7011 三菱重工業 分析レポート(プライム・機械)

免責:本資料は提供データに基づく事実整理であり、投資助言ではありません。不明な項目は記載を省略しています。

1. 企業情報

  • 概要:総合重機最大手。エナジー(火力・再エネ・原子力・発電エンジン、油ガス)、プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブ、航空・防衛・宇宙の4領域。小型民間機(SpaceJet)は撤退済み。ターボチャージャ、フォークリフト(連結子会社:三菱ロジスネクスト)、空調・冷熱なども展開。
  • 事業構成(売上/事業利益構成の目安):エナジー37%(利益寄与11%)、プラント・インフラ16%(7%)、物流・冷熱・ドライブ26%(4%)、航空・防衛・宇宙21%(10%)。海外売上比率56%(2025.3期)
  • 従業員:約7.7万人、平均年齢42.5歳、平均年収1,017万円
  • 直近イベント:決算発表予定 2025/11/7、配当落ち日 2026/3/30

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:
    • 重電(ガスタービン等)で世界トップグループ(GE Vernova、Siemens Energyと並ぶ陣営)
    • 防衛(航空機・艦艇・誘導兵器等)で国内主要プレイヤー
    • 宇宙(H3ロケット等)で政府需要がベース
    • 物流機器・フォークリフトはグローバル上位グループ、ターボチャージャも世界大手の一角
  • 競争優位:
    • 長期保守(LTSA)等の高いサービス比率、長サイクル案件の受注残
    • エナジートランジション(H2/アンモニア混焼、CCUS)、原子力(新型炉・SMR/高温ガス炉開発)など政策ドリブン領域に厚み
  • 課題:
    • 大型EPCの採算管理・引当金リスク、開発長期化や認証等の技術・規制リスク
    • 為替、資材・人件費高、サプライチェーン逼迫の影響

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方針(要約):
    • エネルギー転換と安全保障需要を中核に「成長×収益性×資本効率」を両立
    • サービス・アフター領域拡大で安定収益基盤を強化
  • 具体(会社公表の通期見通し・計画ベース):
    • 2026年3月期(会社計画):売上収益5.4兆円、事業利益4,200億円、親会社帰属利益2,600億円、EPS 77.43円(変更なし)
    • 注力投資:H2/アンモニア混焼ガスタービン、CO2回収(KM CDR Process)、次世代原子力、航空エンジン部品・MRO、防衛・宇宙(H3等)
    • ポートフォリオ改善(収益性の低い案件抑制、選択と集中)とROEの持続的改善

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:重電・防衛・宇宙の長期契約+保守サービスのストック収益で景気耐性を補完。国内外の政策需要(脱炭素・防衛)に連動。
  • 適応力:混焼・CCUS・原子力等の技術投資により需要転換に対応。小型機撤退で民間航空の開発リスクを抑制し、エンジン・MROへシフト。
  • リスク:大型プロジェクトの工期・コスト超過、仲裁・係争、品質保証、規制承認などの不確実性。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発:
    • ガスタービンJ級、H2/アンモニア混焼の実証・高効率化
    • CO2回収「KM CDR Process」(関西電力と共同開発技術)商用実績拡大
    • 次世代原子炉(先進LWR、SMR/高温ガス炉のR&D)
    • H3ロケット(打上げ成功を経て信頼性向上フェーズ)、防衛の誘導兵器・電子化
  • 収益牽引:
    • エナジー(ガスタービン・コンプレッサ等)+サービス
    • 航空・防衛(防衛航空機・艦艇・ミサイル、航空エンジン部品/MRO)
    • 物流・冷熱(フォークリフト、ターボチャージャ、空調・冷熱製品)

6. 株価の評価(2025-10-10終値 4,037円)

  • 株価指標(会社予想・実績ベース)
    • PER:58.9倍(業界平均16.6倍)
    • PBR:5.71倍(業界平均1.4倍)
    • EPS(予想):68.49円、BPS(実績):707.5円
    • 時価総額:約13.62兆円
  • 参考バリュエーション(概算)
    • 企業価値(EV):約14.1兆円(有利子負債1.15兆−現金0.67兆を加減)
    • EV/売上:約2.8倍(LTM売上約5.03兆円)
    • EV/EBITDA:約25倍(LTM EBITDA約0.56兆円)
  • コメント:各種倍率は業界平均を上回る水準。ROE(実績10.7%)と高PBRの組合せは成長期待の織込みが示唆されます(参考:配当性向約31.5%とすると内部留保率約68.5%、単純計算の持続成長率は約7%程度)。

