9613 NTTデータグループ 分析レポート(情報提供・投資助言ではありません)
注記
– 親会社NTTによるTOB成立に伴い、同社株式は2025年9月26日に上場廃止予定(短信開示ベース)。上場廃止手続きの影響で、直近の株価・出来高・分割情報にデータ異常が混在しています。以下のテクニカルやバリュエーションは参考情報として取り扱ってください。
– 価格・指標はご提示データに基づく。欠損・不整合は注記または省略。
1. 企業情報
- 概要:グローバルにIT・ビジネスサービスを展開。クラウド、サイバーセキュリティ、データ&インテリジェンス、Salesforce/SAP/ServiceNow、アプリ開発・保守、5G、コンサル、業種別ソリューション、BPO、ITモダナイゼーション、マネージドサービス等を提供。
- 特徴:国内SI専業最大手。金融向けに強み。海外売上比率が高く、持株会社化(2023年7月)後にグローバル最適化を推進。
- 事業構成(連結):日本 41%(営業利益率高め)、海外 59%(売上主力)、その他 0%(サポート等)。Q1 FY2026売上構成:日本40.7%、海外59.0%。
- 従業員:約200,800人。所在地:東京都江東区豊洲。代表者:佐々木 裕 氏。
- 親会社:日本電信電話(NTT)。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:国内SIで最大級の規模と実績。金融・公共などミッションクリティカル領域で高い参入障壁(大規模プロジェクト遂行力、長期契約、切替コスト)が競争優位。
- 主要競合(参考):富士通、日立、NEC、野村総研(NRI)、TIS、SCSK、アクセンチュア等(競合比較の数値は非開示)。
- 課題
- 労働集約度が高く、賃金上昇・人材獲得競争によるコスト上昇圧力。
- 固定価格案件のリスク管理、為替・海外統合作業の複雑性。
- グローバルではマネージド/クラウド・セキュリティ分野で外資系との競争が激化。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/方向性:持株体制下でのグループ最適化、海外との統合深化、付加価値の高い領域へのミックスシフト。
- 重点分野
- クラウド移行・モダナイゼーション、サイバーセキュリティ、データ&インテリジェンス(AI含む)。
- エンタープライズアプリ(SAP、Salesforce、ServiceNow)の導入・運用。
- マネージド/アウトソーシングでの継続課金(リカーリング)の拡大。
- ポートフォリオ施策:データセンター資産のリサイクリング(NTT DC REIT関連の譲渡等)を実施。
- 通期見通し(FY2026会社計画、修正なし)
- 売上高 4,936,725百万円(前期比+6.4%)
- 営業利益 522,037百万円(+61.2%)
- 親会社株主に帰属する当期利益 200,037百万円(+40.4%)
- 予想EPS 142.67円
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:大規模SI+運用保守・マネージドによる継続収益。業務システムの長寿命化・更改需要やクラウド移行が需要を下支え。
- 適応力:グローバル連携やパートナーエコシステム(SAP/Salesforce/ServiceNow/ハイパースケーラ)を梃子に、案件ミックスの高度化でマージン改善を志向。
- リスク:IT投資マインド(景況)、人件費上昇、固定価格案件の採算、為替、M&A・資産売却に伴う一時費用・統合コスト。
5. 技術革新と主力製品・サービス
- 技術開発の動向:クラウドネイティブ化、ゼロトラスト/セキュア運用、データ活用・AI、5G/エッジ連携などで案件拡大。
- 収益牽引領域:金融・公共のモダナイゼーション、大企業のERP刷新、CRM/ITSM導入、運用アウトソーシング、海外のデジタル変革案件。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価 3,965円、時価総額 5,560,913百万円、予想EPS 142.67円、実績BPS 1,303.33円
- 指標
- 予想PER:27.79倍(業界平均 23.2倍比で高め)
- 実績PBR:3.04倍(業界平均 2.3倍比で高め)
- 参考EV/S:約1.69倍[(時価総額+有利子負債-現金)/売上高 ≒ (5.56兆+2.84兆-0.56兆)/4.64兆]
- 予想配当利回り(参考):約0.63%(配当方針は上場廃止手続きの影響で未記載)
- コメント:成長率は高い一方、株価指標は業界平均比でプレミアム水準。TOB/上場廃止の影響により、市場での価格発見機能は限定的。
7. テクニカル分析(参考)
- 年初来高値/安値:4,021円 / 2,310円。現在値は高値圏(高値比−1%台)。
- 52週騰落:+50.56%(提供データ)。信用倍率:45.45倍(買い長)。
- 但し、上場廃止手続き・データ異常(異常な分割表記等)により、移動平均や出来高など一般的テクニカル指標の信頼性は低下。
8. 財務諸表分析
- 成長(売上)
- LTM売上:4,638,721百万円(前年比+6.2%)
