ビジネスエンジニアリング(4828)企業分析レポート
本資料は公開情報の整理・分析を目的としたものであり、投資助言ではありません。数値は断りのない限り連結ベース、円表示です。
1. 企業情報
- 概要
- 製造業向けERP/SCM領域に強みを持つ独立系SIer。自社ERP「mcframe」シリーズ(生産・販売・原価管理、MES、IoT、モーション計測/VR学習など)と、SAP/Oracle等のグローバルERP導入・コンサルを両輪とする。
- 主要顧客は医薬、電機・電子、化学、機械、商社・物流など。1980年設立、東京・大手町本社。
- セグメント構成
- ソリューション(他社ERPの導入・開発・コンサル)
- プロダクト(自社ERP「mcframe」ライセンス/導入)
- システムサポート(運用・保守)
- 参考:事業構成比
- 2025.3期:ソリューション63%、プロダクト34%、システムサポート3%
- 2026.3期1Q:ソリューション66.1%、プロダクト32.4%、システムサポート1.6%
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 日本の製造業DXに特化したERPベンダー兼SI。自社製「mcframe」に加え、SAP/Oracleの大規模導入実績を併せ持つ点が特長。
- 大手製造業の業務要件に適合したテンプレートと導入ノウハウで競争優位。
- 競争環境と課題
- 競合:グローバルERPベンダー(SAP、Oracle等)、国内ERP/業務パッケージ、SI大手。
- 課題:大規模案件の採算管理、人材確保・育成、ライセンスからサブスク/クラウドへの移行対応、海外展開の競争激化。
- 市場シェアの公表データはなし。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン
- 「Vision 2026改訂版」「BE 2030」を掲げ、製造業DXの高度化とグローバル対応を推進。
- 重点施策(開示ベース)
- 受注力・提案力強化(1Qで受注・売上とも過去最高水準)
- ソリューションの採算性改善(プロジェクト管理の高度化)
- 自社製品群の拡販:mcframe、Global MES、SIGNAL CHAIN(製造設備のモニタ/分析)、MOTION(ヒト・動作データ活用)など
- 連携強化:主要株主(図研、ウイングアーク1st、キヤノンITS等)との補完領域での協業余地
- 業績見通し(会社計画)
- 2026.3通期:売上2,200億円、営業利益52億円、EPS 308.99円(据え置き)
- 2Q累計は上方修正済(売上1,180億円、営業利益30億円、EPS 183.73円)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- ソリューション(案件収益、稼働×単価)+プロダクト(ライセンス/導入/保守)+サポート(保守・追加開発)。
- プロダクト比率の向上は利益率改善に寄与。保守・サポートは安定収益源。
- 適応力
- 製造業DX需要は底堅いとの会社認識。クラウド/グローバル対応、IoT・データ利活用を自社群で補完。
- リスクは案件偏重・人員逼迫、IT投資サイクルの変動。一方、案件採算改善が奏功し収益性は上昇。
5. 技術革新と主力製品
- 主力
- mcframe(ERP)、Global MES、SIGNAL CHAIN(設備モニタ/分析)、MOTION(ヒト動作3D化/VR学習)、RAKU-PAD(帳票デジタル化)、GLASIAOUS(海外会計)など。
- 特徴
- 日本の製造業プロセスに即したテンプレートとSI実装力の組合せ。IoT/モーション計測などOT×ITの周辺領域までカバー。
- 収益牽引
- 2026.3期1Q:mcframeライセンス売上 14.21億円(前年同期比+7.7%)。ソリューションの増収・採算改善が全社利益を牽引。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価 6,250円、時価総額 750億円、予想EPS 308.99円、実績BPS 1,158.31円
- 指標比較
- PER(予想): 20.23倍(業界平均 23.2倍 ≒ 小幅ディスカウント)
- PBR(実績): 5.40倍(業界平均 2.3倍 ≒ プレミアム、ROE高水準が背景)
- 益回り: 約4.9%
- PSR(LTM): 約3.4倍(750億円 / 2,177億円)
- EV/EBITDA(概算): 約10.7倍[EV ≒ 750 – 99 ≒ 651億円、EBITDA LTM ≒ 60.9億円]
- 参考
