROEは約4%台で、評価(PBR)との関係は金利環境・手数料拡大・市場運用の安定性に影響。
  • バリュエーション:PERは業界平均を下回り、PBRは平均並~やや上。EPS・BPS基準の比較では、指標により位置づけが異なる。
  • 株主還元:増配計画(年間176円)と30%前後の配当性向。配当利回りは3.5%台(株価4,950円基準)。
  • 留意点:金利変動による利鞘・有価証券評価、与信費用の変動、預金調達コスト、地域経済動向や規制対応(バーゼルIII等)。

本レポートは事実関係の整理を目的としたもので、投資一任・助言には該当しません。最新IR資料・有価証券報告書等で数値・方針の更新をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 8386
企業名 百十四銀行
URL http://www.114bank.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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