SPK(7466)企業分析レポート(プライム・卸売業)
注:本資料は公開情報に基づく企業分析であり、投資助言ではありません。
1. 企業情報
- 概要
- 1917年創業の自動車部品専門商社。自動車アフターマーケット(補修・車検)部品が主力。国内外80か国へ展開。
- エンジン・駆動・ブレーキ・足回り・電装・空調、オイル・ケミカル等の補修部品の卸売。
- 産機・建機・農機・フォークリフト向けの組付部品(ランプ、表示器、スイッチ、テレマティクス、樹脂・機能部品等)も供給。
- カスタマイズ/モータースポーツ(CUSPA)事業も展開。
- 事業区分(連結、2026年3月期1Q)
- 国内営業本部:国内向け補修部品
- 海外営業本部:海外向け補修部品
- 工機営業本部:建機・農機・産業車両向け部品
- CUSPA営業本部:カスタマイズ・モータースポーツ関連
- 基本データ
- 本社:大阪市福島区
- 従業員:638人、平均年齢42.3歳、平均年収695万円
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 自動車アフターマーケットに強みを持つ専門商社。国内外の広範な仕入・販売ネットワークとPB(プライベートブランド)商品の取り扱いが特徴。
- 産機・建機向けの組付部品、CUSPAの多角化で需要分散。
- 競争優位性
- 長い取引実績、海外80か国への供給網、PB展開、国内外の在庫・物流体制。
- 課題
- 為替と通商政策の変動、物流費・人件費の上昇によるマージン圧力。
- 工機分野は北米・欧州の景況に敏感。地政学リスク(中東等)も注視。
- EV化など技術転換に伴う取扱製品構成の最適化。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期計画「VISION2030」2nd Cycle(2024–2026)
- 目指す姿:グローバルなモビリティ商社化。
- 重点施策
- 国内:物流改革・拠点再編・システム改修による効率化、PB商品の拡大。
- 海外:円安を活かした受注拡大、新市場・新商材の深耕。
- 工機:北米・欧州の需要低迷を補う新規開拓・品質強化。
- CUSPA:M&A寄与の取り込み、業務効率化による収益力強化。
- 進捗(2026年3月期1Q)
- 売上+7.7%で計画線上。一方、人的資本投資・システム改修等で販管費が増加し、営業利益は微減。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:補修部品の卸売(反復需要、車齢長期化で基礎需要が安定)。産機・建機向けは組付需要に連動。CUSPAはニッチながら単価・付加価値を確保。
- 変化対応力:PB開発・新商材開拓、産機・建機やテレマティクス等でポートフォリオ分散。EV化でも消耗品需要は一定残存。
- リスク対応:為替・関税、物流コスト、地政学リスクを前提に在庫と供給網を最適化。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・商品動向
- 商社としては自社開発R&D比率は限定的だが、PB企画、品質管理、認証・調達力に強み。
- 産機・建機分野で表示器やテレマティクス等の電装・電子化部品の採用が進展。
- 収益牽引
- 国内補修部品(バッテリー、足回り、フィルター、輸入車消耗品等)。
- 海外補修部品(円安の追い風)。
- CUSPAのM&A寄与で増収。
6. 株価の評価(バリュエーションの参考比較)
- 前提:株価 2,370円、予想EPS 249.75円、実績BPS 2,672.92円
- 指標
- PER:約9.49倍(業界平均PER 12.1倍)
- PBR:約0.89倍(業界平均PBR 1.0倍)
- 配当利回り(予想):約2.87%(年間68円)
- EPS利回り(参考):約10.5%
- EV/EBITDA(LTM概算):約5.6〜6.1倍
- EV≒時価総額2,477.6億円? → 24,776百万円、純有利子負債ほぼゼロ(現金9,695、負債9,510、ネットキャッシュ約+185)
- 参考比較
- 業界平均PER適用の理論株価参考:12.1×EPS 249.75 ≈ 約3,025円
- 業界平均PBR1.0×BPS ≈ 約2,673円
- いずれも単純比較であり、成長率・収益性・資本効率の差異、株式流動性等を考慮する必要があります。
7. テクニカル分析(短期)
- 現在値 2,370円
- 50日移動平均:2,346.9円(上回る)
- 200日移動平均:2,170.4円(上回る)
- 52週高値:2,489円(現状-4.8%)
- 52週安値:1,820円(現状+30.2%)
