東京エレクトロン デバイス(2760)企業分析レポート

株価:3,035円(2025-09-26終値)
市場区分:東証プライム(卸売業)
時価総額:951億円

1. 企業情報

  • 概要:半導体・電子部品の技術商社。主に海外メーカー製の半導体(MPU、FPGA、アナログ/電源、センサー、通信/RF、メモリ等)やボード/ソフトウェアを取り扱い、設計受託や自社開発のPB(プライベートブランド)製品も展開。
  • 事業構成(連結):半導体・電子デバイス 83%(営業利益率約3%)、コンピュータシステム関連 17%(同約14%)[2025/3期ベース]
  • 特徴:産業機器向けに強み。ネットワーク/セキュリティ、ストレージなどのシステム、保守・監視サービスも提供。海外売上比率24%(2025/3期)。
  • 関係:親密先として東京エレクトロンが筆頭株主(33.82%)。
  • 従業員:1,420人、平均年齢46.0歳、平均年収945万円。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:国内の専業系半導体商社の一角。産業機器分野の設計支援(デザインイン)に注力し、部品調達だけでなくソリューション提案を重視。
  • 競合:マクニカホールディングス、菱洋エレクトロ、(広義には)加賀電子など。
  • 競争優位性:
    • 海外半導体メーカーとのパートナー関係と産業用途の知見。
    • 設計受託やPB製品、保守・監視を通じた付加価値(スイッチングコストの創出)。
  • 課題:
    • 半導体サイクルや顧客在庫の影響を受けやすい。
    • 為替(主にUSD/JPY)や対中需要の停滞の影響。
    • 卸売モデルに起因する粗利率・営業利益率の限界。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方針(推測を含まず、公開情報に基づく要点):
    • デザインイン・ソリューション型販売の比率を高め、安定収益化。
    • コンピュータシステム関連(特にセキュリティ、保守・監視サービス)を拡大。
  • 直近の実行状況(2026年3月期1Q):
    • 半導体・電子デバイス:顧客在庫高止まり、中国市場の停滞で減収・減益。
    • コンピュータシステム関連:セキュリティ/サービスが堅調で増益。
  • 通期見通し(会社計画維持):
    • 2026/3期 売上2,000億円(前期比▲7.6%)、経常1,000億円、純利益70億円、EPS 237.5円。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益源:半導体・電子部品の販売(ボリューム×薄利)、設計受託・PB製品、システム機器販売、保守・監視等のサービス収入。
  • 持続性のポイント:
    • デザインイン案件やサービスの積み上げは安定化に資する一方、マクロや在庫調整の影響は残る。
    • 産業機器向け比率は景気敏感ながら、中長期ではDX/省力化、エッジ/AI活用などの構造需要も想定される。
  • 適応力:セキュリティ/サービスが逆風局面の下支えとなっており、事業ポートフォリオの分散効果がみられる。

5. 技術革新と主力製品

  • 取扱領域:MPU/DSP、FPGA/PLD、アナログ/電源、センサー、RF/マイクロ波、メモリ、画像処理、通信/ネットワーク、光デバイス等。
  • システム/サービス:データセンター/キャンパス向けネットワーク機器、ストレージ(SAN/HCI等)、セキュリティ(FW、DNSSEC、SSL、CASB)、保守・監視。
  • 主力の収益ドライバー(足元):コンピュータシステム関連のセキュリティ製品と保守・監視サービスが収益改善に寄与(1Qセグメント利益+29%)。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 株価:3,035円
  • 予想EPS:237.01円(会社計画) → 予想PER:約12.8倍(提供値と一致)
  • 直近12カ月EPS:295.72円 → 実績PER:約10.3倍(3,035÷295.72)
  • BPS(実績):1,583.34円 → PBR:約1.92倍(提供値と一致)
  • 配当(予想):年96円 → 予想配当利回り:約3.16%、想定配当性向:約40%
  • EV/EBITDA(参考):約11.2倍[EV≒951億+有利子負債325億−現金70億=約1,206億、EBITDA約108億]
  • 業界平均との比較(参考):PER 12.1倍、PBR 1.0倍 → 当社はPERほぼ同水準〜やや上、PBRは上回る。

※上記は事実データに基づく単純比較であり、評価の良否を示すものではありません。

7. テクニカル分析(短期)

