SANKYO(6417)企業分析レポート
株価:2,590.5円(2025-10-02終値)/時価総額:6,735億円
– 企業情報
– 概要:パチンコ・パチスロ機の大手メーカー。主力の「フィーバー」ブランドのほか、Bisty・JBなどのブランドで機種を展開。ホール向け補給機器(玉・メダル補給、カードシステム、周辺機器)や、店舗設計・内装、モバイルコンテンツ、不動産賃貸、ゴルフクラブ運営も行う。
– 事業構成(2025年3月期・連結、カッコ内は営業利益構成比目安):パチンコ機関連56%(41%)、パチスロ機関連33%(56%)、補給機器関連11%(7%)、その他0%(38%)。
– 特徴:ヒットIPを活用した開発力と大規模な製品供給体制。Tsuburaya Fields HD(旧・円谷フィールズ)グループとの関係が深く、Bistyブランドを通じた人気版権機種(例:エヴァンゲリオン等)の展開実績がある。自己資本比率が高く、財務基盤は良好。
– 業界のポジションと市場シェア
– ポジション:国内アミューズメント機器(パチンコ・パチスロ)で上位の一角。セガサミー、平和、ユニバーサル系、三洋物産などと並ぶ主要サプライヤー。
– 競争優位性:
– IP活用力と大型タイトルの開発・運営実績。
– 企画〜量産までの開発・品質管理力、ホール向け補給機器まで含めたトータル提案。
– 潤沢な手元資金により新規規制・技術移行(スマパチ・スマスロ)への対応力。
– 課題:
– ホール店舗数の減少傾向や規制環境の変化による市場縮小圧力。
– 需要がヒットタイトルに左右されやすいサイクル性。
– 技術規格移行(6.5号機/スマスロ、スマパチ)におけるタイムリーなラインアップ拡充。
– 経営戦略と重点分野
– ビジョン・方針(推測を含む一般的方向性):
– ヒットIPの継続的投入とシリーズ資産の磨き上げ。
– スマート遊技機(スマパチ・スマスロ)対応機種の比率拡大。
– ホール向け周辺機器・システムとの連携による収益多角化。
– 財務規律の維持と機動的な株主還元。
– 重点施策:
– 人気版権の長期運営(シリーズ展開・バージョン更新)。
– 研究開発の強化(可動役物・液晶演出・制御系などの独自性)。
– 需要期に合わせた生産・販売計画の最適化。
– 供給網の安定化と原価管理。
– 事業モデルの持続可能性
– 収益モデル:機種販売(新台・増台)と関連パーツ・保守により収益化。補給機器・カードシステム等でホール運営を支援し、クロスセルを図る。
– 変化対応力:
– 規制変更や技術規格の移行に合わせた機種ラインアップの更新余地。
– 手元資金が厚く、需要の谷・規格移行期も投資継続が可能。
– リスク:市場規模の縮小、規制・自主規制の変更、ヒット依存度、部材供給や為替の影響。
– 技術革新と主力製品
– 技術開発:可動役物・高精細映像・高速制御・UI/UX演出などの演出技術。スマパチ・スマスロ対応技術への投資。
– 主力製品・IP例:フィーバー(SANKYO)、Bistyブランド(エヴァンゲリオン等)、マクロス、シンフォギア等のシリーズ展開実績。補給機器・カードシステムはホール運営の省力化・効率化に寄与。
– 株価の評価(バリュエーション)
– 予想EPS:202.65円、BPS(実績):1,265.76円
– 現在株価:2,590.5円
– 予想PER:12.78倍(業界平均 16.6倍比で低位)
– 実績PBR:2.05倍(業界平均 1.4倍比で高位)
– 参考比較(単純計算、参考値):
– 業界平均PER適用価格:202.65円×16.6=約3,363円
– 業界平均PBR適用価格:1,265.76円×1.4=約1,772円
– EV/Sales(概算):EV≈時価総額6,735億円−現金2,111億円=約4,624億円、売上(LTM)約2,048億円 → 約2.26倍(有利子負債不詳のため概算)
– テクニカル分析
– トレンド:50日移動平均 2,882.8円を下回り、200日移動平均 2,413.7円は上回る状態。中期は調整局面、長期は上昇トレンド継続が示唆される形状。
– 位置づけ:年初来レンジ(1,840〜3,059円)の中位〜やや上。直近2週間は高値(約2,990円)からの反落後、2,550〜2,640円でのもみ合い。
– 需給:信用買残増(+36.1万株、倍率2.56倍)と信用売残増が併存。短期的には戻り待ち・押し目待ちが交錯。
– 財務諸表分析
– 売上高(連結):
