4784 GMOインターネット(プライム)企業分析レポート

株価:1,018円(2025-09-30終値)/時価総額:約2,796億円
注意:本レポートは提供データに基づく事実整理です。投資助言は行いません。2025年1月のグループ再編・商号変更(旧:GMOアドパートナーズ)により、前期との単純比較は困難です。

1. 企業情報

  • 概要:GMOグループ再編により、インターネットインフラ(ドメイン、サーバー、回線、クラウド等)が主力に。インターネット広告・メディア事業も継続。2025年1月に商号をGMOインターネット株式会社へ変更。
  • セグメント
    • インターネットインフラ:ドメイン・ホスティング、回線、GPUホスティング(GMO GPUクラウド)等
    • インターネット広告・メディア:総合広告代理、広告配信(GMOSSP)、自社メディア
  • 人員:従業員989名、平均年齢38.7歳、平均年収599万円
  • 代表者:伊藤 正

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • インフラ:GMOグループは国内でドメイン・レンタルサーバーの大手としてのプレゼンスを有する。再編により当社が同基盤事業を承継し、ストック型収益の比重が高まった。
    • 広告:総合ネット広告代理・配信プラットフォームを保有。市場は拡大基調(国内ネット広告市場は2024年度約3.65兆円、+9.6%)。
  • 競争優位・課題
    • 優位:顧客基盤とストック収益、グループ内シナジー、インフラ×広告のデータ活用余地、GPUクラウド等の新規領域。
    • 課題:連結範囲拡大に伴う統合・のれん管理、GPU設備投資の回収、広告事業の景気・季節性、為替・金利・電力コスト。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・方針(決算短信等より)
    • 再編で獲得したインフラ事業を成長エンジンに、安定的なストック収益の拡大を志向。
    • AI需要を取り込む「GMO GPUクラウド」に投資(設備投資計画22億円へ増額、提供開始2025年内予定)。
    • 海外子会社の連結化でグローバル展開を強化(当中間期 新規連結9社)。
  • 2025年通期計画(据え置き)
    • 売上高750億円、営業利益80億円、純利益50億円、EPS 18.20円
    • 上期進捗:売上51.3%、営業40.8%、純利益48.2%

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:ドメイン・サーバー等のサブスク型/ストック収益+広告の取扱高連動型。インフラは解約率が比較的低く、中長期で安定性が高い構造。
  • 適応力:AI/生成AIに伴う計算需要の増大にGPUクラウドで対応。再編・M&Aでの事業ポートフォリオ拡張は機会だが、統合作業・のれん・設備回収の管理が重要。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向:高性能計算(GPU)需要の増加。クラウド/ホスティングの高性能化・省電力化、広告配信でのデータ活用高度化。
  • 主力
    • インフラ:ドメイン登録、レンタルサーバー、回線、GMO GPUクラウド(立上げ投資先行)。
    • 広告:GMOSSP等のプラットフォーム、自社メディア。
  • 独自性:インフラ基盤と広告配信の両輪、グループ横断での顧客接点・販売チャネル。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 与件
    • 株価:1,018円、時価総額:約2,796億円
    • 会社予想EPS:18.20円 → PER約55.9倍(業界平均PER 17.0倍)
    • BPS(実績):18.84円 → PBR約54.0倍(業界平均PBR 1.8倍)
    • 参考BPS(直近四半期データ):48.41円 → PBR約21.0倍(注:数値に乖離あり、再編影響に留意)
    • 企業価値/売上(EV/S、LTM売上449.7億円、現金108.6億円、借入81.7億円):EV ≈ 2,769 + 81.7 − 108.6 ≈ 2,742億円 → EV/S ≈ 6.1倍
  • コメント:PER・PBRとも業界平均を大きく上回る水準。再編に伴うBPS・EPSの基礎値のぶれに注意が必要。

7. テクニカル分析

  • 移動平均:50日線1,468円、200日線1,670円。株価は両MAを下回る。
  • トレンド(直近10営業日):1,276円 → 1,018円へ下落基調。出来高は平均(10日:145万株)に対し当日91万株。
  • 位置:年初来高値3,675円から大きく調整、年初来安値803円は上回るが、テクニカルには低位圏。信用買残が膨らみ(信用倍率約629倍)、戻り局面での需給歪みが生じやすい点に留意。

