6454 マックス 分析レポート(プライム・機械)
注意:本資料は公開情報に基づく企業分析であり、投資助言ではありません。数値は原則として提供データに基づきます。不明項目は記載を省略します。
1. 企業情報
- 概要:ホチキス(ステープラ)や複写機内蔵綴じ機、建築作業用のくぎ打ち機・鉄筋結束機などで国内首位クラス。消耗品(針・ステープル・ネイル・結束ワイヤ等)が収益の柱。住環境機器(浴室暖房換気乾燥機など)や表示作成機「ビーポップ」も展開。子会社で車いす等HCR機器を製販。
- 事業構成(連結・参考):オフィス機器24%(営業利益率20%前後)、インダストリアル機器73%(同20%台後半)、HCR機器4%(同ほぼ収支拮抗)。海外売上比率約48%。
- 強み:消耗品を伴うツール機器でのストック型収益、OA機器メーカー向け内蔵綴じ機の実績、鉄筋結束機「ツインタイア」など独自技術。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:国内のステープラ・くぎ打ち機でトップ級。鉄筋結束機は同社独自領域で高い存在感。表示作成機やオートステープラはオフィス向けのニッチで堅調。
- 競争優位性:
- 消耗品ビジネス(ステープル、ネイル、結束ワイヤ)による継続収益。
- ツインワイヤ式鉄筋結束機など独自技術と製品群。
- 複写機・MFP向け内蔵綴じ機の長年の取引関係(スイッチングコスト)。
- 課題:
- オフィス紙使用量の構造的減少(ペーパーレス)。
- 住宅着工・建設サイクルの変動影響。
- 為替・原材料価格の変動リスク。
- 競合(参考):電動工具は国内外大手(例:国内電動工具メーカー、海外専業工具メーカー)との競争。住環境機器は家電・住宅設備各社と競合。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・方針(短信等より要旨):
- 収益性重視の製品ミックス・価格戦略(海外価格改定等)。
- インダストリアル機器の新製品強化(鉄筋結束機の世代交代・高付加価値化)。
- 住環境機器のリプレイス需要の取り込み。
- オフィス領域は表示作成機、オートステープラなど堅調分野に注力。
- 資本政策・還元方針:DOE 5%、配当性向50%を目安に安定配当を志向。
- 2026年3月期見通し(修正後・会社計画):
- 売上高 9,520億円(+3.7%)
- 営業利益 157億円(+8.5%)
- 当期純利益 118億円(+5.1%)
- EPS 260.12円
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:機器販売+消耗品(ステープル・ネイル・結束ワイヤ等)の継続収益。機器の更新・リプレイス需要も下支え。
- 需要変化への適応:
- 建設向けは住宅循環の影響を受ける一方、非住宅・インフラ、海外比率上昇で分散。
- オフィスはペーパーレスの逆風があるが、表示作成・オートステープラ等のニッチで補完。
- 財務耐性:自己資本比率85%、流動比率約4.9倍、実質無借金に近い構造で景気変動への耐性が高い。
5. 技術革新と主力製品
- 技術動向・独自性:ツインワイヤ方式の鉄筋結束機「ツインタイア」など、作業効率化・省人化に資する製品。ガス/充電式くぎ打ち機、表示作成システム「ビーポップ」等。
- 収益牽引:
- インダストリアル機器(Q1セグメント利益率28.4%):海外の価格改定効果、欧州回復、住環境のリプレイスが寄与。
- オフィス機器:海外の回復と表示作成機は堅調。一方でオートステープラは一部需要停滞。
6. 株価の評価(バリュエーションの目安)
- 株価:5,510円、時価総額:約2,564億円
- 予想EPS:256.86円 → 予想PER:約21.5倍
- 実績BPS:2,260.10円 → PBR:約2.44倍
- 配当:年120円(予想)→ 配当利回り約2.18%、予想配当性向約47%
- 業界平均PER 16.6倍 × EPS 256.86 ≒ 4,260円(現状はプレミアム)
- 業界平均PBR 1.4倍 × BPS 2,260.10 ≒ 3,164円(同上)
- EV/売上高:約2.33倍(EV≒2,174億円、LTM売上9,349億円)
- EV/EBITDA:約11.8倍(LTM EBITDA 184億円)
- 所見:成長・収益性の改善や財務基盤の強さを背景に、同業平均に対しプレミアム評価。
7. テクニカル分析(短期観点)
