8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 分析レポート
最終更新: 2025-09-25
1. 企業情報
- 概要: 国内最大の総合金融グループ。銀行(MUFG銀行)、信託(三菱UFJ信託)、証券(MUFG証券)、カード等を擁し、米州・欧州・アジア・オセアニアまでグローバルに展開。リテール、法人、グローバルCIB、アセットマネジメント、マーケット等で幅広い金融サービスを提供。
- セグメント(公表区分): Digital Services、Retail & Commercial Banking、Japanese CIB、Global Commercial Banking、Asset Management & Investor Services、Global CIB、Global Markets。
- 事業構成(2025.3の参考内訳)
- 資金: 預金77%、金銭信13%、他10%
- 資産: 現・預け金15%、有価証券22%、貸出金16%、他46%
- 融資: 中小企業等55%、住宅・消費者20%
- 基本データ: プライム市場上場、銀行業。従業員約15.6万人。本社: 東京都千代田区。代表者: 亀澤宏規。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: メガバンク3行の中で最大規模。国内の預貸基盤・決済ネットワークに加え、米州・アジアでのプレゼンスが高い。
- 競争優位性
- 国内の強固な預金基盤と決済プラットフォーム
- 海外CIBとアジア商業銀行(例: タイのKrungsriなど)による地理的分散
- 証券・信託・アセマネ等を組み合わせた総合金融機能
- 課題
- 規制資本・リスク加重資産(RWA)管理と成長投資の両立
- 金利・為替・クレジットサイクルの変動影響
- 国内市場の人口動態・構造的な利鞘圧力
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/方針(公知の枠組み)
- 資本効率(ROE)志向と株主還元の最適化
- 海外での収益拡大(グローバルCIB、アジア商業銀行)
- フィービジネス・アセットライトへのシフト
- デジタル/トークン化(例: 三菱UFJ信託の「Progmat」基盤等)による新領域開拓
- 近年の重点施策(例)
- 米国リテールからの資本再配分(Union Bank売却による一時益の再投資・還元)
- Morgan Stanleyとの戦略関係を活かした投資銀行・資本市場ビジネス
- 国内リテールの生産性向上(チャネル最適化、キャッシュレス、データ活用)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 預貸金利鞘+手数料(CIB、証券・信託、アセマネ等)+マーケット関連損益の分散型。国内外の預金フランチャイズが安定収益を支える一方、相場系・クレジットコストは循環性あり。
- 環境変化への適応
- 金融政策正常化局面では国内外でNIM改善余地がある一方、のちのサイクル転換時には与信費用増加の可能性
- 規制強化・自己資本制約に対して、RWA効率改善・アセットライト化で対応
- デジタル/トークン化、データ活用により新収益源開拓を志向
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発: トークン化プラットフォーム(例: Progmat関連)、API/オープンバンキング、データ/AI活用、キャッシュレス・カード領域の強化。
- 主力収益源
- 国内外のネット金利収益(NII)
- グローバルCIB(融資、引受、M&A等の手数料)
- アセットマネジメント/信託(年金運用、投信等)
- マーケット(為替、金利、株式関連取引)
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価: 2,373円
- BPS(実績・連結): 1,752.92円 → PBR ≈ 2,373 / 1,752.92 = 1.35倍(提供値と整合)
- EPS(過去12か月): 約159.6円 → PER(TTM)≈ 2,373 / 159.6 = 約14.9倍
- 配当: 会社予想70円、配当利回り約2.95%、Payout ratio約40.1%
- 業界平均との比較(参考)
- PER: 14.9倍 vs 業界平均 10.7倍
- PBR: 1.35倍 vs 業界平均 0.4倍
- 補足: EPS会社予想は未提示(—)。TTMベースの試算値を使用。
7. テクニカル分析
- トレンド: 50日移動平均2,192.86円、200日移動平均1,973.88円。現株価は両移動平均を上回る上昇基調。
