エノモト(6928)企業分析レポート
株価:1,600円(時価総額:約109.8億円)/市場:東証プライム(電気機器)
– 企業情報
– 概要:半導体・LED向けリードフレーム、コネクタ用部品を中心とするプレス加工品の大手。精密プレス金型・微細加工・めっき工程の内製化に強み。製品は自動車、民生機器、産業機器、ウェアラブル、スマートフォン向けに用いられる。
– 事業構成(連結、2025.3):パワー半導体用リードフレーム40%、オプト(LED等)用リードフレーム13%、コネクタ用部品45%、その他2%。海外売上比率61%。
– 基本データ:設立1967年、従業員1,274人、山梨県上野原市に本社。
– 業界のポジションと市場シェア
– ポジション:リードフレーム・コネクタ用精密プレス部品の専業プレイヤー。金型設計〜プレス〜めっきまでの一貫対応力と微細加工が差別化要因。
– 競争優位性:
– 精密プレス金型・微細加工の蓄積、ハイエンドLED/コネクタ対応力。
– めっき工程の内製化による付加価値確保とコスト・品質コントロール。
– 課題:
– 市況循環(自動車・産業機器の在庫調整、民生需要の変動)。
– 顧客価格要求・コモディティ化圧力、原材料・人件費上昇、為替影響。
– 市場シェア:公表データなし(定量シェアは非開示)。
– 経営戦略と重点分野
– ビジョン・方針(開示ベース):
– 収益性改善:ハイエンド製品の拡販、めっき内製化・自動化投資で付加価値と歩留まりを向上。
– 製品ポートフォリオ:コネクタ用部品とオプト用(LED)リードフレームを成長ドライバーに、パワー半導体向けは需要回復を見極めながら維持・高付加価値化。
– 2026年3月期通期計画(5/12公表から変更なし):
– 売上高2,700億円(+0.4%)、営業利益10億円(+61.6%)、純利益7億円(+56.3%)、EPS 109.79円。
– 1Q実績(4–6月):売上+9.8%、営業益+198.3%、純益+458.6%。付加価値取り込みと生産効率化が寄与。
– 事業モデルの持続可能性
– 収益モデル:大手電機・自動車サプライチェーン向けの量産部品供給(B2B)。金型から量産まで一貫対応し、継続受注を確保。
– 持続性・適応力:
– サイクル影響は受けるが、製品高度化(微細化・高信頼性)と工程内製化でマージン改善余地。
– 需要の裾野(自動車電装化、LED・光学、スマホ/ウェアラブル)による分散効果。
– リスク:産業機器の在庫調整長期化、為替(円高)、原材料価格、地政学・貿易政策。
– 技術革新と主力製品
– 技術:精密プレス金型・微細加工、表面処理(めっき)内製化、自動化による高歩留まり量産。
– 主力製品と動向(2026年3月期1Q):
– コネクタ用部品:売上326億円(+10.3%)— スマホ・ウェアラブル、自動車向けが堅調。
– オプト用リードフレーム:110億円(+52.1%)— ハイエンド民生向け量産拡大。
– パワー半導体用リードフレーム:262億円(-1.8%)— 産機の在庫調整で回復遅延。
– 株価の評価(バリュエーション)
– 指標(株価1,600円):
– PER(会社予想):約14.6倍(EPS 109.79円)。
– PBR(実績):約0.48倍(BPS 3,325.81円)。
– EV/S(LTM概算):約0.41倍(EV≒約111億円、売上≈268.8億円)。
– EV/EBITDA(LTM概算):約4.0倍(EBITDA≈27.8億円)。
– 業界平均との比較(Electronic Components):PER 24.2倍、PBR 1.6倍。エノモトは両指標で平均を下回る水準に位置。
– テクニカル分析
– トレンド:50日移動平均1,584円、200日移動平均1,435円。終値1,600円は両移動平均を上回る一方、直近高値(年初来高値1,754円)からは下方調整局面。
– 直近10日:9/16に年初来高値更新後、徐々に戻り売り優勢で10/1は1,600円で引け。出来高は3万株前後で推移。
– 位置づけ:52週レンジ(1,051〜1,754円)の中上域だが、短期モメンタムはやや鈍化。
– 需給:信用買残17.7万株・信用倍率591倍と買い長に偏在(空売り残は限定的)。需給の振れには留意。
– 財務諸表分析
– 売上・利益(単位:百万円)
– 売上高:LTM 26,880(2024/3期 25,244、2023/3期 29,265)— 2024期の反動で回復基調。
