1. 企業情報

企業名: ダイニチ工業株式会社
概要: ダイニチ工業は、石油ファンヒーター、加湿器、コーヒーメーカーなどの暖房機器や環境機器を製造・販売する企業です。1964年に設立され、本社は新潟県新潟市にあります。石油ファンヒーターと加湿器で市場シェアを首位に占めています。

事業内容:

  • 暖房機器(石油ファンヒーターなど):68%
  • 環境機器(加湿器、空気清浄機など):25%
  • その他(部品、コーヒー機器など):7%
  • 海外事業:9%

市場区分: スタンダード(内国株式)
17業種区分: 建設・資材
33業種区分: 金属製品
Industry: Furnishings, Fixtures & Appliances
Sector: Consumer Cyclical
住所: 〒950-1295 新潟市南区北田中780-6
代表者名: 吉井 唯
設立年月日: 1964年4月1日
平均年齢: 42.5歳
平均年収: 6,320千円

2. 業界のポジションと市場シェア

業界内での競争優位性:

ダイニチ工業は石油ファンヒーターと加湿器で市場シェアを首位に占めています。特に加湿器はシェア首位であり、国内生産にこだわることで品質とコスト管理を徹底しています。

課題:

季節性の影響を受けやすく、第1四半期は需要期を過ぎるため売上が僅少になる傾向があります。また、為替や原材料価格の変動、米国の通商政策による外部需要の不確実性などもリスク要因として挙げられます。

3. 経営戦略と重点分野

経営陣が掲げるビジョンや戦略:

ダイニチ工業は、暖房機器と環境機器の両分野で市場シェアを維持し、成長を続けることを掲げています。特に、国内生産にこだわることで品質とコスト管理を徹底し、利益を偏重させています。

中期経営計画の具体的な施策や重点分野:

  • 暖房機器の需要期に向けた生産・在庫確保
  • 販売チャネルの拡大
  • 環境機器の市場シェア拡大

4. 事業モデルの持続可能性

収益モデルや市場ニーズの変化への適応力:

ダイニチ工業の収益モデルは、主に暖房機器と環境機器の販売に依存しています。市場ニーズの変化に対応するため、新製品の開発や販売チャネルの拡大に取り組んでいます。

5. 技術革新と主力製品

技術開発の動向や独自性:

技術革新については、特に環境機器分野で独自性を持っており、加湿器や空気清浄機の技術を強化しています。

収益を牽引している製品やサービス:

石油ファンヒーターと加湿器が主力製品で、特に加湿器は市場シェア首位を占めています。

6. 株価の評価

EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較:

  • EPS(会社予想): 74.14
  • BPS(実績): 1,693.17
  • PER(会社予想): 12.00倍
  • PBR(実績): 0.53倍

現在の株価は890円で、PERは11.3倍の業界平均に対して割安と評価できます。

7. テクニカル分析

株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か:

  • 52週高値: 913円
  • 52週安値: 586円
  • 現在の株価は52週高値から39.24%下落しており、安値圏に位置しています。

8. 財務諸表分析

売上、利益、キャッシュフロー、ROE、ROAなどの指標を評価:

  • 売上(過去12か月): 19,902,665千円(前年比:+1.7%)
  • 利益(過去12か月):
    • 営業利益:1,381,528千円(前年比:+12.3%)
    • 経常利益:1,381,528千円(前年比:+12.3%)
    • 四半期純利益:-207,460千円(前年同期:-327,645千円)
  • キャッシュフロー:
    • 総資産:30,028,477千円(前期末:31,910,403千円)
    • 純資産:27,404,401千円(前期末:27,939,956千円)
  • ROE(実績): 4.22%
  • ROA(実績): 3.25%

9. 株主還元と配当方針

配当利回りや配当性向の分析:

  • 配当利回り(会社予想): 2.47%
  • 配当性向: 30.67%
  • 自社株買い: 15.08%の自己株式を保有

株主還元策:

毎年期末配当22円を予定しており、特別配当は行われていません。

10. 株価モメンタムと投資家関心

株価の直近の変動傾向(上昇・下降の勢い):

直近10日間の株価は、880円から913円まで上昇しており、上昇傾向にあります。

株価への影響を与える要因:

  • 季節性の影響
  • 米国の通商政策
  • 為替・原材料価格の変動

11. 総評

ダイニチ工業は、石油ファンヒーターと加湿器で市場シェアを首位に占める企業です。技術革新により環境機器分野で競争優位性を維持し、中期経営計画で市場シェア拡大を掲げています。しかし、季節性の影響を受けやすく、外部環境の不確実性もリスク要因となっています。株価は52週安値から大きく下落しており、割安と評価できます。

12. 企業スコア

成長性: B(LTM売上成長率:+1.7%)
収益性: B(ROE:4.22%、ROA:3.25%)
財務健全性: A(自己資本比率:87.6%)
株価バリュエーション: A(PER:12.00倍、PBR:0.53倍)


企業情報

銘柄コード 5951
企業名 ダイニチ工業
URL http://www.dainichi-net.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 建設・資材 – 金属製品

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