8601 大和証券グループ本社 分析レポート(プライム)
注:本資料は公開情報の整理・分析であり、投資勧誘や特定の投資判断を推奨するものではありません。数値は提示データに基づきます。最新の開示・補足は原典をご確認ください。
1. 企業情報
- 概要:大和証券グループは、国内大手の総合証券(国内2位)。主に以下のセグメントで事業を展開。
- Wealth Management:個人向けリテール(ラップ口座、投信、投資一任等)
- Asset Management:有価証券・不動産・オルタナティブの運用
- Global Markets & Investment Banking:機関投資家向けセールス&トレーディング、引受(ECM/DCM)、M&Aアドバイザリー
- Other:リサーチ、コンサル、システム等
- 収益構成(連結・2025/3期):受入手数料30%、トレーディング損益8%、営業投資有価証券関連損益1%、金融収益50%、その他11%
- 特徴:国内の富裕層・リテール基盤が強く、アセットマネジメントとネット銀行等を併営。海外はアジア中心に提携網を拡大。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:総合証券として国内2位の規模感。リテール顧客基盤、引受・M&A、運用ビジネスを兼備。
- 競争優位性:
- 全国の対面チャネルと富裕層対応力、ストック型収益(ラップ・投信残高)拡大余地
- アセットマネジメントの安定フィーと、IB/市場系収益の機動性
- 課題:
- マーケット依存度(市況・金利・ボラティリティの影響)
- 手数料競争・ネット証券/デジタルチャネルとの競合
- 規制・コンプライアンスコスト
- 外部環境:
- 新NISA・資産運用立国の政策追い風
- IPO・社債発行環境、金利水準の変動が業績感応要因
3. 経営戦略と重点分野
- 戦略の方向性(提示情報と一般的業態文脈):
- 国内リテール/ウェルスの強化:ラップ・投信等ストック型収益の拡大
- アセットマネジメントの規模拡大と付加価値化(オルタナ等)
- 投資銀行とグローバル・マーケッツの選択と集中、アジア連携の深化
- デジタル化・ネット銀行との連携による顧客接点の最適化
- 重点施策例:
- ストック型比率の引き上げによる収益安定化
- ECM/DCM/M&Aパイプラインの拡充
- アジアでの協業・プロダクト拡大
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:手数料・運用フィー・トレーディング・金融収益のポートフォリオ。ストック型収益比率の上昇はボラティリティ低減に寄与。
- 適応力:NISA拡大・投資層の裾野拡大、デジタルチャネル強化、アジア連携は中長期の持続性向上要素。一方、市況と規制環境には引き続き業績感応。
5. 技術革新と主力製品
- 主力領域:ラップ口座・投資信託販売、債券・株式のセールス&トレーディング、IPO/公募・社債引受、M&Aアドバイザリー、オルタナ含む運用商品。
- 技術動向:デジタル接点(オンライン/モバイル)と運用・アドバイザリーの高度化が焦点。大規模なAI等の具体施策は提示データ外のため省略。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価:1,198円
- BPS(実績・連結):1,154.6円 → PBR=約1.04倍(提示値と一致)
- EPS(LTM):約107.6〜109.5円 → 実績PER(トレーリング)=約10.9〜11.1倍
- 参考・業界平均:PER 13.3倍、PBR 1.0倍
- 所見:
- PERは業界平均を下回る水準、PBRは平均近傍(やや上)で整合的
- ROE約9〜10%とPBR約1.0倍の関係は、同業内で相対的にバランスした評価感
7. テクニカル分析
- 位置づけ:年初来高値1,239円に近い水準。10/7は1,198円で大引け(当日安値引け)。
- トレンド指標:50日線1,147円、200日線1,038円 → いずれも上回り、中期的な上昇トレンド維持。
- 出来高:10日平均約5.24百万株(3カ月平均約4.96百万株)とやや増加。
- 節目:上値は1,239円近辺がレジスタンス、下値は50日線〜1,150円近辺が意識されやすい価格帯。
8. 財務諸表分析
- 売上高(営業収益ベースの合算項目):2022/3期586,0億→2023/3期606,5億→2024/3期773,0億→LTM約780,1億
