ほくほくフィナンシャルグループ(8377)企業分析レポート
注:本資料は情報提供を目的としたもので、投資助言を行いません。数値は提示データに基づき整理しています。
1. 企業情報
- 概要:北陸銀行・北海道銀行を中核とする地銀持株会社。個人・中小企業向けに、預金、貸出、為替、クレカ、リース、保証、証券、VC、コンサル等を提供。横浜銀行とシステム面で提携。
- 事業構成(2025.3時点の概要)
- 資金調達:普通預金67%、定期23%、当座8% ほか
- 資産運用:貸出金64%、現預金19%、有価証券14% ほか
- 融資先:中小企業等向け60%、住宅・消費者向け29%
- 規模感:総資産約16.7兆円(2026年3月期1Q)。連結従業員4,581人。
- 本社:富山市。2003年設立。地銀広域統合の先駆。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:北海道・北陸の二大地域に拠点を持つ広域型地銀グループ。地域分散により単一エリア依存度を抑制。
- 競争環境:各地域の有力地銀(例:北海道は北洋銀行、北陸は北國銀行等)やメガバンク、ネット銀行との競争。預金・貸出の獲得競争に加え、手数料ビジネスや資産運用ニーズ獲得が焦点。
- 市場シェア:正確な数値の開示はなし。各地元市場で高い存在感がある一方、地域人口動態や域内競合が課題。
- 競争優位/課題
- 優位:二地域の分散、広域顧客基盤、システム共同化によるコスト効率化、銀行以外子会社の収益寄与。
- 課題:預金コスト上昇局面でのNIM確保、与信費用の変動リスク、地域の人口減少・企業数減少。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方向性(開示資料と一般的地銀戦略の整理)
- 金利上昇局面での資金利益改善とOHR(経費率)低減の継続。
- フィー収益の強化(資産運用、決済・キャッシュレス、法人ソリューション、証券・リース・カード)。
- デジタル/システム連携(横浜銀との提携活用)による効率化と顧客体験の向上。
- 地域課題解決型金融(事業承継、再生、脱炭素支援、観光・インフラ等)とリスク管理の両立。
- 中期施策(示唆)
- コア業務純益の積み上げ、NIMの改善、手数料収益比率の引き上げ。
- コスト構造の見直し(OHR改善:1Qで56.49%へ改善)。
- 貸出ポートフォリオの質的改善と有価証券運用のリスクコントロール。
- 株主還元の継続(増配・自己株取得の機動的活用)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:預貸金利鞘+手数料(証券・カード・リース・コンサル等)。金利上昇局面では資金利益が改善しやすい一方、預金コスト上昇が逆風となり得る。
- 適応力:二地域分散、非金利ビジネス強化、システム効率化で環境変化へ適応。与信費用は低位だが景気局面に左右される可能性。
- リスク管理:金融再生法開示債権比率2.05%(2行合算)。貸倒引当金計上あり。市場金利・有価証券市況・信用コストの変動に留意。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・運営:横浜銀行とのシステム提携により、共同化・スケールメリットを活用。デジタルチャネル・キャッシュレス連携の高度化を指向。
- 主力収益源:個人ローン(住宅中心)、中小企業向け融資、決済・クレカ、証券関連、リース・保証等。足元は金利上昇と有価証券関連損益の改善が寄与。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価:3,765円(時価総額 約4,648億円、発行株式数 1.234億株)
- 予想EPS:335.42円(会社予想。参考:通期EPS見通し338.84円)
- 実績BPS:5,341.08円
- 指標(算出・提示値)
- PER:約11.2倍(3765÷335.42)…業界平均10.7倍比でやや高い水準
- PBR:約0.70倍(3765÷5341.08)…業界平均0.4倍比で高め
- 配当利回り(予想):約1.86%(70円÷3765円)
- 配当性向:参考実績約16%(50円÷EPS310.42)。予想ベースでは約21%前後
- コメント:同業平均と比べるとPER・PBRともに高め。過去5年平均利回り(3.42%)に比べ現在利回りは低下(株価上昇の影響)。
7. テクニカル分析
- トレンド:50日MA 3,600円、200日MA 2,727円。株価は両MAを上回り上昇トレンド。
- 位置づけ:年初来高値3,897円に接近。高値圏に位置。
- 価格帯・出来高:直近は3,700円前後での攻防。10日平均出来高約52万株に対し本日は約28万株。
- 需給:信用倍率6.02倍、信用買残増・売残減。短期的に個人投資家の上昇期待が強まったサイン。
