TIS(3626)企業分析レポート
注記:本資料は公開情報に基づく客観的な企業分析であり、投資勧誘・助言を目的としたものではありません。数値は連結ベース。単位は原則百万円。
1. 企業情報
- 概要
- 独立系SIの大手。金融(とりわけクレジットカード・決済)に強み。グループにTIS、インテック等を擁し、2026年7月に完全子会社インテックを吸収合併予定。
- 主要セグメント:オファリングサービス(自社投資型の知識集約サービス/SaaS等)、BPM(BPO・コンタクトセンター・DX支援)、金融IT(銀行・カード・保険向け)、産業IT(製造・流通・エネルギー等向け、ERP/モダナイゼーション)、広域ITソリューション(地域・自治体・医療含むプロフェッショナルサービス)。
- 提供機能:ITコンサル、システム開発/運用、クラウド・SaaS、データセンター運用、ハード/ソフト販売・保守。
- セグメント構成比(2025.3期、売上シェア/括弧は営業利益率の目安)
- オファリングサービス 23%(約7%)
- BPM 7%(約12%)
- 金融IT 17%(約12%)
- 産業IT 22%(約15%)
- 広域ITソリューション 30%(約12%)
- その他 0%(約9%)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 国内独立系SIの中核。金融決済領域の実績・知見、長期顧客基盤(例:JCBが株主)を強みとする。
- 大手SI各社(NTTデータグループ、野村総合研究所、SCSK、富士通、NEC 等)と競合しつつ、決済・モダナイゼーション・公共/医療などで存在感。
- 競争優位性
- 決済/カードにおけるドメイン知識、ミッションクリティカル運用、クラウド/データセンターの統合運用力。
- プロジェクト型(開発)とリカーリング型(運用/アウトソーシング、SaaS)のミックスにより収益安定化。
- 課題
- 大型案件の波(ピークアウト)の影響、人的リソースの獲得・生産性確保、価格競争・不採算案件の抑制、賃金上昇への対応。
- 子会社(インテック)関連の係争継続や合併に伴うPMIリスク。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/中計
- グループビジョン2032と中期経営計画(2024–2026):高付加価値化、成長投資(人材・先行投資)、生産性向上、資本効率の向上。
- 重点施策
- オファリング(自社IP/SaaS)の強化、アプリ/インフラのモダナイゼーション需要の取り込み、DX/BPOの拡大。
- ポリシー株の縮減、自己株式取得(総額420億円枠の一部実行済)、総還元性向50%目安。
- 完全子会社インテックの吸収合併(2026年7月予定):ガバナンス/ブランド統合、スケールによる競争力・効率の向上狙い。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- プロジェクト収益(開発/導入)+リカーリング収益(運用保守、アウトソーシング、SaaS/クラウド)の複合型。
- 適応力
- レガシー刷新(モダナイゼーション)、クラウド移行、デジタルマーケ/ヘルスケア等の垂直ソリューション、公共/医療の安定需要を取り込む構え。
- 不採算案件抑制・生産性向上によりマージン改善傾向。
5. 技術革新と主力製品
- 技術/独自性
- 決済・会計/人事等のパッケージ、ERP/基幹のモダナイゼーション、クラウド/データセンター運用の実装力。
- 収益牽引
- 決済・金融IT、公共/医療、産業ITの幅広い需要に加え、BPMの効率化寄与。オファリングは先行投資負担を伴いつつ将来の成長ドライバー。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提
- 株価 4,915円、EPS(会社予想)211.42円、BPS 1,468.71円
- 時価総額 約1.161兆円、現金 1,121億円、借入 363億円
- 指標
- PER(予想):約23.25倍(業界平均 23.2倍と概ね同水準)
- PBR(実績):約3.35倍(業界平均 2.3倍より高い)
- EV/S(LTM):約1.9倍[EV ≒ 1.085兆円、売上 5,717億円]
- EV/EBITDA(LTM):約11.5倍[EBITDA 942億円]
- 益回り(予想):約4.3%(=1/PER)
- コメント
- PERは業界平均並み、PBRはプレミアム水準。ROE中位〜やや高め(15–16%)を背景に、資本効率に見合った評価を受けている印象。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 終値 4,915円は50日移動平均(約4,950円)と概ね同水準、200日(約4,374円)を上回る上昇トレンド維持。
- 52週高値 5,205円まで約6%弱、安値 3,331円からは大幅上方。
