第一生命ホールディングス(8750)企業分析レポート
株価:1,183円(2025-09-19終値)/市場:東証プライム/業種:保険業(生保)
1. 企業情報
- 概要:国内生保大手グループ。契約者数は約800万人。国内の伝統的な対面販売に加え、銀行窓販は子会社で展開。M&Aを通じて米国・アジア・豪州など海外事業を拡大。2016年に持株会社体制へ移行。
- 主要商品・サービス:学資・個人年金・変額・投信・一時払、団体年金、相続対策、医療・がん・介護・認知症・所得補償、死亡保障、健康増進関連、グループ保険等。
- セグメント構成(連結):国内保険(売上比率目安:67%)、海外保険(同:31%)、その他(同:0%台、利益貢献大きい期あり)。
- 直近四半期の業況要点(2026年3月期1Q):資産運用収益の減少が響き、経常収益・利益は前年同期比で減少。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:日本の大手生保グループの一角。規模・ブランド・販売網(職域・対面・銀行窓販)に強み。
- 競争優位性(例):
- 大規模な保有契約に基づく安定的な保険料収入と資産運用基盤
- 海外事業のポートフォリオ分散(通貨・金利・商品)
- 不動産・資産運用など非保険領域の強化による収益源の多様化
- 課題(一般論):
- 金利・為替・市場環境の変動が資産運用収益・評価に影響
- 国内少子化による新契約獲得環境の構造的変化
- 保険負債の長期性とALM(資産負債総合管理)の高度化ニーズ
- 市場シェア:公表データに基づく具体的な数値は—(未記載)。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/方向性:「保険サービス業」への進化。保険に留まらず資産運用・不動産等の非保険事業を拡大。
- 重点施策(短信・公表情報より):
- 国内不動産事業の統合(丸紅と共同:第一ライフ丸紅リアルエステート、50%/50%)
- 豪Challenger Limitedへの出資比率19.9%(持分法適用)。リタイアメント市場・資産運用機能の強化。
- 海外事業の拡大と分散、銀行窓販を含むマルチチャネルの深化。
- 自己株式取得の実施(1Qで自己株式が増加)と資本効率意識の向上。
- 通期見通し(2026/3期 会社予想):経常収益 9,162,000百万円、親会社株主純利益 347,000百万円、1株当期純利益 94.65円(参考:各種指標のEPS予想 94.41円)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益源:保険料収入(保障・医療・年金等)+資産運用収益(債券・株式・オルタナ等)。
- 持続性の観点:
- 国内の高齢化に伴い、医療・介護・年金・相続対策などのニーズは一定。
- 一方で市場・金利変動による運用環境の影響が大きく、ALM・ヘッジ運用・負債特性に応じた投資戦略が重要。
- 海外事業・非保険事業の拡大により、収益源分散と成長余地の確保を図る方針。
5. 技術革新と主力製品
- 主力領域:死亡保障、医療・がん、介護・認知症、所得補償、個人年金・変額、団体保険。
- 技術・商品動向:健康増進型の商品・サービスをラインアップ(ヘルスプロモーション関連)。資産運用力の強化(Challenger連携、不動産統合等)。
- 直近の収益牽引:詳細な商品別の収益寄与度は—(未記載)。セグメントでは国内保険が基盤、その他事業は連結消去前の貢献が大きい期もある(関係会社配当等の消去あり)。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価:1,183円
- EPS(会社予想):94.41円(参考:短信予想 94.65円)
- BPS(実績):976.85円
- 配当(会社予想):年48円、配当利回り約4.06%
- 指標比較:
- 予想PER:約12.5倍(会社公表 12.53倍)対 業界平均PER 13.7倍
- PBR:約1.21倍 対 業界平均PBR 1.0倍
- 配当性向:約29.5%(公表)
- 補足:株式分割(2025/3/28、4:1)実施済み。
7. テクニカル分析
- トレンド指標:
- 50日移動平均:1,199.74円(現値は約1.4%下)
- 200日移動平均:1,097.86円(現値は約7.8%上)
- 位置づけ:年初来高値1,291円に対し約8.4%下、年初来安値815円に対し約45%上。中長期では上昇基調の範囲内で足元は50日線をやや下回る推移。
