7186 コンコルディア・フィナンシャルグループ 分析レポート(株価 1,133円)

注記:本資料は公開情報の整理であり、投資勧誘・投資助言は行いません。数値は連結ベース(特記除く)。一過性損益は除外に留意。— 2025-09-29時点

1. 企業情報

  • 概要
    • 2016年設立の地銀グループ。横浜銀行・東日本銀行(+神奈川銀行)を中核に、神奈川・東京を軸に1都1府7県で展開。中小企業・個人向けの預貸・決済・資産運用に強み。リース、証券、VC、調査など周辺金融も手掛ける。
    • 2025年10月に商号を「横浜フィナンシャルグループ」へ変更予定。
  • バランスシートの概観(2025/6末)
    • 総資産:約24.9兆円、現預け金3.96兆円、有価証券3.04兆円、貸出金17.23兆円
    • 預金20.38兆円、借入金1.99兆円
  • 収益源
    • 資金運用収益(貸出利息が主)、役務取引等収益(決済・資産運用販売・法人向け手数料など)
  • 直近トピック
    • 2026年3月期1Qは、利鞘改善と役務収益増で増益。L&Fアセットファイナンス(85%)を子会社化し、アセットファイナンス領域を補強。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 国内の地域銀行グループとしては上位規模。首都圏(神奈川・東京)に強い顧客基盤を持ち、取引ボリューム・商品ラインナップは「地銀の中では総合力が高い」位置付け。
  • 競争優位性
    • 首都圏の顧客厚みによる貸出・手数料機会の多さ、グループ3行のネットワーク、周辺金融子会社の補完力。
  • 課題
    • 首都圏は金利・手数料競争が相対的に強い。預金金利上昇(デポジット・ベータ)による利鞘圧迫、与信費用の上振れ、保有有価証券の金利リスクなどへの対応が必要。
    • 規制資本(BIS規制)情報のタイムリーな開示と資本効率の両立。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン
    • 「地域に根ざし、ともに歩む存在として選ばれるソリューション・カンパニー」を掲げ、法人・個人への総合金融サービスを深化。
  • 重点施策(公表資料・1Q説明の要点)
    • 預貸金利回差の改善継続(貸出利回り引き上げ、調達コスト管理)
    • 役務取引等収益の拡大(決済、資産運用販売、法人向け手数料ビジネス)
    • 連結強化:L&Fアセットファイナンス買収によるアセットファイナンスの拡大
    • コスト管理・デジタル活用による業務効率化
    • 安定配当と自己株式取得の活用による資本効率意識(1Qに自己株式取得実施、自己株式数は約338万株)
  • 通期見通し(2026/3期 会社計画)
    • 経常利益 1,450億円(前年比+18.1%)、純利益 955億円(+15.3%)、EPS予想 83.66円。配当予想 年間34円(中間17円・期末17円)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • コアは預貸金利鞘+手数料ビジネスの二本柱。金利上昇局面では貸出利回り改善の恩恵が先行する一方、預金金利上昇による逆風もあり、利鞘管理が鍵。
  • 適応力
    • 首都圏での法人・個人の厚い需要、周辺金融の拡張(アセットファイナンス等)で収益源の分散が進む。デジタル化による運営効率の改善余地。

5. 技術革新と主力製品

  • 主力
    • 中小企業向け融資・ソリューション、個人向け住宅ローン・投資信託/保険販売、決済・キャッシュマネジメント。
  • 技術・運営面の方向性
    • デジタルチャネル強化、データ活用による与信・営業の高度化、キャッシュレス対応の拡充等(一般的業界動向として)。
  • 連結の拡張
    • L&Fアセットファイナンス取得により、リース・アセットファイナンス領域の商品力を補強。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 指標(現値1,133円)
    • 予想PER:13.54倍(業界平均 10.7倍比で高め)
    • 実績PBR:0.98倍(業界平均 0.4倍比で高め)
    • 予想EPS:83.67円 → PER整合(1,133÷83.67≒13.55)
    • 実績BPS:1,154.11円 → PBR≒0.98(株価は簿価近辺)
    • 予想配当利回り:3.0%(5年平均3.45%より低め=株価上昇の影響)
  • 参考比較計算(単純化)
    • 同業平均PER10.7倍を当てはめた理論値:≈ 83.67×10.7 ≒ 895円
    • PBR=1.0水準の参考株価:≈ 1,154円(現値はわずかに下回る)
    • 業界平均PBR0.4倍を機械的適用:≈ 462円(ただし収益性・地域性の差異に留意)

