雪印メグミルク(2270)企業分析レポート

株価:2,967円(時価総額 2,099億円)
市場:東証プライム/食料品

1. 企業情報

  • 概要と事業内容
    • 乳業大手。2011年に旧・雪印乳業と日本ミルクコミュニティが統合。国内外で乳製品(チーズ、バター、粉乳、マーガリン等)、飲料・デザート(牛乳、乳飲料、ヨーグルト、デザート等)、栄養食品(乳児用粉ミルク、機能性食品)、飼料・種苗などを展開。
    • 連結事業構成(売上比/営業利益率、2025年3月期):乳製品43%(4%)、飲料・デザート43%(2%)、飼料・種苗8%(1%)、その他6%(5%)。
    • ブランドと商品群の幅が広く、国内の基盤に加え海外展開を拡大中。
  • 基本データ
    • 本社:東京都新宿区
    • 従業員:5,947人、平均年齢41.8歳、平均年収765万円
    • 代表者:佐藤 雅俊
  • 直近イベント
    • 決算発表予定:2025年8月8日
    • 権利落ち予定:2026年3月30日

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 国内乳業の上位プレイヤーの一角。牛乳・ヨーグルト・チーズ等の主要カテゴリに広く展開し、特にチーズや機能性商品での強みが示唆される。
  • 競争優位性と課題
    • 優位性:全国的な製販体制、商品ポートフォリオの広さ、価格改定を含む収益改善の打ち手、機能性表示食品や高付加価値商品の開発。
    • 課題:原材料(生乳・輸入乳製品・油脂等)の価格変動、為替(円安)影響、PB競合や需要の伸び鈍化、設備最適化(工場再編)遂行リスク。

3. 経営戦略と重点分野

  • 全社戦略「Next Design 2030」
    • 2030年度 連結営業利益目標:350億円
    • 重点領域:①海外展開強化 ②重点機能性商品の成長 ③代替食品の拡充 ④チーズ拡大 ⑤白物飲料のプレゼンス拡大 ⑥自給飼料需要拡大 ⑦応用ビジネス展開
  • 具体施策・進捗(2025年度Q1資料より)
    • 価格施策とミックス改善で採算を底上げする一方、原材料・固定費増を吸収。
    • 生産拠点の最適化(例:神戸工場閉鎖方針、国内製造拠点の協業・再編を段階的に実施予定)。
    • KPIで戦略別の売上・利益進捗を四半期開示し、重点領域(機能性、白物飲料、チーズ、海外)の伸長を図る。
  • 2025年度会社計画(通期)
    • 売上高 6,400億円(前期比+3.9%)、営業利益 190億円(横ばい)、経常利益 206億円、純利益 300億円(資料ベース)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 基礎需要の強い乳製品・飲料に加え、高付加価値(機能性、プレミアム、チーズ)や海外でミックス改善を追求。
    • 原材料・エネルギーコスト、為替の影響が大きく、価格改定・効率化で吸収する構造。
  • 変化への適応
    • 価格・商品ミックス調整、供給体制再編、機能性・代替食品などの新領域での拡張により、需要変動やコスト変動への対応余地を確保。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・開発
    • 乳酸菌・機能性成分の研究、包装・保存技術の改良、代替食品(プラントベース)への取り組み。
  • 収益牽引領域
    • チーズ(加工・ナチュラル)、機能性ヨーグルト・乳飲料、栄養食品。重点の白物飲料や生クリーム、デザートも収益貢献。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提:株価 2,967円
  • 指標比較
    • PER(会社予想):6.46倍(業界平均19.5倍比で大幅ディスカウント)
    • PBR(実績):0.81倍(業界平均1.3倍比でディスカウント)
    • EPS(会社予想):458.96円
    • BPS(実績):3,644.05円
    • EV/S:約0.42倍(EV約2,562〜2,569億円、売上約6,158億円ベースの概算)
  • 配当
    • 予想1株配当:100円
    • 予想配当利回り:約3.37%
    • 予想配当性向:おおよそ22%(100円 / EPS予想約459円)。参考:トレーリング配当性向約39%。