  • トレンド位置:株価は50日線2,828円、200日線2,909円を上回る。一方で50日線は200日線を下回る水準(長中期は中立〜やや弱含み、短期は改善)。
  • 価格レンジ:52週高値3,770円(現状比▲約19%)、52週安値2,326円(同+約30%)。年初来高値3,305円比で▲約8%。
  • 出来高:直近は10日平均12.5万株、3カ月平均16.7万株。やや薄め。
  • 直近10日値動き:2,960〜3,090円のレンジ中心で推移、短期は持ち合い〜緩やかな戻り。

8. 財務諸表分析

  • 損益(通期ベース)
    • 売上高:2,163億円(2025/3期、YoY ▲10.9%)
    • 営業利益:124.6億円(営業利益率 約5.8%)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:88.7億円(純利益率 約4.1%)
    • 粗利率:約15.6%(3,373億÷2,163億)
  • 四半期動向(2026/3期1Q、前年同期比)
    • 売上:451億円(▲20.3%)、営業利益:14.6億円(▲65.8%)
    • セグメント:半導体・電子デバイス減速、システム関連は増益。
  • キャッシュフロー(直近12カ月・参考:営業CF 約234億円)
    • 1Q 営業CF +105.9億円(在庫減少、前受金増加等による資金回収が寄与)
  • 効率/資本
    • ROE(実績):19.1%
    • 自己資本比率:30.5%(1Q末32.6%へ改善)
    • 流動比率:約209%
    • Net Debt:有利子負債325億−現金70億≒255億円、D/E(簿価ベース)約68%(参考値)

トレンドまとめ:2024/3期にかけて拡大後、2025/3期は顧客在庫調整等で減収・減益。1Qも半導体側の鈍化継続。一方でサービスを含むシステム関連が下支え。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:前期実績119円、今期会社予想96円(業績見通しに沿った水準)。
  • 予想配当利回り:約3.16%、予想配当性向:約40%。
  • 自社株:期末自己株式1,690,886株(1Q末)。直近の自己株買いの有無は短信に明記なし。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム:52週騰落率▲15.7%。短期は移動平均線上抜けで改善気配。
  • 信用動向:信用買残24.1万株、売残2.1万株、信用倍率11.65倍(買いに傾斜)。買残は前週比で小幅減。
  • 流動性・保有構造:インサイダー保有比率約42%、浮動株は限定的(約1,591万株)。出来高は総発行株数に対し過度ではない水準。
  • 近接イベント:権利落ち日(2025/09/29)予定。イベントドリブンの短期変動に留意。

11. 総評(簡潔な整理)

  • 需要環境:半導体の在庫調整・中国停滞の影響が続き、半導体・電子デバイス事業は減速。一方、セキュリティや保守・監視サービスを含むシステム関連が収益を補完。
  • 収益性・財務:粗利率約16%、営業利益率約6%、ROE約19%。流動性は良好、自己資本比率は30%台。
  • バリュエーション:予想PER約12.8倍、PBR約1.9倍、EV/EBITDA約11倍。業界平均PERと同水準圏、PBRは上方。
  • テクニカル:短期は持ち直し、長中期は中立〜やや下向きの名残。信用は買い超過。
  • 中期注目点:在庫調整の進捗、産業機器向け・対中需要の改善度合い、サービス/ソリューション比率の拡大、為替動向。

(本レポートは公開データの整理であり、投資判断を目的とした助言ではありません。)

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:C
    • 根拠:LTM売上成長率YoY 約▲10.9%。3年CAGRは約+6%だが、直近は減収。
  • 収益性:B
    • 根拠:粗利率約15.6%、営業利益率約5.8%、ROE約19%。卸売モデルとしては中位水準。
  • 財務健全性:B
    • 根拠:自己資本比率30.5%(1Q末32.6%)、流動比率約209%、D/E約68%。流動性は良好、資本厚は標準的。

【参考データ抜粋】
– 2026/3期1Q:売上451億円(▲20.3%)、営業利益14.6億円(▲65.8%)
– 通期会社予想:売上2,000億円、EPS 237.5円、配当96円
– テクニカル:50日線2,828円、200日線2,909円、52週高3,770円/安2,326円
– 信用倍率:11.65倍(買い超)


企業情報

銘柄コード 2760
企業名 東京エレクトロン デバイス
URL http://www.teldevice.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.1)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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