- 52週レンジ:3,380円 – 5,800円。現値はレンジ上限寄り(年初来高値比▲5%)。
- トレンド指標:50日移動平均5,606円(現値はやや下回る)、200日移動平均4,619円(大きく上回る)→ 中期上昇トレンドを維持しつつ、直近は上値もみ合い。
- 直近10日:やや下落基調(高値圏からの反落気味)。出来高は3カ月平均並み。
- 信用動向:信用倍率0.17倍(売り長)。短期の需給要因が値動きに影響する可能性。
8. 財務諸表分析
- 売上・利益推移(連結、百万円)
- 売上高:73,958(2022)→ 84,316(2023)→ 86,638(2024)→ 91,839(2025 LTM)
- 営業利益:7,499 → 9,926 → 12,601 → 14,468
- 純利益:6,090 → 7,619 → 10,435 → 11,225
- 3年CAGR(売上):約+7.5%
- 収益性(2025 LTM・概算):
- 粗利率:約47.8%
- 営業利益率:約15.8%
- EBITDAマージン:約20.2%
- 純利益率:約12.2%
- ROE:約10.9%、ROA:約7.9%
- キャッシュフロー:
- 営業CF 150億円(LTM)、営業CF/売上 ≒16%と良好。CFO/純利益 ≈1.3倍で質も良好。
- 安全性:
- 自己資本比率:85.0%
- 流動比率:約4.93倍
- D/E(有利子負債/自己資本):約0.84%と低位
- セグメント(2026年3月期Q1):
- インダストリアルが利益牽引(利益率28.4%)。オフィスは横ばい、HCRは規模小。
9. 株主還元と配当方針
- 方針:DOE 5%、配当性向50%を目安に安定配当。
- 2025/3期 実績:年114円、2026/3期 会社予想:年120円(利回り約2.18%)。
- 自己株式:発行済の約1.3%弱を保有(短信期末時点)。新規の自己株買い方針は開示なし。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:52週で+54%と大きく上昇。β0.25と低ボラティリティ。
- 投資家構成:機関投資家約39%、インサイダー約22%(浮動株はやや限定的)。
- 注目材料:
- インダストリアル部門の海外需要・価格施策。
- 欧米建設・設備投資サイクル、為替、原材料価格動向。
- オフィス需要の構造変化(ペーパーレス)と代替領域の伸長。
11. 総評
- 収益の柱はインダストリアル機器と消耗品。Q1も同部門が利益成長を牽引し、営業利益率は改善。
- 財務は非常に健全(高自己資本・低借入・高流動性)。キャッシュ創出力も良好。
- バリュエーションは同業平均に対しプレミアム。上昇後の高値圏で短期はもみ合い、需給(信用売り長)にも留意が必要。
- 中期は独自技術・消耗品ストック・海外展開で、景気循環の影響を緩和しつつ成長継続の余地。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上+約6〜7%、3年CAGR約+7.5%、EPSの増加傾向。
- 収益性:A
- 根拠:粗利率約48%、営業利益率約16%、EBITDAマージン約20%と機械セクター平均比で良好。
- 財務健全性:S
- 根拠:自己資本比率85%、流動比率約4.9倍、実質無借金に近い。
- 株価バリュエーション:C
- 根拠:PER約21.5倍・PBR約2.44倍は業界平均(PER16.6倍、PBR1.4倍)に対してプレミアム。EV/EBITDA約11.8倍。
補足データ
– 株価レンジ:年初来高値 5,800円、年初来安値 3,380円
– 次回イベント:期末配当の権利落ち予定日 2026/3/30(会社開示ベース)
– 信用残:買い残9千株(前週比▲3.1千)、売り残5.23万株(前週比+1.8千)、信用倍率0.17倍
本レポートは公開データの範囲で作成しています。計数は概算を含み、将来の結果を保証するものではありません。
企業情報
銘柄コード | 6454 |
企業名 | マックス |
URL | http://www.max-ltd.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 機械 – 機械 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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