注)ディスカウント表現は業界平均指標との相対比較に基づく記述です。

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 50日移動平均:2,896円、200日移動平均:2,717円。株価は両移動平均を上回る。
    • 年初来高値:3,095円、安値:2,395円。現状は高値圏に近い水準(高値比約96%)。
  • 需給
    • 信用倍率:0.44倍(売り残が買い残を上回る状況)。直近では買い残・売り残ともに減少。
  • ボラティリティ・相関
    • 5年β:0.04(市場連動性は低位の傾向)。

8. 財務諸表分析

  • 損益(LTM概算:売上6,158億円、営業利益191億円、純利益139億円)
    • 売上成長:2022年5,584億円 → 2023年5,843億円 → 2024年6,054億円 → LTM 6,158億円と増加基調(3年で約+10%、年率3%程度)。
    • 利益水準:営業利益は2023年の一時的減少後に回復。2024年度は特殊要因の影響があり、LTM純利益は139億円程度(正規化純利益は152億円程度の指標あり)。
  • 収益性
    • 粗利率:約16.5%(1,015億円/6,158億円)
    • 営業利益率:約3.1%(191億円/6,158億円)
    • EBITDAマージン:約5.9%(363億円/6,158億円)
    • ROE:実績5.83%(指標ベースLTMで7.5%の数値もあり)
    • ROA:LTM約2.5%
  • キャッシュフロー(LTM)
    • 営業CF:251億円、レバレッジドFCF:62億円(プラス)
    • 減価償却費:約174億円
  • 財務健全性
    • 自己資本比率:56.8%
    • 流動比率:約135%
    • 有利子負債:553〜554億円規模、D/E約24%
    • 金利負担:支払利息約36億円(百万円単位換算)に対しEBITDA十分(カバレッジは高位)

(注)LTM数値は提供データ間で差異がある項目があり、本表では損益計算書のLTMデータに基づく概算を中心に記載。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 予想配当:100円(利回り約3.3〜3.4%)
    • 配当性向:予想ベース約22%、トレーリング約39%、過去5年平均利回り2.69%を上回る水準。
  • 自社株
    • 自己株式保有比率:約4.34%(過去に取得の実績があることを示唆)。直近の新規実施は記載なし。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 200日線を上回る上昇トレンド。52週変化率+12%前後。
  • 関心・需給
    • 機関投資家保有比率:約30%、インサイダー保有比率:約25%。
    • 信用売り越し(倍率0.44倍)で、需給面の影響には留意。

11. 総評

  • 需要が底堅い乳製品・飲料を基盤に、機能性商品・チーズ・海外の伸長と価格・ミックス改善で収益性の底上げを図る戦略。LTMで売上は緩やかに増加、営業利益率は3%前後と安定域、FCFは黒字。
  • コストインフレ・為替・販売数量の変動は主要リスク。通期では価格施策(販売単価差)で原材料・固定費増を吸収する計画。生産拠点再編の実行と需給・コスト環境の推移が鍵。
  • バリュエーションは業界平均指標(PER・PBR)との比較でディスカウント。配当利回りは社内過去平均を上回る水準。テクニカルには高値圏に近く、移動平均線上で推移。

(本レポートは提供データに基づく分析であり、投資勧誘や特定の投資判断の推奨を目的とするものではありません。)

12. 企業スコア

  • 成長性:B
    • 根拠:LTM売上YoYは小幅増、3年CAGRは約3%と緩やかな成長。
  • 収益性:C
    • 根拠:営業利益率約3%、EBITDAマージン約6%。食品業界平均と比べ控えめな水準と評価。
  • 財務健全性:A
    • 根拠:自己資本比率57%、流動比率135%、D/E約24%と健全。
  • 株価バリュエーション:S
    • 根拠:PER6.5倍・PBR0.81倍と業界平均(PER19.5倍、PBR1.3倍)対比で大幅ディスカウント。EV/Sも0.4倍台。

参考データ(抜粋)
– 売上高推移:2022年5,584億円 → 2023年5,843億円 → 2024年6,054億円 → LTM 6,158億円
– 営業利益:2022年180億円 → 2023年131億円 → 2024年185〜186億円 → LTM 191億円程度
– 予想配当:100円、予想利回り約3.37%、予想EPS約459円、PBR0.81倍、ROE実績5.83%(LTM指標7.5%の記載もあり)


企業情報

銘柄コード 2270
企業名 雪印メグミルク
URL http://www.meg-snow.com
市場区分 プライム市場
業種 食品 – 食料品

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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