Sun*(4053)企業分析レポート(プライム市場)
株価: 461円(2025-09-25)
時価総額: 約180.1億円/発行済株式数: 3,907万株
1. 企業情報
- 事業概要
- デジタル・クリエイティブスタジオ事業を単一セグメントで展開。日本企業向けに、新規事業のアイデア創出からプロダクト設計・開発、継続的な改善・運用までを一気通貫で支援。
- IT人材の育成・紹介・派遣・採用支援などの「タレントプラットフォーム」も提供し、供給側(人材)と需要側(顧客プロジェクト)を両輪で拡大。
- サービスラインと売上構成(2025年中間期、対会社開示)
- クリエイティブ&エンジニアリング: 5,472百万円(売上比 約77.5%)
- タレントプラットフォーム: 994百万円(約14.1%)
- インキュベーションその他: 591百万円(約8.4%)
- 従業員: 2,027人、平均年齢32.1歳、平均年収603万円
- 代表者: 代表取締役 執行役員 CEO 小林泰平
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 国内のITサービス(デジタルプロダクト開発/DX)領域で、企画・デザインとエンジニアリング、さらに人材育成・供給までを内包するモデルは差別化要素。
- 顧客KPIを「ユニーク顧客数×月額平均顧客売上」に再定義し、フロー型案件の増加にも適合する管理に移行。
- 競争優位・課題
- 優位性: 創造(クリエイティブ)と実装(エンジニアリング)の両機能、人材プラットフォームの併走、M&Aでのコンテンツ領域(エンタメ)強化。
- 課題: 人材獲得・定着コストの上昇、プロジェクトミックス変化による粗利率の振れ、M&A統合によるのれん・収益化リスク。
- 市場シェア: 公表データなし(定量的シェアは不明)。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・戦略
- 企業の新規事業創出とデジタルプロダクトの成長を継続支援する「デジタル・クリエイティブスタジオ」としての価値提供を深耕。
- KPI改定により、顧客数と単価の両輪で成長ドライバーを可視化し、フロー・ストック両型の最適化を図る。
- 中計の主施策・重点領域(開示要旨)
- エンタメ領域の強化(2025年7月、スマホゲーム開発・運営のグローバルギアを買収)。
- クリエイティブ&エンジニアリングのユニーク顧客拡大とARPU向上。
- 人材プラットフォームの拡大(育成と紹介の効率化)。
- 2025年通期見通し(会社予想)
- 売上高 150.5億円(+10.9%)、営業利益 10.1億円(-29.9%)と増収減益見込み。利益率回復は後半の案件ミックスと統合効果に依存。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 主力は受託開発・運用等のプロジェクト収益(フロー)と、継続成長支援等による準ストック収益の組合せ。
- 人材プラットフォームが供給制約を緩和し、受注対応力を高める構造。
- 持続性評価(ファクトに基づく見立て)
- 売上は年々増加(LTM 141.1億円、YoY +4.0%)。一方で粗利率・営業利益率は期により変動。原価コントロールと案件ミックス最適化が鍵。
- M&Aでの新領域(ゲーム)の収益化は立上げ期の振れが想定され、統合マネジメントが重要。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性
- 企画・デザインとソフトウェア開発の統合提供に加え、IT人材の育成・紹介機能を持つ点が特徴。
- 収益牽引
- クリエイティブ&エンジニアリングが売上の約8割を占める主力。
- 人材プラットフォームは高成長(中間期+17.1% YoY)と開示。M&Aによりコンテンツ(ゲーム)収益を新たに追加。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標比較(2025-09-25時点)
- 株価 461円、予想EPS 22.52円 → 予想PER 約20.5倍(業界平均PER 23.2倍)。
- 実績BPS 259.39円 → PBR 約1.78倍(業界平均PBR 2.3倍)。
- 時価総額/売上(P/S、LTM): 約1.28倍(180.1億円/141.1億円)。
- EV/EBITDA(概算、LTM): 約7.6倍
- EV ≒ 時価総額180.1 + 有利子負債12.5 − 現金90.2 = 約102.4億円
- EBITDA ≒ 13.4億円
- 補足
- ネットキャッシュは厚め(現金90.2億円、借入12.5億円)。1株当たり現金 約237円、ネットキャッシュ約204円。
7. テクニカル分析
- トレンド位置
