プレミアグループ(7199)企業分析レポート
株価:2,069円(2025-10-09終値)/市場:東証プライム/業種:その他金融業
1. 企業情報
- 事業概要
- 中古車を中心としたオートクレジット(分割払い)等のファイナンス、故障保証(ワランティ)、会員制ネットワーク・リース・部品/ソフト販売を含むオートモビリティサービスの3本柱。
- 海外は東南アジアにも展開。IoTデバイスの販売・レンタルや業務ソフトの提供も。
- 直近期の事業構成(売上・営業利益構成の目安)
- ファイナンス:売上比率約55%、営業利益寄与約53%
- 故障保証:売上比率約19%、営業利益寄与約23%
- オートモビリティ:売上比率約25%、営業利益寄与約17%
- 連結事業(2025.3期ベースの示唆)
- ファイナンス55(営業利益率22)、故障保証19(同16)、オートモビリティ25(同11)、他0(同22)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 中古車オートクレジットと自動車故障保証の双方を主力とする国内の主要プレイヤーの一角。販売店ネットワークを活用した加盟店モデルが強み。
- 競争環境・優位性
- 優位性:販売店網と与信/保証の一体提供、データ/ノウハウ蓄積、クロスセル(クレジット×保証×会員/リース)。
- 課題:金利・中古車相場・延滞率の変動、システム安定運用(前期の基幹障害対応コストが一時的に影響)。
- 市場シェア
- 正確なシェアは非開示。大手信販系(例:オートローンを扱う信販会社)や保証各社との競合が継続。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/戦略
- 既存事業の強化・拡大に加え、オートモビリティ領域での新規事業創出・投資を推進。販売店の収益機会拡大と顧客LTV向上を狙う。
- 重点施策(直近の開示より)
- 加盟店拡大と商品ラインナップ強化(保証商品の伸長、部品利用率の改善)。
- 会員制ネットワーク拡大、有料会員増によるARPU向上。
- システム強化・安定運用への投資(前期障害対応の反省を踏まえた再発防止・強靭化)。
- 資本業務提携:伊藤忠商事との提携(2025/8公表)。自己株式80万株の第三者割当(調達資金はモビリティ領域の事業開発に充当)。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- ファイナンス:与信残高の積み上げに伴う利息・手数料収益。成長局面では営業CFがマイナスに振れやすい(債権積み上げによる)。
- 故障保証:販売時の収入と保険数理に基づくコスト管理(部品利用率・再保険/引受設計等が鍵)。
- モビリティ:会員課金、リース、車両・部品・ソフト販売などの多面的フィー。
- 持続性の論点
- 需要面:中古車流通は底堅く、保証・分割需要は構造的に存在。
- リスク対応力:延滞/不良率管理、金利・相場変動管理、システム安定運用、規制対応が継続課題。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発
- IoTデバイスや業務ソフトの提供、基幹系の強化。データ活用による与信・保証引受の高度化を志向。
- 前期のシステム障害を踏まえた堅牢性投資が進行。
- 主力
- 収益牽引はファイナンスと故障保証の2本柱。モビリティ会員の拡大も粗利に寄与。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 指標(会社予想/実績)
- EPS(会社予想):約160.4円 → PER約12.9倍
- BPS(実績):約511.16円 → PBR約4.05倍
- 配当利回り(会社予想):約2.6%(年間54円、配当性向約33%)
- ROE(実績):約27%と高水準
- 追加指標(概算)
- EV:約1,316億円(時価総額約840億+有利子負債約705億−現金約230億)
- 売上高(LTM):約364億円 → EV/S約3.6倍(概算)
- 業界平均との比較(参考)
- 業界平均PER:10.3倍、PBR:0.9倍 → 同社はプレミアム水準。
- 所感(定量比較)
- 高ROE・成長性によりプレミアム評価。PBRは簿価の小さい金融ビジネス構造も影響。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 現在値2,069円は50日移動平均(約2,249円)、200日移動平均(約2,208円)を下回る。
- 年初来高値2,665円・安値1,683円のレンジで下寄りのゾーン。直近は戻り売り優勢の推移。
- 需給
- 信用買残91.4万株、信用倍率5.28倍(買い長)。需給の逆風/踏み上げ双方の可能性。
- 出来高は3カ月平均(約21.7万株)に対し直近10日平均はやや細り。
8. 財務諸表分析
- 成長
- 売上高:208.9億円(2022/3)→254.7億(2023/3)→315.5億(2024/3)→364.1億(LTM)
- 3年CAGR目安:約20%強。直近四半期も売上+18.7% YoY。
- 収益性
- 営業利益:38.6億 → 42.5億 → 61.9億 → 68.2億(LTM)
- 営業利益率:18.5% → 16.7% → 19.6% → 18.7%(高位安定)
- 当期純利益:29.4億 → 39.9億 → 46.1億 → 46.5億(LTM)
- 効率・資本
- ROE:25〜27%台と高水準、ROA:約2.5%(レバレッジ活用の金融モデル)。
- 自己資本比率:10.2%(四半期で9.9%)と低めだが事業特性の影響大。
- キャッシュフロー/財務
- 営業CF:LTM▲193.8億円(成長に伴う債権増等でマイナス)。
- 財務CF:借入増で現金積み増し、総資産・保険資産も拡大。
- 有利子負債:約705億円、D/E(Debt/Equity)約362%。
9. 株主還元と配当方針
- 2026/3期会社予想:年間54円(中間27円・期末27円)、予想利回り約2.6%、配当性向約33%。
- 直近実績:年間40円(2025/3期)。
- 自己株式:保有6.19%。2025/8に自己株式80万株を伊藤忠商事に第三者割当(資本業務提携)。
- 方針
- 成長投資と株主還元の両立を志向。大規模な自社株買いの明示は直近期には見当たらず(短信記載ベース)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 過去52週騰落率:約▲3.2%、β値0.32(相場連動性は低め)。
- 直近は移動平均割れで弱含み。レンジ下限からは一定の距離。
- 投資家層・関心
- 機関投資家保有比率:44%程度。資本業務提携(伊藤忠)や通期見通しの進捗が関心材料。
- 信用買い長のポジションが短期の値動きに影響。
11. 総評
- 売上・利益は中期的に拡大し、営業利益率は高位を維持。ROEも高く、事業の稼ぐ力は確認できる。
- 一方で、金融ビジネス特性により自己資本比率は低位、有利子負債は増加傾向。成長局面で営業CFがマイナス化しやすい点は構造的。
- バリュエーションはPER・PBRとも業界平均に対しプレミアム。高ROE・成長性や提携による非連続の成長期待が織り込まれている可能性。
- テクニカルには直近は戻り売り基調。業績進捗(通期計画:売上420億円、当期利益61億円)と、システム強化・商品力向上、モビリティ領域の拡大が注目ポイント。
- 金利・中古車相場・信用コスト・規制、システム安定運用が主要リスク要因。
(本レポートは公開情報に基づく客観的整理であり、投資助言ではありません。)
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- LTM売上+15%超、3年CAGR約20%強。四半期売上も+18.7%。
- 収益性:A
- 営業利益率約18〜20%、ROE約27%と業界平均を上回る水準。
- 財務健全性:C
- 自己資本比率約10%、D/E約362%。金融モデル特性を踏まえても指標は保守的評価。
- 株価バリュエーション:C
- PER12.9倍(業界平均10.3倍)、PBR4.05倍(同0.9倍)とプレミアム。EV/Sも高め。
以上。
企業情報
銘柄コード | 7199 |
企業名 | プレミアグループ |
URL | http://www.premium-group.co.jp// |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 金融(除く銀行) – その他金融業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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