- 参考水準:支持帯3,600円(50日線近辺)、上値メド3,890円付近(年初来高値圏)。
- 注記:9/29の配当落ち(35円)を挟みつつ上昇基調を維持。
8. 財務諸表分析
- 損益(LTMベース・提示値)
- 売上高(経常収益相当)約1,861億円、営業利益率40.0%、当期利益約458億円、純利益率24.6%
- ROE:実績5.95%(LTM参考7.04%)、ROA:0.28%
- 1Q(2026/3期):経常収益+27.8%、経常利益+73.4%、純利益+90.6%(前年比)。金利上昇と有価証券損益改善が主因、OHRは56.5%へ改善
- 貸借対照表(2026/3期1Q)
- 総資産:16.71兆円、純資産:0.65兆円
- 貸出金:10.04兆円(公金貸出の抑制で前期末比減、個人ローンは増加)
- 預金・譲渡性預金:14.31兆円(前期末比増)
- 自己資本比率(会計ベース):約3.9〜4.0%(注:規制自己資本比率とは異なる指標)
- 与信・健全性
- 金融再生法開示債権:2.05%(2行合算)
- 与信関係費用:1Qで4億円程度と低位
- コメント:1Qは資金利益・有価証券損益の改善が寄与し、収益性が改善。資金調達コストや金利・市況変動、与信費用の上振れが今後の留意点。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:2025/3期 実績50円 → 2026/3期 予想70円(中間35円・期末35円)。
- 配当性向:実績約16%、予想ベース約20%台。
- 自己株式:優先株の全株自己取得に加え、普通株も自己株取得(1Q末の自己株数増)。
- 5年平均利回り:3.42%に対し、現状利回りは1.86%(株価上昇で低下)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:52週騰落+130.9%、β(5年)0.02。株価は強い上昇トレンド。
- 需給・関心:信用買い超過拡大、機関投資家保有約28%。
- 影響要因:金利動向(NIMと有価証券評価)、預金コスト、与信費用、市況連動の有価証券損益、グループの費用効率化進捗。
- 近接イベント:決算(2025/11/10予定)、配当権利落ち(2026/3/30予定)。
11. 総評
- 二地域分散の広域地銀グループとして、金利上昇局面の追い風とコスト効率化で1Qは大幅増益。OHR改善や非金利収益の積み上げが見える一方、預金コスト上昇・有価証券市況・与信費用の変動には注意が必要。
- バリュエーションは同業平均比でPER・PBRともに高め。株価は移動平均線上で推移し、年初来高値圏に位置。需給面では信用買いの積み上がりが確認され、短期のボラティリティに留意。
- 財務健全性は会計ベース自己資本比率が低く見えるが、銀行特有の指標であり規制自己資本比率の開示は要確認。収益面ではROEは中位水準、成長面では直近期の増益が確認できる。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 理由:LTM売上成長率+20.9%、1Q純利益+90.6%(前年比)。通期も増益計画を維持。
- 収益性:B
- 理由:ROE実績5.95%(LTM約7%)、OHR改善。地銀として中位水準。
- 財務健全性:B
- 理由:会計ベース自己資本比率は約4%と低く見えるが、規制自己資本比率の情報不足のため中立評価。
- 株価バリュエーション:C
- 理由:PER・PBRともに業界平均より高め。利回りは過去平均比で低下。
参考データ(主な数値)
– 株価:3,765円、時価総額:約4,648億円
– PER(予想):約11.2倍、PBR:0.70倍、配当利回り(予想):1.86%
– ROE:5.95%(実績、LTM参考7.04%)、ROA:0.28%
– 総資産:16.7兆円、貸出金:10.0兆円、預金等:14.3兆円
– 年初来高値:3,897円、安値:1,831円、50日線:3,600円、200日線:2,727円
– 信用倍率:6.02倍(買残増・売残減)
注:本レポートは提供データに基づく要約であり、将来の結果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
企業情報
銘柄コード | 8377 |
企業名 | ほくほくフィナンシャルグループ |
URL | http://www.hokuhoku-fg.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 銀行 – 銀行業 |
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証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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