- 3年CAGR:約10%、LTMの前年比は横ばい〜小幅増
- 税前利益:2023/3期9,677億→2024/3期1兆7,999億→LTM2兆1,903億(改善)
- 親会社株主純利益:2023/3期6,388億→2024/3期1兆2,156億→LTM1兆5,437億(改善)
- マージン:営業利益率(LTM)約19.0%、純利益率約20.9%
- 資本効率:ROE(実績)約9.3〜9.8%、ROA約0.49%(証券業のレバレッジ特性を反映)
- 財務体質:自己資本比率4.6%、D/E約1,197%、流動比率1.06。証券会社特有の高レバレッジ・低自己資本比率モデル(業態特性)。
- キャッシュ・有利子負債:現金T27.41兆、負債T22.67兆(ブローカー勘定特性上、単純なネットキャッシュの解釈は要注意)。
- 持分法利益の寄与:LTM5,013億(前年4,749億から増加)。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:
- 提示データに乖離あり:会社予想44円(利回り3.67%)の記載と、トレーリング/フォワード56円(利回り約4.6〜4.7%)の記載が並存。
- 直近の配当性向(提示):約52%
- 最新の正式開示での確認が必要。
- 自社株買い等:
- 自己株式保有約9.84%、平均株式数が近年減少(希薄化抑制・資本効率の観点でポジティブ要素)。
- 総還元:配当+自己株取得を併用する方針が示唆される構造。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:年初来高値圏で推移しつつ、足元は高値接近で失速(10/7安値引け)。中期上昇、短期もみ合い。
- 信用動向:信用買残180万株(前週比+30.85万)、信用売残38.35万(前週比-196.6万)、信用倍率4.69倍。買いに傾斜、需給の偏りに留意。
- 影響要因:
- NISA資金流入、IPO/DCM案件動向、金利・為替、米国市場の地合い
- 直近イベント:配当落ち日(3/28/2025済)、次回決算(11/4/2025予定)
11. 総評
- 収益は2023/3期以降で回復基調、LTMでも増益。3年CAGRで売上は約10%成長。
- ストック型収益の拡大とアセットマネジメントの寄与は収益安定化に資する一方、市場系収益は市況影響を受けやすい。
- バリュエーションはトレーリングPERで業界平均を下回り、PBRは約1.0倍と平均近傍。ROE約9〜10%と整合。
- 財務レバレッジは業態特性として高い。自己資本比率は低く見えるが証券会社として一般的な水準。
- 株主還元は配当+自己株の併用が示唆されるが、配当額(44円 vs 56円)に関するデータ差異は最新開示で要確認。
- テクニカルには中期上昇トレンド、年初来高値圏での攻防。信用需給は買いに偏り。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上は横ばい〜小幅増だが、3年CAGR約10%と拡大。利益も回復基調。
- 収益性:A
- 根拠:営業利益率約19%、純利益率約21%、ROE約9〜10%。業態平均を上回る水準と評価。
- 財務健全性:C
- 根拠:自己資本比率4.6%、D/E約1,197%。証券業の特性考慮も、一般指標基準では弱め。
- 株価バリュエーション:A
- 根拠:実績PER約11倍と業界平均13.3倍を下回り、PBR約1.04倍は平均近傍。
参考データ(抜粋)
– 株価:1,198円、時価総額:約1.88兆円、PBR:1.04倍
– EPS(LTM):約108〜110円、ROE:約9.3〜9.8%
– 年初来高値:1,239円、年初来安値:773円
– 50日線:1,147円、200日線:1,038円
– 次回決算予定:2025/11/4
本レポートは情報提供のみを目的としています。投資判断はご自身の責任で、最新の公式開示をご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 8601 |
企業名 | 大和証券グループ本社 |
URL | http://www.daiwa-grp.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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