企業分析レポート：ｅｎｉｓｈ (3667)
本レポートは、個人投資家向けに株式会社ｅｎｉｓｈ（証券コード: 3667）の企業情報を分析し、わかりやすく整理したものです。ご投資の判断はご自身で行っていただきますようお願いいたします。
1. 企業情報
ｅｎｉｓｈは、主にスマートフォンやソーシャルネットワーキングサービス（SNS）向けのゲームアプリケーションの開発・運営を手がける企業です。かつては非ゲーム事業も行っていましたが、現在ではゲーム事業に特化しています。シミュレーション型の交流ゲームを主力とし、エンターテインメント事業を単一セグメントとして展開しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
同社は国内のモバイルゲーム市場で事業を展開しています。決算短信によると、モバイルゲームを取り巻く環境は「変化が激しく短期的な業績変動リスクが大きい」と認識しており、競争が激しい市場環境にあると考えられます。提供されたデータからは、業界内での具体的な競争優位性や市場シェアに関する情報は確認できませんでした。そのため、市場における具体的なポジションを判断することは困難です。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は「Link with Fun」を理念として掲げ、収益回復を目指しています。そのための具体的な施策として、既存運営タイトルの効率化、新規タイトルの継続的な投入（年間1〜2本を目標）、Web3のノウハウ活用などを重視しています。また、コスト削減、事業の選択と集中、他社IPとの協業も重要な経営戦略として位置付けられています。
4. 事業モデルの持続可能性
ｅｎｉｓｈの収益モデルは、主にゲームアプリの運営によるものです。中期的に新規タイトルの開発やWeb3関連分野への参入を図ることで、市場ニーズの変化への適応と収益源の多様化を目指しています。しかし、過去数年間売上が減少傾向にあり、営業活動によるキャッシュフローも継続してマイナスであること、および「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が存在することが決算短信で明記されています。これは事業モデルの持続可能性において懸念点となり得ます。
5. 技術革新と主力製品
技術開発の動向としては、AI活用による外注加工費や広告宣伝費などのコスト削減への取り組みが挙げられています。主力製品としては、「ぼくのレストラン2」「ガルショ☆」「進撃の巨人 Brave Order」などの既存タイトルを運営しています。また、新規タイトルとして「雀エボライブ」「声優どうぶつ園 ボイスフル」などの開発を進めているほか、「De:Lithe Last Memories」といったWeb3関連タイトルにも注力しています。
6. 株価の評価
現在の株価は100.0円です。
* PBR（実績）: 3.42倍
* BPS（実績）: 29.23円
モバイルゲーム業界の平均PBRが1.6倍であることと比較すると、同社のPBRは業界平均よりも高い水準にあります。EPS（1株当たり利益）は過去12か月でマイナス29.64円と損失を計上しているため、PER（株価収益率）は算出できません。
7. テクニカル分析
現在の株価は100.0円で、年初来高値173円、年初来安値85円の範囲で推移しています。直近10日間の株価は113円から100円へと下落傾向にあります。また、50日移動平均線（117.64円）および200日移動平均線（118.14円）を現在の株価が下回っており、短期的には下降トレンドにあると見られます。年初来安値圏に近い水準で推移していますが、さらに下落する可能性も考えられます。
8. 財務諸表分析
- 売上: 過去数年間減少傾向にあります。2021年の3,892百万円から、2023年には3,508百万円、過去12か月（LTM）では3,317百万円と推移し、直近四半期の売上高成長率（前年同期比）は-31.30%となっています。
- 利益: 2021年から継続して営業損失、経常損失、純損失を計上しており、直近の過去12か月も大幅な赤字となっています。特に2023年以降は赤字幅が拡大する傾向が見られます。2025年12月期第2四半期も売上総損失、営業損失、経常損失、中間純損失を計上しました。
- キャッシュフロー: 営業活動によるキャッシュフローは過去数年間継続してマイナスです。過去12か月では-794百万円の支出となっています。
- ROE: 過去12か月で-93.44%と大幅なマイナスであり、収益性の課題を示しています。
- ROA: 過去12か月で-20.36%と低く、資産効率性にも課題があります。
- 自己資本比率: 直近四半期で55.2%と比較的高い水準を維持しています。これは新株予約権の行使による資金調達が一因と考えられます。
- 流動比率: 直近四半期で1.91倍と、短期的な支払い能力は比較的健全です。
- D/E比率: 直近四半期で30.52%と低く、負債負担は小さい状況です。
- 継続企業前提に関する注記: 過去10期連続の営業損失、11期連続で営業CFマイナスであることから「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が存在すると明記されています。
9. 株主還元と配当方針
同社は、配当利回り（会社予想）、1株配当（会社予想）ともに「—」とされており、現在配当は実施されていません。また、自社株買いなどの株主還元策についても、提供データからは具体的な情報が確認できませんでした。過去の配当実施は2014年まで遡ります。
10. 株価モメンタムと投資家関心
株価は直近で下落傾向にあり、年初来の安値圏に近づいています。株式市場における投資家の関心は、新規タイトルのリリース状況やその収益貢献度、Web3関連事業の進捗、そして何よりも「継続企業の前提に関する重要な不確実性」を解消できるかどうかに集まる可能性があります。信用買残が多い一方で売残も存在し、信用倍率が3.00倍であるため、需給面では売り圧力が発生しやすい状況にあります。
11. 総評
ｅｎｉｓｈは、モバイルゲーム開発・運営に特化した企業ですが、過去数年間は売上が減少傾向にあり、営業利益、経常利益、純利益ともに継続して赤字を計上しています。収益性を示すROEやROAも非常に低い水準にあります。財務の健全性を示す自己資本比率や流動比率は資金調達により一時的に維持されていますが、営業キャッシュフローの継続的なマイナスや「継続企業の前提に関する重要な不確実性」の存在が大きなリスク要因となっています。経営陣は新規タイトル投入やWeb3事業、コスト削減で収益改善を目指していますが、具体的な業績回復の見通しは未定とされています。現在の株価は年初来安値圏に近づく下降トレンドにあり、PBRは業界平均と比較して割高に見えます。今後の投資判断においては、これらのリスク要因と改善策の進捗を慎重に見守る必要があります。
12. 企業スコア
- 成長性: D
- 過去数年間、売上高は継続して減少傾向にあり、直近四半期も前年同期比で大幅な減収となっています。
- 収益性: D
- 過去数期にわたり営業損失、経常損失、純損失を計上。売上総利益率も極めて低く、収益力の欠如が顕著です。
- 財務健全性: B
- 自己資本比率、流動比率、D/E比率といった表面的な財務指標は比較的健全な水準です。しかし、継続的な営業キャッシュフローのマイナスと「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が存在する点を考慮し、中立的な評価としました。
- 株価バリュエーション: C
- PERは赤字のため評価できませんが、PBRが業界平均（1.6倍）に対し3.42倍と割高な水準にあります。
企業情報
| 銘柄コード | 3667 |
| 企業名 | enish |
| URL | http://www.enish.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.3)」によって自動生成されました。
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