7. テクニカル分析

  • トレンド:株価は50日線(約3,799円)、200日線(約2,996円)を上回り上昇トレンド継続。年初来高値4,338円に対し約7%下方。
  • 直近10日:3,690円→4,338円まで急伸後、4,037円へ押し。出来高は3カ月平均を上回る高水準で推移。
  • 位置づけ:52週レンジ1,978〜4,338円の上限圏。短期はボラティリティ上昇。信用倍率5.33倍と買い残積み上がり。

8. 財務諸表分析(IFRS・連結)

  • 成長:
    • 売上(兆円):3.86(2022)→4.20(2023)→4.66(2024)→5.03(LTM)
    • YoY:約+8%、3年CAGR約+9%
  • 収益性(LTM):
    • 粗利率:約20.5%(改善傾向:2022約17%→LTM約20.5%)
    • 営業利益率:約7.7%(2022約3.7%→LTM約7.7%)
    • 当期純利益率:約4.9%
    • EBITDA:約5,574億円(マージン約11.1%)
  • 効率/資本:
    • ROE:10.69%(実績)
    • 自己資本比率:35.2%(親会社所有者持分比)
    • 流動比率:約1.22倍、有利子負債/資本:約0.46倍(Total Debt/Equity 45.9%)
  • キャッシュフロー:
    • 営業CF(LTM):約6,880億円と黒字。第1四半期も改善(+896億円)
    • 現金・現金同等物:約6,719億円、総債務:約1.15兆円(ネットデット約4,800億円)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:2025年3月期通期23円、2026年3月期会社予想24円
  • 予想配当利回り:約0.59%(株価4,037円)
  • 配当性向:参考約31.5%(データ提供値)
  • 自己株式:開示上は自己株式保有あり。足元で大規模な自社株買いの明示は確認情報なし(提供資料ベース)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム:52週騰落+約90%。国防・エネルギー転換テーマ、円安、H3進展等のニュースフローが関心を高めた可能性。
  • フロー:出来高増加、信用買い残増(+143万株、倍率5.33倍)で短期資金流入を示唆。
  • 留意要因:大型案件の進捗・引当、為替、原材料価格、政策・規制、宇宙/防衛案件のマイルストーン、係争案件の帰結など。

11. 総評

  • 需要環境:脱炭素と安全保障の構造的需要を背景に、エナジー・防衛・宇宙が伸長。サービス収益の積み上げで収益安定性も向上。
  • 財務・収益性:売上・利益ともに改善トレンド。営業CFも良好。資本効率は二桁ROEに到達。
  • バリュエーション:PER・PBRとも業界平均を上回るレンジ。成長・政策関連テーマの期待が織り込まれている点が特徴。
  • リスク:大型プロジェクトの採算・工程、為替やコスト変動、規制・技術承認、宇宙・防衛の開発/試験進捗、係争の影響。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 理由:LTM売上YoY約+8%、3年CAGR約+9%と拡大基調。
  • 収益性:A
    • 理由:粗利率~20%台、営業利益率~7〜8%、EBITDAマージン~11%と改善。業界水準を上回るレンジ。
  • 財務健全性:B
    • 理由:自己資本比率35.2%は目安40%未満、流動比率1.22倍。D/Eは中庸。
  • 株価バリュエーション:D
    • 理由:PER約59倍、PBR約5.7倍は業界平均(PER16.6倍、PBR1.4倍)を大きく上回る指標。

参考データ(抜粋)
– 株価:4,037円、時価総額:約13.62兆円
– 52週高安:4,338円/1,978円、50日移動平均:約3,799円、200日移動平均:約2,996円
– 2026年3月期通期会社予想:売上5.4兆円、事業利益4,200億円、純利益2,600億円、EPS 77.43円
– LTM(過去12か月):売上約5.03兆円、営業利益約3,860億円、純利益約2,454億円、営業CF約6,880億円

ご要望があれば、セグメント別の詳細分析(受注・受注残、利益率推移)や為替感応度、CO2回収・混焼案件のパイプライン整理も追補可能です。


企業情報

銘柄コード 7011
企業名 三菱重工業
URL http://www.mhi.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 機械 – 機械

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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