7. テクニカル分析(短期)

  • トレンド
    • 50日線:1,081円、200日線:948円。現値は両移動平均線を上回る上昇基調。
    • 52週高値:1,184円に対し現値は約4%下。高値圏に近い位置。
  • 需給
    • 信用倍率:4.48倍(買い残優位)。出来高は直近10日平均で約352万株と流動性良好。
  • イベント影響
    • 9/29の配当落ち日を通過。配当落ち分を反映した下押しが日中のギャップに影響。

8. 財務諸表分析(トレンド)

  • 売上・利益(連結)
    • 経常収益(Total Revenue):264,887百万円(2022/3)→266,860(2023/3)→286,581(2024/3)→314,419(LTM)
    • LTM YoY:+9.7%、3年CAGR:約+5.9%
    • 親会社株主帰属純利益:53,881(2022/3)→56,159(2023/3)→66,931(2024/3)→82,805(LTM)
    • LTM YoY:+23.7%
  • 収益性
    • 営業利益率(LTM):約42%(指標上)
    • ROE(実績):6.45%(1Q説明資料参照ベースのROEは8.3%)
    • 概算ROA:LTM純利益82,805百万円÷総資産約24.9兆円 ≒ 0.33%(単純概算)
  • バランスシート
    • 貸出金は増加(前期末比+4,807億円)、預金は微減(-328億円)。不良債権比率1.3%(2025/6末、説明資料)。
    • 自己資本比率(開示ベース):約5.1〜5.2%(会計上の自己資本比率。BIS規制比率は別途公表予定)
  • キャッシュフロー
    • 四半期CF計算書は未作成(短信注記)。減価償却費は安定的(1Q:32億円規模)。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2025/3期実績:年間29円。2026/3期予想:年間34円(会社予想、配当性向目安 約40%)。
  • 自己株式
    • 2026/3期1Qで自己株式取得を実施(期末自己株式数:約338万株)。今後の取得方針は適宜の開示に依存。
  • 取組の考え方
    • 安定配当を基本に、資本効率の向上(自己株式取得等)を機動的に活用する姿勢がうかがえる。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 52週騰落:+47.5%。年初来高値接近で上昇モメンタムは維持。短期では配当落ち後の値動きに留意。
  • 関心材料
    • 国内金利動向(利上げ観測・預貸金利回差)、与信費用のトレンド、保有証券の評価影響、首都圏の融資需要、自己株式取得の進捗。
  • 予定イベント
    • 次回決算:2025-11-13予定。

11. 総評

  • 首都圏に強い上位地銀グループとして、金利上昇局面での利鞘改善と役務収益の拡大により、売上・利益ともに伸長。L&F買収でアセットファイナンス領域も補強。
  • 財務面では、与信・市場リスク管理と預金金利上昇圧力のコントロールが重要。自己資本比率の開示(BIS規制ベース)と資本効率のバランスも注視点。
  • バリュエーションは、PER・PBRともに業界平均比で高め。ROEの持続的な上積みと安定成長が、簿価近傍のPBR水準をどう支えるかが焦点。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • LTM売上YoY +9.7%、3年CAGR約+5.9%、純利益も増益基調。
  • 収益性:B
    • ROE実績6.45%(資料参照値8.3%あり)。地銀平均と比べて概ね同水準~やや上程度。
  • 財務健全性:B
    • 会計上の自己資本比率は約5%台(銀行特性上)。BIS比率は未確認のため中立評価。
  • 株価バリュエーション:C
    • PER(13.5倍)・PBR(0.98倍)が業界平均(10.7倍、0.4倍)より高め。

— 参考データ抜粋 —
– 株価レンジ(52週):700〜1,184円/現値1,133円
– 予想配当:34円、予想利回り:約3.0%
– 信用倍率:4.48倍
– 主要株主:信託銀行等の機関が中心(機関保有約46%)


企業情報

銘柄コード 7186
企業名 コンコルディア・フィナンシャルグループ
URL http://www.concordia-fg.jp
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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