- 52週高値 739円/安値 432円。現値は安値に近いレンジ(安値比+約6.7%)。
- 50日移動平均 487.7円、200日移動平均 559.5円をともに下回る。
- モメンタム
- 直近10日では440円台から460円前後へ戻りつつあるが、出来高は日によってばらつき(本日3.1万株、3カ月平均約19.6万株)。
- 信用買残179万株・信用倍率4.25倍と買い残優位。需給の偏りが短期の値動きに影響する可能性。
8. 財務諸表分析
- 損益(単位: 百万円)
- 売上高: LTM 14,109(2024: 13,568、2023: 12,516、2022: 10,745、2021: 8,031)
- 3年CAGR(2022→LTM): 約+9〜10%
- 営業利益: LTM 1,131(2024: 1,444、2023: 1,775、2022: 902):利益は変動。LTMの営業利益率は約8.0%。
- 当期純利益: LTM 902(純利益率 約6.4%)
- 粗利率: LTM 約47.8%(2024: 約51.3%)とやや低下。
- 2025年中間期は増収(+8.3%)も、営業利益△42.8%と減益。原価・販管費増が要因。
- キャッシュフロー・資本効率
- 営業CF LTM 7.94億円、レバードFCF LTM 6.49億円(プラス維持)。
- ROE(実績)10.34%/LTMベースは約9%台、ROA 約5%(参考)。
- 財政状態・流動性
- 自己資本比率 73.7%、流動比率 約3.5倍、有利子負債/自己資本 約12.7%と健全。
- 現金同等物 90.2億円、短期借入 12.5億円のネットキャッシュ体質。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 会社予想配当 0円(配当利回り0%)。配当性向0%。
- 自社株買い
- 中間期に自己株式取得 約1.55億円。自己株保有比率 約2.56%(1,000,100株)。
- 方針
- 期中は配当より機動的な自己株取得を実施。明確な配当方針の開示は見当たらず(公表情報ベース)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- パフォーマンス
- 52週騰落は約-14.8%(参考指標比で相対的に弱め)。
- ベータ(5年)0.09と低めで、市場連動性は小さい傾向。
- 投資家構成と流動性
- インサイダー保有約64%・浮動株約1,417万株とフリーフロートが少なめ。需給が株価に影響しやすい可能性。
- 信用買い優勢(倍率4.25倍)は、上昇局面では踏み上げ、下落局面では投げ需給のリスク要因になり得る。
11. 総評
- 収益機会
- クリエイティブ&エンジニアリングと人材プラットフォームの連携は、受注対応力と顧客価値の両立に資する。M&Aによるエンタメ領域の拡張は売上成長の追加ドライバー。
- 論点
- 中期では売上は堅調に伸長している一方、粗利率・営業利益率は案件ミックスやコストで変動。2025年通期は増収減益見通しで、後半の収益性改善と買収の統合効果が重要。
- バリュエーションと需給
- PER・PBRともに業界平均を下回る水準。ネットキャッシュが厚く、EV/EBITDAはおおむね中位水準。フリーフロートの小ささと信用需給は短期のボラティリティ要因。
(注)本レポートは公開情報の整理であり、投資勧誘・助言を目的とするものではありません。数値は四捨五入等により整合しない場合があります。
12. 企業スコア
- 成長性: A
- LTM売上YoY +4.0%、3年CAGR 約+9〜10%。中期的に増収基調。
- 収益性: B
- 粗利率は40%台後半と高水準だが、営業利益率は期により5〜10%程度で変動。業界平均比の明確な優位性は判断材料不足のため中立寄り。
- 財務健全性: S
- 自己資本比率73.7%、流動比率約3.5倍、D/E約12.7%。ネットキャッシュ基調で健全。
参考主要数値(LTM)
– 売上高 141.1億円、営業利益 11.3億円、純利益 9.0億円
– EPS(希薄化後)約22.6円、BPS 259.39円
– 予想PER 約20.5倍、PBR 約1.78倍、EV/EBITDA 約7.6倍、P/S 約1.28倍
– 自己資本比率 73.7%、現金 90.2億円、借入 12.5億円
企業情報
銘柄コード | 4053 |
企業名 | Sun Asterisk |
URL | https://sun-asterisk.com/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.1)」によって自動生成されました。
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