- 需給:本日の出来高1,118万株は10日平均(約817万株)、3カ月平均(約796万株)を上回る。信用倍率3.37倍、信用買残は前週比で減少、売残は増加。
8. 財務諸表分析
- 収益・利益(連結、百万円)
- 売上(総収益):2022/3 7,858,100 → 2023/3 8,411,439 → 2024/3 10,487,502 → 過去12か月 9,128,610
- 税引前利益:2022/3 474,371 → 2023/3 257,280 → 2024/3 426,998 → 過去12か月 562,299
- 親会社株主純利益:2022/3 409,353 → 2023/3 173,735 → 2024/3 320,765 → 過去12か月 429,613
- コメント:2023/3期に利益が低下、その後回復。直近12か月は純利益が増加。
- 収益性・効率性(過去12か月)
- 営業利益率:約9.8%
- 純利益率:約3.77%
- ROE:実績 11.69%/過去12か月ベース 9.05%(算定基準差による乖離に留意)
- ROA:約1.02%
- 財政状態(1Q期末)
- 総資産:68.6兆円、純資産:3.58兆円、自己資本比率:約5%台(保険契約準備金の大きさに起因)
- 現金等:2.36兆円、総有利子負債:約2.98兆円、D/E(公表値):約83%
- 保険契約準備金:58.5兆円(負債の大宗)
- キャッシュフロー:四半期CF計算書は未作成(注記)。
- 1Q業績(前年比):経常収益 -23.4%、経常利益 -53.9%、純利益 -68.1%(資産運用収益減少・運用費用増が主因)。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:2026/3期予想 年48円(中間24円・期末24円)。直近公表の配当予想に変更なし。
- 配当利回り:約4.06%(株価1,183円基準)
- 配当性向:約29.5%(公表)
- 自己株式:1Qに自己株式取得を実施(取得額 183.84億円相当の増加)。
- 参考:株主構成は信託銀行(国内機関)が上位。自社株は—(保有比率 0.07%)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近10日:1,240円台から1,180円台へ緩やかに反落、出来高は増加日が目立つ。
- 52週:+29.96%の上昇(低ベータ:0.17)。
- 需給・イベント:
- 信用買残の減少と売残の増加(前週比)。
- 次回配当権利落ち日:2025-09-29(予定)。
- 決算説明会は実施済(2025-08-08)。
- 業績ドライバー:金利・為替・株式/債券市場、保険料収支、海外事業の進捗、非保険事業の収益化。
11. 総評(事実の整理)
- 国内・海外の分散ポートフォリオと大規模な保有契約を基盤に、安定的な保険料収入と資産運用収益を組み合わせる事業モデル。
- 2026/3期1Qは運用環境の影響で減益スタート。一方、過去12か月ベースでは純利益は回復傾向。
- 非保険領域(資産運用・不動産)拡大の施策を進行。Challenger出資や丸紅との不動産統合など、収益源の多様化と資本効率の意識が示されている。
- バリュエーションは、予想PERが業界平均(13.7倍)に対して12倍台、PBRは1.21倍(業界平均1.0倍)という水準。配当利回りは約4.1%で、配当性向は約30%。
- テクニカルでは200日線上、50日線下での推移。年初来高値からの調整局面。
- リスク要因は金利・為替・市場環境の変動、国内デモグラフィクス、ALM運用、海外事業の進捗など。
注記:本レポートは公開情報の整理であり、投資助言を目的とするものではありません。数値は出所により定義・算定基準が異なる場合があります(例:EPS予想の小数差、ROEの算定基準差等)。不明点や追加の深掘り(セグメント別KPI、EV/新契約価値、金利感応度など)が必要であればご指定ください。
企業情報
銘柄コード | 8750 |
企業名 | 第一生命ホールディングス |
URL | http://www.dai-ichi-life-hd.com/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 金融(除く銀行) – 保険業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.0)」によって自動生成されました。
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