– 2022/3:848億円 → 2023/3:1,573億円 → 2024/3:1,991億円 → 2025/3:1,918億円 → LTM:2,048億円
– 3年CAGR(2022→LTM):約+34〜35%
– 収益性:
– 粗利率:LTM 約59%(1211億/2048億)
– 営業利益率:LTM 43.2%(企業指標)、2025/3実績 38.4%
– 当期純利益率:LTM 28.8%
– ROE・ROA:
– ROE:実績 20.25%、LTM 22.55%(期間基準の違いによるブレ)
– ROA:LTM 16.61%
– キャッシュフロー・財務安全性:
– 現金等:2,111億円、流動比率:8.38倍、自己資本比率:84.2%
– 有利子負債は未開示データにつき不明だが、自己資本厚く耐性が高い構造。
– 利益推移:営業利益 213億円(2022/3)→ 585億円(2023/3)→ 725億円(2024/3)→ 736億円(2025/3)。
– 株主還元と配当方針
– 配当:
– 会社予想1株配当:90円、予想利回り:約3.47%
– 直近実績配当:100円、実績利回り:約3.84%
– 配当性向(参考):約41%
– 自己株式:発行株式の約15.03%(3,907万株)を保有。2024年2月に5:1の株式分割を実施。
– コメント:潤沢なキャッシュと自己株式保有は、需給や将来的な資本政策の選択肢となる。自社株買いの実施有無・規模は公開情報待ち。
- 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:直近10日で高値圏から調整。50日線割れ後に下げ止まりの兆し。出来高は10日平均164万株程度と流動性は高め。
- ボラティリティ:5年β 0.17と市場連動性は相対的に低い。
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投資家構成:機関投資家約30%、インサイダー約9%。自己株式が大きくフリーフロートはやや限定的。
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総評
- 収益性が高く、3年スパンでの売上・利益拡大が確認できる一方、需要はヒットサイクルと規制環境に影響を受けやすい。スマパチ・スマスロへの移行期において、IP運営力・資金力・供給体制は適応力の源泉となる。
- バリュエーションは予想PERが業界平均を下回る一方、PBRは上回る水準。ROE水準を踏まえた資本効率の反映とも解釈できる。
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テクニカルでは中期調整局面だが長期上昇トレンドは維持。需給は信用買い増加と売り増加が併存し、イベント(次回決算:2025-11-06予定、権利落ち:2026-03-30予定)や新台動向に反応しやすい地合い。
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企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上約2,048億円、3年CAGR約+34〜35%。2025/3単年は小幅減収だがLTMでは再拡大。
- 収益性:S
- 根拠:粗利率約59%、営業利益率LTM 43.2%、純利率約28.8%と高水準。
- 財務健全性:S
- 根拠:自己資本比率84.2%、流動比率8.38倍、潤沢な現金水準。
- 株価バリュエーション:B(中立)
- 根拠:PERは業界平均比で低位、PBRは高位。EV/Sは概算で中庸域(負債不明のため参考扱い)。
注記
– 本レポートは提供データに基づき作成。不明・未開示項目は記載を控えています。
– 記載の数値は主に連結ベース。LTMと年度実績で基準期間が異なるため一部の比率に差が生じます。
– 本資料は情報提供を目的としたものであり、投資判断を助言・勧誘するものではありません。
企業情報
銘柄コード | 6417 |
企業名 | SANKYO |
URL | http://www.sankyo-fever.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 機械 – 機械 |
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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