- 直近10日:2,330–2,406円の狭いレンジで推移、出来高は約0.8万〜1.5万株と平常水準。
- 信用動向:信用買残9,700株(前週比-1,000)、売残100株、倍率97倍(空売りは限定的)。
- 評価:短中期トレンドは上向き維持。水準は高値圏に比較的近い。支持線候補=50日線(約2,347円)、抵抗=年初来高値(2,489円)。
8. 財務諸表分析
- 成長(売上)
- 売上高(億円換算):2022/3 476.9 → 2023/3 546.9 → 2024/3 633.0 → LTM 687.2
- LTM YoY:約+8.6%、3年CAGR:約+12.9%
- 収益性(LTM)
- 粗利率:約18.7%(年々改善傾向:2022約16.6% → 2024約18.4% → LTM約18.7%)
- 営業利益率:約4.8%(2023/2024は約5%前後、安定推移)
- 純利益率:約3.6%
- EBITDAマージン:約6.4%
- 効率性・資本効率
- ROE(実績):9.71%(LTM指標9.39%)
- ROA(LTM):約4.66%
- 総資産回転(1Q年換算せず参考):1Q売上/総資産 ≈0.40(四半期比)
- 安全性(2025/6末)
- 自己資本比率:59.5%(前期末61.0%)
- 流動比率:約2.73倍
- D/E(Debt/Equity):約35%(実質純キャッシュ)
- 2026年3月期1Q
- 売上:+7.7%、営業利益:-0.8%(販管費増による微減)
- 現金等:増加、短期借入は増加も総じて資金余力は十分。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 実績(2025/3):年60円
- 予想(2026/3):年68円(中間33円、期末35円)
- 予想配当性向:約27%(EPS 250.2円前提)
- 5年平均利回り:2.68%(参考)
- 自社株
- 自己株式保有:3.48%(約36.4万株)
- 自社株買いの新規実施有無:—(開示記載なし)
- 特色
- 配当は連続増配の実績が長期にわたり継続しているとされる。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週で+16.9%。株価は50日・200日線とも上回り、上昇基調を維持。
- Beta(5年):0.20(市場連動性は低め)。
- 投資家構成・流動性
- 発行株式:約1,018万株、フリーフロート約710万株。
- インサイダー比率:約28.7%、機関投資家保有約13.0%。
- 出来高は日次で約1万株前後と適度。
- イベント
- 権利落ち予定:2025/9/29(配当)
- 通期予想は据え置き(売上7,400億円? → 740億円、営業340億円? → 34億円、単位注意:百万円ベースで売上74,000百万円、営業3,400百万円)
11. 総評
- 需要構造が安定的な補修部品を基盤に、海外・工機・CUSPAを組み合わせた分散型の事業ポートフォリオ。為替追い風やPB拡大で売上成長が続く一方、投資先行期は販管費増で利益が伸び悩む局面もある。
- 財務は自己資本比率約60%、流動比率約2.7倍、実質純キャッシュと健全。粗利率は改善傾向、営業利益率は約5%前後で安定。
- バリュエーションはPER・PBRとも業界平均を下回る水準。株価は移動平均線上にあり、52週高値に比較的近いレンジで推移。
- 主要注目点:物流・システム投資の効果顕在化時期、工機需要の回復度合い、CUSPAのM&A寄与の持続、為替・関税・地政学リスクの影響。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上YoY約+8.6%、3年CAGR約+12.9%。
- 収益性:B
- 根拠:粗利率約19%、営業利益率約4.8%(卸売業としては標準〜やや良好水準)。一過性費用は除外判断が難しいため保守的にB。
- 財務健全性:A
- 根拠:自己資本比率約60%、流動比率2.7倍、D/E約35%(純キャッシュ近辺)。
データ出所:会社開示(決算短信)、提供指標(LTM/予想/市場データ)。数値は百万円・円換算が混在するため解釈時は単位に留意ください。投資判断は行っていません。
企業情報
銘柄コード | 7466 |
企業名 | SPK |
URL | http://www.spk.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.1)」によって自動生成されました。
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