- 位置: 年初来高値2,398円を本日更新(高値到達)。現値は高値圏近辺。
- 需給: 出来高4,650万株超(3カ月平均4,115万株を上回る)。信用買残は前週比減少、信用売残は増加。短期的には高値圏での攻防。
8. 財務諸表分析
- 売上(営業収益に相当)
- 2022/3: 4.70兆円
- 2023/3: 6.06兆円
- 2024/3: 5.88兆円
- 2025/3: 6.84兆円
- 過去12か月: 6.72兆円
- 傾向: 3年で増加傾向。直近四半期のYoY成長率は-4.8%(短期は減速)。
- 純利益
- 2022/3: 1.13兆円 → 2023/3: 1.12兆円 → 2024/3: 1.49兆円 → 2025/3: 1.86兆円(LTM: 1.85兆円)
- 傾向: 2024/3以降で増益基調。一過性項目(2023/3の特別損益等)は除外して解釈。
- 収益性
- 営業利益率(LTM): 約38.3%
- 当期純利益率(LTM): 約23.1%
- ROE: 実績(連)9.29%(提供値)、LTM指標5.94%(期間差に留意)
- ROA(LTM): 0.31%
- コスト
- 非金利費用/LTM収益 ≈ 4.70/6.72 ≈ 70%(2025/3期は約68%)
- 与信費用
- 2024/3・2025/3は戻入れ主体(マイナス計上)、LTMは+110億円規模で費用化へ転じる(水準は低位)。
- 財政状態(抜粋)
- 自己資本比率(連): 5.0%(銀行は規制資本指標も併用されるが未提示)
- 現預金151兆円、総負債(Debt)約106兆円(直近四半期データ)
9. 株主還元と配当方針
- 配当: 予想1株70円、利回り約2.95%、配当性向約40.1%(提供データ)
- 自社株: 自己株式比率4.44%(発行済のうち)。平均希薄化株式数は近年減少傾向(買戻し・消却の反映とみられる)。
- 今後のイベント: 配当権利落ち日(予定)2025-09-29。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 52週変化率: +59.4%。β(5年)0.22と低位(市場連動性は相対的に低い指標)。
- 直近10日: もみ合い上放れで年初来高値更新。出来高は直近で増勢。
- 信用動向: 信用倍率5.47倍。買残減・売残増で、短期的な需給はやや中立~拮抗。
11. 総評
- 事業基盤: 国内最大の総合金融機能と海外分散により、収益源が多様化。
- 収益/成長: 3年で売上・純利益ともに積み上がり。直近のYoYは鈍化も、通期ベースでは増収・増益が確認できる。
- バリュエーション: TTM PER約14.9倍、PBR1.35倍。配当利回りは約3%・配当性向約40%。
- 財務: 銀行特有の低自己資本比率(会計ベース)。規制資本(CET1等)は未提示のため評価は保留。
- リスク/注目点: 金利サイクル転換時の与信費用、規制環境、為替・相場の変動。デジタル/トークン化とアジア展開の進捗が中期の差異要因。
(本資料は提供データと一般に知られた事実の範囲で作成。投資助言ではありません。)
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性: A
- 根拠: 3年で売上増(FY22→FY25: 約+45%)、純利益も増加。一方、直近期YoYは-4.8%で短期は鈍化。
- 収益性: B
- 根拠: 営業利益率約38%、純利益率約23%。業界平均比較データが不足しているため中立評価。
- 財務健全性: C
- 根拠: 自己資本比率(連)5.0%。銀行は規制資本で評価するのが一般的だが未提示のため会計ベースで判断。
参考データ
– 株価レンジ: 52週高値2,398円/安値1,310円
– 移動平均: 50日2,192.86円/200日1,973.88円
– 時価総額: 約28.6兆円、PBR1.35倍、PER(TTM)約14.9倍
– 次回決算予定: 2025-08-04 6:30 AM UTC
– 権利落ち日(予定): 2025-09-29
企業情報
銘柄コード | 8306 |
企業名 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
URL | http://www.mufg.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 銀行 – 銀行業 |
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.1)」によって自動生成されました。
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