- 3年推移:2,551,906 → 3,490,182 → 4,367,387 → 4,638,721百万円(3年CAGR約+22%)
- Q1 FY2026:売上 1,104,369百万円(前年同期比−0.7%)
- 収益性(LTM)
- 粗利率:約27.8%(1,287,388/4,638,721)
- 営業利益率:約7.0%(323,863/4,638,721)※Q1は約5.23%
- EBITDAマージン:約15.5%(719,005/4,638,721)
- 当期純利益率:約3.1%(142,454/4,638,721)
- ROE:実績8.03%(LTM参考値 4.8%程度のデータもあり)
- ROA:LTM 2.65%
- 安全性・資本効率
- 自己資本比率:実績23.5%(親会社持分比率:Q1時点23.7%)
- D/E(総負債/資本):約170%(Q1時点)、Debt/Equity約99%(別指標)
- 流動比率:約96%(Q1時点)
- キャッシュフロー(LTM/Q1)
- 営業CF:+4,938億円(LTM)、Q1は+2,122億円に改善
- レバードFCF:▲2,778億円(LTM)
- 設備投資・ソフト投資は継続(Q1で約1,420億円の投資CF流出)
- セグメント(Q1 FY2026)
- 売上:日本 4,491億円、海外 6,518億円
- 営業利益:日本 352億円、海外 151億円、その他 19億円(連結計 578億円)
- 収益源として日本の利益貢献が相対的に高い構造。
9. 株主還元と配当方針
- 2025年3月期 配当実績:年間25円(利回り約0.63%)、配当性向 約24.6%。
- 2026年3月期 配当予想:未記載(親会社による完全子会社化・上場廃止予定に伴う方針未提示)。
- 自社株買い:該当開示情報は本データ内に記載なし。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:年初来で大幅上昇、現値は高値圏。TOB価格・手続きの影響で株価は実勢需給より企業行為に収斂。
- 投資家構成:インサイダー保有比率 約81.8%(親会社中心)、フロート 約2.56億株、機関投資家保有 約6.0%。
- 信用動向:買い残5万株・売り残1.1千株、信用倍率45倍超(流動性低下下での買い長)。上場廃止に伴い信用取引・決済には通常と異なるリスクが生じ得る点に留意。
11. 総評
- 事業面:国内最大級のSI体制と金融・公共での強固な顧客基盤、海外売上比率の高さがスケールメリットと堅調な受注環境を支える。リカーリング拡大と案件ミックス高度化により中期的な収益性改善を志向。
- 財務面:売上は3年で大幅成長、LTMでも+6%成長。利益率は中位水準(LTM営業利益率約7%)。一方、自己資本比率・流動比率はやや低め、負債水準は高めで、FCFは投資でマイナス。
- バリュエーション:PER/PBRとも業界平均比でプレミアム。TOB/上場廃止手続きの影響で市場評価の一般的比較は限定的。
- 重要留意点:上場廃止予定により、配当方針・株主施策・流動性・テクニカル指標の活用に制約。財務・事業の評価は中長期の事業価値確認に主眼を置くのが適切。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D、欠損はB、一次性は除外)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上+6.2% YoY、3年CAGR約+22%。足元Q1は▲0.7%と一時的鈍化も、中期計画は増収想定。
- 収益性:B
- 根拠:LTM営業利益率約7.0%、EBITDAマージン約15.5%。同業比で中位。
- 財務健全性:C
- 根拠:自己資本比率23.5%、流動比率約96%、Debt/Equity約99%。指標はやや弱め。
- 株価バリュエーション:C
- 根拠:PER27.8倍・PBR3.04倍は業界平均(23.2倍、2.3倍)より高め。EV/S約1.7倍(参考)。
参考データ(主な数値)
– 株価:3,965円、時価総額:5.56兆円、発行株式数:14.025億株
– 予想EPS:142.67円、実績BPS:1,303.33円
– LTM:売上 4.64兆円、営業益 3,239億円、純利益 1,425億円、営業CF 4,938億円
– Q1 FY2026:売上 1.10兆円(−0.7%)、営業益 578億円(−1.4%)
– 配当(実績):年間25円、利回り約0.63%、配当性向約24.6%
– 主要比率:ROE実績8.03%(LTM参考4.83%)、ROA2.65%、自己資本比率23.5%、流動比率96%、D/E約99%
– 本レポートは公開情報およびご提示データに基づく一般的な企業分析であり、投資助言ではありません。実際の投資判断はご自身の責任で行ってください。データに不整合・欠損・一時的要因が含まれる可能性があります。
企業情報
銘柄コード | 9613 |
企業名 | NTTデータグループ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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