- ROE(実績)27.4%(LTM指標では31%台)。高ROEを背景にPBRは相対的に高位。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 52週高値 6,320円・安値 3,105円。終値 6,250円は高値圏(高値比約-1.1%)。
- 50日移動平均 5,642円、200日移動平均 4,420円の上方に位置し上昇トレンド維持。
- 直近10日
- 5,900円近辺から上昇基調で、出来高は概ね平常(約1.2~2.9万株)。年初来高値圏での推移。
- 信用動向
- 信用買残 7.19万株、売残 1.08万株、信用倍率 6.66倍。買残は前週比で減少(-3,900株)。需給は買い長。
8. 財務諸表分析
- 成長(売上/利益)
- 売上高推移:177.6→185.1→194.9→207.8億円(2022→2025、3年CAGR約+5.4%)
- 2026.3期1Q:売上+19.8% YoY、営業利益+48.0% YoY、純利益+70.8% YoY(特別利益:投資有価証券売却益+2.39億円あり)
- 収益性
- 粗利率:2025期 約43.8%(9,091/20,777)
- 営業利益率:2025期 約22.5%、LTM指標では約28.6%(1Qの好採算反映)
- 純利益率:LTM 約17.9%
- ROE:実績27.37%(LTMでは31.05%)、ROA:18.59%
- 財務健全性・流動性
- 自己資本比率:72.5%(1Q末71.6%)
- 流動比率:2.85倍、現金同等物:約99.3億円、借入は極小(短借ゼロ)
- キャッシュフロー
- 四半期CFは未作成(注記)。減価償却は年換算で約8.26億円(2025期)。
- 留意点
- 1Qの純利益には特別利益が寄与。持続的利益水準の評価では一過性を除外する必要あり。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025期 実績:年100円
- 2026期 会社予想:年156円(中間78円・期末78円)、配当利回り約2.5%
- 配当性向(予想):約36%(バランス型)
- 自社株買い
- 公表ベースで特段の記載なし。自己株式 25,668株。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週で+55.7%。移動平均上方で推移、上昇モメンタムは良好。
- 投資家層
- インサイダー保有58.3%、機関保有3.9%、フロート約472万株と流動性は相対的に限定的。価格変動が振れやすい可能性。
- 価格ドライバー
- 受注・大型案件進捗、プロダクト比率の上昇による利益率改善、四半期業績の上振れ/下振れ、為替や製造業IT投資動向。
- 一過性益(有価証券売却益)の有無にも留意。
11. 総評
- 収益構造:ソリューションの採算改善と自社プロダクトの拡販で利益率は上昇局面。LTMで営業利益率20%台後半、ROEは高水準。
- 成長性:過去3年の売上CAGRは中程度だが、直近は受注・売上とも好調で加速。製造業DXの底堅い需要と自社群の拡張が追い風。
- 財務:自己資本比率70%超、潤沢なネットキャッシュで健全。
- バリュエーション:PERは業界平均比でディスカウント、PBRはROE水準を反映し高位。EV/EBITDAはおおむね中位水準。
- リスク:案件採算・人材確保、需要サイクル変動、一過性益の影響、浮動株の少なさによる株価変動性。
- 近況:株価は年初来高値圏でモメンタム良好。直近1Qは特別利益計上が純利益を押し上げた点は要分解。
12. 企業スコア
(欠損はB、中立。評価は一過性損益を除外して判断)
– 成長性:A
– 根拠:LTM売上成長率は1桁後半、直近期(1Q)は+19.8%と加速。3年CAGRは約+5.4%。
– 収益性:A
– 根拠:営業利益率20%台、粗利率40%台、ROE 27%台。国内SI平均を上回る水準。
– 財務健全性:S
– 根拠:自己資本比率72.5%、流動比率2.85倍、実質無借金でネットキャッシュ潤沢。
参考イベント
– 2025/7/31–8/4:決算発表予定ウィンドウ
– 2025/9/29:権利落ち日(予定)
注記
– 本資料は公開データ(決算短信等)に基づく事実整理です。投資判断はご自身の責任で行ってください。
企業情報
銘柄コード | 4828 |
企業名 | ビジネスエンジニアリング |
URL | https://www.b-en-g.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.1)」によって自動生成されました。
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