阿波銀行(8388)企業分析レポート

作成日:2025-10-02
> 本資料は提供データに基づく客観的な情報整理です。投資判断に関する助言は行いません。

1. 企業情報

  • 概要
    • 徳島県を地盤とする地方銀行。県内預金シェアは約3割で首位。関西方面にも展開。
    • 事業は預金・貸出・有価証券運用などの銀行業務に加え、リース、クレジットカード、信用保証、経営コンサル、オンラインモール運営、投資事業有限責任組合の設立・運営等。
    • 野村證券と証券仲介で提携。中小企業金融に注力。前身は1879年創業、1896年設立。
  • 資産・資金構成(2025/3期注記)
    • 【資金】普通預金60%、定期26%、当座6%、他8%
    • 【資産】貸出金61%、有価証券26%、現預金11%、他2%
    • 【融資】中小企業等向け77%、住宅・消費者向け14%
  • 本社:徳島県徳島市/従業員:1,439名

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 徳島県における預金シェア首位の地域金融機関。県外(関西など)にも展開し、顧客基盤の広がりを模索。
  • 競争優位性
    • 地域密着による中小企業ネットワークと情報力。
    • 証券仲介(野村證券提携)やリース・コンサル等の周辺サービスによるワンストップ体制。
  • 課題
    • 地域人口動態の影響、預金金利上昇による資金調達コスト増、与信費用の変動、マーケット金利・証券評価のボラティリティ。
    • 県内に依存しすぎない収益源の多角化と、地理的分散の進捗が中長期の論点。

3. 経営戦略と重点分野

  • 会社方針・示唆(提供資料より)
    • 金利上昇局面で貸出金利息の増加により資金利益が上振れ(通期予想を上方修正)。
    • 有価証券は安全性・流動性を重視して運用(評価益計上)。
    • 徳島県外(関西・関東・中四国)での貸出増加傾向。
  • 重点分野(推定軸:開示ベース)
    • 中小企業向け事業性融資の深耕、県外展開による貸出・顧客基盤の分散。
    • 証券仲介・リース・コンサル等の非金利収益の拡充。
    • 与信・市場リスク管理の強化(与信費用・預金利息増への対応)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 主に貸出金利息と有価証券利息配当金(資金利益)、加えて手数料(証券仲介、保証、カード等)とリース収益。
  • 持続性の観点
    • 預金基盤は厚く(2025/6末 預金+譲渡性預金:約3.41兆円)、貸出金約2.44兆円で安定的資金調達が可能。
    • 金利、与信費用、証券評価の変動に影響を受けるため、県外展開・手数料ビジネス拡大による分散が鍵。
    • 低β(0.09)で株価ボラティリティは相対的に落ち着いた推移。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・運営
    • デジタルチャネルの活用やオンラインサービス提供(オンラインモール運営等)。具体的な固有技術の詳細開示は無し。
  • 主力収益源
    • セグメント利益の大半を銀行業が計上(2026年3月期1Q:銀行セグメント利益 5,189百万円、全体約97.6%)。
    • リースは売上比率約2割だが利益寄与は限定的。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提
    • 株価:3,635円、時価総額:1,454億円
    • EPS(会社予想・連結):355.13円、BPS(実績・連結):8,676.77円
    • PER(予想・連結):約10.24倍、PBR(実績・連結):約0.42倍
    • 配当予想:100円(予想利回り約2.75%)、配当性向:約28.7%
  • 業界平均との比較(提供データ)
    • 業界平均PER:10.7倍、PBR:0.4倍
    • 観点:PERは業界平均をわずかに下回り、PBRはわずかに上回る水準。総合すると概ね平均的なレンジ。

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 終値3,635円は50日移動平均3,375円、200日移動平均2,918円を上回る上昇トレンド。
    • 52週高値3,705円、年初来高値3,785円に接近(年初来高値比で約4%下)。
  • モメンタム
    • 直近10日で3,485円→3,635円へ上昇。9/29に配当落ち(50円)イベントを挟むが、その後も堅調。
    • 出来高は当日83.3千株と3カ月平均(約61.8千株)を上回る。
  • 位置づけ
    • 短中期では高値圏に近い水準。