– 営業利益:LTM 619(2024/3期 160、2023/3期 1,561)。
– 当期純利益:LTM 448(2024/3期 121、2023/3期 1,269)。
– 収益性
– 粗利率:LTM 約11.7%(1Qは約13.2%)。
– 営業利益率:LTM 約2.3%(1Qは約4.4%)。
– EBITDAマージン:LTM 約10.3%。
– ROE:実績2.09%(参考:LTMベースの指標で約3.1%の開示もあり)。ROA:1.56%。
– キャッシュフロー・設備
– 減価償却費:LTM 約21.8億円。EBITDA 27.8億円。
– 1QはCF計算書未作成(注記)。自動化投資を継続。
– 財務健全性
– 自己資本比率:66.7%(1Q末65.4%)。
– 流動比率:2.19倍。
– 総有利子負債:約44億円、現金等約42億円でネット有利子負債は軽微。
– D/E:約0.21。財務基盤は堅め。
– 株主還元と配当方針
– 配当:年間71円(上期35円・期末36円)を継続予定。予想配当利回り約4.4%。
– 配当性向:トレーリング約104%(EPS LTM≒68円)/会社予想ベース約65%(EPS 109.79円)。
– 自社株:自己株式487,972株(1Q末)。新たな自社株買いの開示はなし(株式交付信託分を自己株に控除)。
– 5年平均利回り:3.72%。
- 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:52週騰落+21.3%。S&P500比較+17.1%に対し上回る伸び。直近は調整基調。
- ボラティリティ:β 0.84(5年、月次)と市場平均より低め。
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投資家属性:インサイダー保有約20.8%、機関投資家約5.9%。フロートは限定的。信用買い残の多さから個人主導の需給影響が大きい可能性。
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総評
- 需要面ではコネクタ・ハイエンドLED向けが伸長し、1Qは増収・大幅増益。パワー半導体向けは産機在庫調整の影響で回復待ち。
- 収益性は1Qで改善(営業利益率4.4%)しつつ、LTMではなお控えめ。めっき内製化・自動化の効果が浸透すればマージン平準化が期待される局面。
- 財務は自己資本比率65%超、ネット負債軽微で健全。配当は維持方針。
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バリュエーションはPER・PBRとも業界平均を下回る水準に位置。短期は需給(高信用買い残)と市況ニュースに価格が振れやすい環境。
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企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上+約6.5% YoY、1Q売上+9.8% YoY。3年では横ばい〜微減だが直近期は回復傾向。
- 収益性:C
- 根拠:LTM営業利益率約2.3%、粗利率1割台。1Qは改善(OPM 4.4%)も、業界平均水準を下回るレンジ。
- 財務健全性:A
- 根拠:自己資本比率65%超、流動比率2.19倍、D/E約0.21、ネット有利子負債軽微。
- 株価バリュエーション:A
- 根拠:PER(予想)約14.6倍、PBR約0.48倍と業界平均(PER 24.2倍、PBR 1.6倍)を大きく下回る。EV/EBITDA約4倍、EV/S約0.41倍。
参考データ
– 年初来高値:1,754円/安値:1,051円
– 直近配当(実績・予想):年71円、権利落ち予定日:2026/3/30
– 次回決算関連:通期予想は5/12公表から変更なし(2025/8/6時点)
注記
– 本資料は公開情報に基づく企業分析であり、投資勧誘・助言を目的とするものではありません。
– 数値は単位・期間の違いによりLTM・通期・四半期で差異が生じる場合があります。開示にない項目は記載を省略しています。
企業情報
銘柄コード | 6928 |
企業名 | エノモト |
URL | http://www.enomoto.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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