8. 財務諸表分析

  • 損益(2025年上期・連結)
    • 売上385.1億円、営業利益32.6億円(営業利益率約8.5%)、純利益24.1億円
    • セグメント:インフラ売上319.8億・利益35.7億、広告・メディア売上68.1億・利益0.7億
  • 通期計画進捗:売上51%、純利益48%と概ね計画線上(ただし再編効果で単純比較困難)。
  • LTM指標(提供データ)
    • 売上449.7億円、営業利益率8.38%、純利益率5.54%
    • ROE 26.8%、ROA 7.36%(FY2024実績のROE▲0.08%から改善、範囲変更の影響あり)
  • 財政状態
    • 自己資本比率:26.7%(期首50.0% → 再編後は低下)
    • D/E:61.2%、流動比率約110%(運転資本はややタイト)
  • キャッシュフロー
    • 営業CF:+62.97億円(上期)、投資CF:▲0.69億円、財務CF:▲23.61億円
    • LTMレバードFCF:+88.4億円
  • 留意:当期は固定資産圧縮損1,795百万円計上、のれん計上(+16.4億円)等、一過性・会計影響あり。

9. 株主還元と配当方針

  • 会社予想配当:年18.20円(うち上期は記念配当を含む)
  • 予想配当利回り:約1.79%(株価1,018円基準)
  • 参考:トレーリング配当性向約91%(提供データ)。通期計画上はEPS=配当の見込みで、数値上は高い水準。
  • 自社株買い:—(該当開示なし)
  • 留意:再編に伴うEPS・BPSの変動、記念配当の寄与に注意。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 52週:+142.8%、高値3,675円/安値420円。現在は50日・200日線を下回りモメンタム低下。
  • 流動性・需給:発行株式2.746億株のうち浮動株約1,410万株、インサイダー保有94.5%と浮動性が低い。信用買残440万株、信用倍率約629倍と需給偏りが大きい。
  • イベント:権利落ち日(6/27)通過、次回決算は8/12公表済(上期)。GPUクラウドの提供開始時期・受注動向が関心材料。

11. 総評

  • 再編により、安定性の高いインフラ事業を中核に据えた企業へ転換。上期は売上・利益とも黒字転換し、通期計画におおむね沿った進捗。
  • 成長ドライバーはインフラのストック収益とGPUクラウド。後者は投資先行で、需給・設備調達・電力コスト・為替など外部要因の影響が残る。
  • 財務は営業CFが改善する一方、自己資本比率は26.7%と低下。のれん増加や圧縮損など再編特有の会計イベントに注意。
  • バリュエーションはPER・PBRとも業界平均を大きく上回る。BPS・EPSの基準値に乖離が見られるため、評価には再編の影響を織り込む必要がある。
  • 株価は移動平均を下回り調整局面。低浮動株・高信用買いによる需給の振れやすさが短期モメンタムに影響。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:B
    • 理由:LTMおよび上期で大幅増収だが、主因は事業承継・連結範囲拡大。一過性を除くオーガニック成長は判別困難。
  • 収益性:B
    • 理由:営業利益率約8〜9%と堅調。インフラは利益貢献大、広告は薄利。業界平均比で概ね同水準とみなす。
  • 財務健全性:C
    • 理由:自己資本比率26.7%、流動比率約110%、D/E約61%。過度ではないが健全水準(40%超)には届かず。
  • 株価バリュエーション:D
    • 理由:PER約56倍、PBR(18.84円基準)約54倍/(48.41円基準)約21倍と、平均(PER17倍・PBR1.8倍)比で高位。


データ出所・補足
– 2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信(8/12公表)および提供の各種指標・株価データに基づく。
– 2025年1月の吸収分割・連結範囲変更により、前期比較やBPS/EPSの一部数値に乖離が見られます。評価時は範囲変更の影響に留意してください。


企業情報

銘柄コード 4784
企業名 GMOインターネット
URL https://internet.gmo/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By シャーロット

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。