8. 財務諸表分析

  • 業績推移(連結)
    • 売上(経常収益相当)
    • 2022/3:65,043百万円
    • 2023/3:79,193百万円
    • 2024/3:66,260百万円
    • 過去12か月:70,472百万円(対前期+6.3%)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益
    • 2023/3:10,207百万円 → 2024/3:11,263百万円 → 過去12か月:13,202百万円
    • 2026年3月期1Q:経常収益+10.5%、純利益-11.6%(預金利息・与信費用増で減益)
  • 収益性(LTM)
    • 営業利益率:約27.4%
    • 当期純利益率:約18.3%
    • ROE:約3.8〜4.0%、ROA:約0.32%
  • 財政状態(2025/6/30)
    • 総資産:約4.03兆円、純資産:約3,388億円
    • 預金:3.27兆円、譲渡性預金:0.14兆円、貸出金:2.44兆円、有価証券:1.07兆円
    • 開示債権合計:500億円、総与信残高比2.03%
    • 自己資本比率(会計上):約8.3〜8.4%(注:バーゼル規制比率とは異なる指標)
  • キャッシュフロー
    • 1Qの連結CF計算書は作成なし(注記)。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 実績(2025/3):年間95円(中間45円・期末50円)
    • 予想(2026/3):年間100円(中間50円・期末50円)
    • 予想配当利回り:約2.7〜2.8%、配当性向:約28.7%
  • 自己株式
    • 自己株式保有あり(約0.33%)。新規の自己株買い方針は提供情報に記載なし。
  • 今後のイベント
    • 次回配当落ち予定日:2026-03-30(予定)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 株価モメンタム
    • 52週騰落率:約+50.8%。短期は移動平均線上で推移。
  • 信用動向
    • 信用買残:73,400株(前週比-2,700)、信用売残:13,200株(前週比+2,000)、信用倍率:5.56倍。
    • 短期的には買い残調整と売り残増が併存。
  • 注目要因
    • 金利動向(貸出金利・預金利息・有価証券評価)。
    • 与信費用の変動、県外向け貸出の伸長、証券仲介等の手数料収益。
    • 通期業績予想は上方修正済み(資金利益上振れが主因)。

11. 総評

  • 徳島県での強固な預金基盤と中小企業向け融資を軸に、県外展開や非金利収益の拡充を進めている。
  • 2026年3月期は資金利益の上振れ見込みで通期予想を上方修正。一方、1Qは預金利息・与信関連費用の増加で減益。
  • バリュエーションはPER・PBRともに業界平均レンジ内。株価は移動平均線を上回り、52週高値圏に位置。
  • リスク要因は金利・与信・証券評価に加え、地域人口動態。安定的な資金調達基盤を背景に、収益源の分散とリスク管理の進捗が注目点。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 根拠:LTM売上は対前期+6.3%、3年CAGR約+2.7%(一過性損益の影響は考慮外)
  • 収益性:B
    • 根拠:営業利益率約27%、純利益率約18%、ROE約3.8〜4.0%(業界詳細平均との厳密比較データが不足)
  • 財務健全性:B
    • 根拠:自己資本比率(会計基準)約8.3〜8.4%。規制資本比率の開示がなく、欠損データは中立評価。
  • 株価バリュエーション:B
    • 根拠:PERは業界平均をわずかに下回り、PBRはわずかに上回る水準で総合的に平均並み。

参考データ(抜粋)
– 予想EPS:355.13円/予想PER:約10.23倍
– 実績BPS:8,676.77円/PBR:約0.42倍
– 配当予想:100円(利回り約2.75%、配当性向約28.7%)
– 1Q(2026/3期):経常収益+10.5%、純利益-11.6%
– 預金+譲渡性預金:約3.41兆円、貸出金:約2.44兆円、有価証券:約1.07兆円(2025/6末)

(注)本レポートは提供データの範囲で作成。不明項目は省略しています。


企業情報

銘柄コード 8388
企業名 阿波銀行
URL http://www.awabank.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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