- 直近の値動き
- 9/29に配当落ちの調整を挟みつつ、10/2の安値4,711円から持ち直し。出来高は3カ月平均(約54万株)並み。
- 需給
- 信用倍率 0.82倍(売り長)。短期的なショートカバーの余地はある一方、上値では戻り売り供給にも留意。
8. 財務諸表分析
- 成長
- 売上高推移:482,547(22/3)→ 508,400(23/3)→ 549,004(24/3)→ 571,687(25/3・LTM)
- 3年CAGR:約+5.8%。直近四半期の売上成長率+4.7%。
- 収益性(LTM目安)
- 粗利率:約28.0%(粗利 160,206)
- 営業利益:69,048、営業利益率:約11.6〜12.1%
- EBITDA:94,208、EBITDAマージン:約16.5%
- 当期純利益:50,012、純利益率:約8.7〜9.0%
- ROE:15.25%(LTM参考 16.10%)、ROA:8.68%
- 安全性・効率
- 自己資本比率:61.5%、流動比率:2.19、D/E:10.4%と保守的。ネットキャッシュ基調(現金>有利子負債)。
- 四半期トピック(26/3期1Q)
- 営業増益(+16.3%)、マージン改善。不採算抑制と高付加価値案件の伸長が寄与。
- セグメントでは産業IT・広域ITが増収増益、BPMの改善が目立つ。金融ITは大型開発の一巡で減収も利益率は維持。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 予想年間配当:76円(利回り約1.55%)、実績配当性向:約32.6%。
- 自己株式
- 2025年5–6月に約127億円・274万株を取得。上限5%の枠内で機動的に実行・消却方針あり。
- 方針
- 中計で総還元性向50%目安(配当+自社株買い)。政策保有株の縮減も継続。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落率 +28.96%。200日線上での推移が続く一方、直近は5,000円台での上値確認局面。
- 関心材料
- 10/31の決算発表予定、インテック合併(2026/7)に向けたガバナンス/資本政策、自己株買いの継続有無、金融ITの案件動向、不採算抑制の継続度合い等。
- リスク
- 大型案件の進捗変動、人材コスト上昇、競争環境、係争案件、合併後のPMI進捗。
11. 総評
- 売上・利益は中期的に安定成長。粗利率・営業利益率は改善傾向で、ROEも10%台半ばと資本効率は良好。
- 財務体質は堅固(高自己資本比率・低D/E・ネットキャッシュ)。配当と自己株買いを組み合わせた総還元方針を明確化。
- バリュエーションはPERで業界平均並み、PBRはプレミアム。決済/公共・医療/モダナイゼーションなどドメイン強みへの評価が織り込まれている可能性。
- 近未来の注目点は、(1)インテック合併の進捗とシナジー創出、(2)金融ITの大型案件の更新サイクル、(3)オファリング(自社IP/SaaS)の収益化加速とBPM効率化の継続。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 理由:LTM売上YoY +4〜5%、3年CAGR約+5.8%。安定した増収。
- 収益性:A
- 理由:営業利益率約11〜12%、EBITDAマージン約16.5%、粗利率約28%。SI業界平均をやや上回る水準。
- 財務健全性:S
- 理由:自己資本比率61.5%、流動比率2.19、D/E約10%台、ネットキャッシュ。
- 株価バリュエーション:B
- 理由:PERは業界平均並み、PBRは高め。総合して中立評価。
【参考データ抜粋】
– 株価関連:終値4,915円、時価総額約1.161兆円、PER23.25倍、PBR3.35倍、配当利回り1.55%、β 0.11
– 52週レンジ:高値5,205円/安値3,331円、50日MA約4,950円/200日MA約4,374円
– 損益(LTM):売上高571,687、営業利益69,048、EBITDA94,208、当期純利益50,012
– 26/3期1Q:売上140,316(+4.7%)、営業利益16,353(+16.3%)、純利益12,520(+17.2%)
– 予定:決算発表 2025/10/31、配当権利落ち予定日 2026/3/30、インテック合併効力発生日 2026/7/1(予定)
注記:一過性損益は可能な範囲で除外・補足。開示値の更新や丸めにより差異が生じる場合があります。最新の有価証券報告書・決算短信をご確認ください。
企業情報
| 銘柄コード | 3626 |
| 企業名 | TIS |
| URL | http://www.tis.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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