日本トリム(6788)企業分析レポート

株価(終値): 4,605円(2025-10-10)
市場: 東証プライム/電気機器(17業種: 電機・精密)
時価総額: 398.6億円

1. 企業情報

  • 概要: 電解水素水整水器の開発・販売を主力に、カートリッジ等の消耗品、農業向け電解水システム、医療向け(血液透析用電解水)などを展開。ボトルドウォーター製造や電解水素水の研究開発も実施。国内では職域販売(法人・職域チャネル)を柱に、海外展開も進める。
  • 事業構成(連結・2025年3月期ベース):
    • ウォーターヘルスケア: 87%(セグメント利益率二桁)
    • 医療関連: 13%(血液透析用電解水など)
    • 海外売上比率: 17%
  • トピック: 整水器の国内最大手。上場子会社(ステムセル研究所)による臍帯血バンク運営も関与。
  • 従業員: 762人、平均年齢43.8歳、平均年収711万円
  • 本社: 大阪市北区梅田2-2-22(ハービスENTオフィスタワー)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション: イオン整水器の国内首位。直販・職域販売に強みがあり、装置+カートリッジの継続取替でリピート性を確保。
  • 競争優位性
    • 販売網: 職域チャネルによる安定的な新規導入とアフターサービス網。
    • 収益構造: 消耗品(カートリッジ)による継続収益。
    • 技術と適用領域: 家庭用から農業、透析医療まで用途が広い。
  • 課題
    • 科学的エビデンスや規制対応の動向に左右されやすい商材特性。
    • 装置販売の景気感応度、海外展開の立ち上がりスピード。
    • 直販・職域中心ゆえの販管費負担(Q1で利益率がやや低下)。

3. 経営戦略と重点分野

  • 会社方針(短信等より)
    • コアのウォーターヘルスケア事業の拡大(職域・直販の強化、リプレースとカートリッジ継続率向上)。
    • 医療関連の拡大(血液透析用電解水システムの普及、予防医療分野の開拓)。
    • 海外強化(海外売上比率の引き上げ)。
    • 研究開発の継続(電解水素水の機能研究、製品改良)。
  • 2026年3月期 会社予想(連結)
    • 売上高: 2,500億円→ではなく25,000百万円(250億円)
    • 営業利益: 3,540百万円
    • 経常利益: 3,700百万円
    • 親会社株主に帰属する当期純利益: 2,300百万円
    • 1株当たり利益(EPS): 304.74円
    • 配当方針: 年間130円(中間0円、期末130円)を維持

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル: 初期の装置販売+消耗品(カートリッジ)の継続購入によるストック収益、医療向けは長期契約・更新需要が中心。
  • 需要構造: 健康志向、衛生・品質志向、医療現場の効率化ニーズに対応。農業向けは品質・収量改善ニーズに訴求。
  • 適応力:
    • チャネル強化と海外展開で需要分散。
    • 研究開発による製品機能・コストの改善。
    • 財務健全性が高く投資余力がある(自己資本比率約66–68%、流動比率約3.1倍)。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術: 電解水素水の生成技術、透析用電解水システム、農業用電解水システム。独自の電解制御・衛生管理技術に注力。
  • 主力製品・収益源
    • 家庭用整水器およびカートリッジ(収益の柱)。
    • 医療向け(血液透析用電解水)機器・運用関連。
    • 農業用電解水システム。
  • 研究開発: 電解水素水の有用性検証、装置の耐久性・省メンテナンス化などに取り組む。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提: 株価4,605円
  • 指標
    • 予想EPS: 300.41円 → 予想PER ≈ 15.33倍(会社公表値と整合)
    • LTM EPS: 292.41円 → 実績PER ≈ 15.8倍
    • BPS: 3,020.09円 → PBR ≈ 1.52倍
    • EV/Sales(概算): EV ≈ 時価総額398.6億 − 現金146.6億 + 有利子負債11.2億 ≈ 263.2億円。LTM売上 ≈ 229.5億円 → EV/S ≈ 1.15倍
  • 業界比較(参考)
    • 業界平均PER: 24.2倍 → 当社は平均を下回る水準
    • 業界平均PBR: 1.6倍 → 当社はほぼ同水準
  • コメント: 収益性と財務健全性を踏まえると、PERは業界平均より低位、水準感は中立〜やや低め。PBRは概ね平均並み。

7. テクニカル分析

  • トレンド: 50日移動平均4,600円、200日移動平均4,124円。株価は両移動平均上で推移し、中期的な上昇トレンド。
  • 位置: 年初来高値4,730円に近いレンジ(現状はやや高値圏)。
  • 需給: 信用倍率1.47倍(過熱感は限定的)。信用買残は前週比減少、売残はわずかに増加。
  • 直近値動き: 10日ベースで4,560〜4,705円の持ち合い。レジスタンス4,730円、サポート4,560〜4,600円近辺。

8. 財務諸表分析(LTM中心)

  • 成長
    • 売上高: 2022/3 162.8億 → 2023/3 179.5億 → 2024/3 204.1億 → LTM約224.6〜229.5億(出所によって差異)
    • 3年CAGR: 約+11%前後、LTM YoY: 約+10%(短信Q1も+9%)
  • 収益性(概算)
    • 粗利率: 68.7%(粗利154.4億/売上224.6億)
    • 営業利益率: 約14.6%(営業益32.9億/売上224.6億)※データにより表示差異あり。Q1単独は約9.7%
    • 当期純利益率: 約10%(純利約22.4億/売上224.6億)
    • EBITDAマージン: 約17–18%
  • 効率性
    • ROE: 9.68%、ROA: 5.79%
  • 安全性
    • 自己資本比率: 67.8%(Q1末66.1%)
    • 流動比率: 約3.12倍
    • D/E: 約4.6%(有利子負債11.2億・現金146.6億)
  • 補足(2026年3月期Q1)
    • 売上+9%ながら、販管費増などで営業利益は前年同期比-25.4%、親会社純利益-29.4%。通期予想は据え置き。

9. 株主還元と配当方針

  • 予想配当: 年間130円(期末一括)
  • 予想配当利回り: 約2.82%
  • 配当性向: 約44%(LTM・会社予想ベース)
  • 自己株式: 発行株式の約4.3%を保有(新規の自己株買い方針は資料では不明)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム: 52週騰落+28.4%。株価は年初来高値圏での推移が続く。
  • 流動性: 3カ月平均出来高約1.64万株、浮動株比率が低め(インサイダー持分約55%)で、需給影響を受けやすい局面に留意。
  • ドライバー
    • 通期見通しの達成度(販売費用の抑制、販路効率)
    • 医療関連(透析)・海外の拡大進捗
    • 研究開発成果や規制・エビデンス関連のニュースフロー

11. 総評

  • コア事業は装置+消耗品の組合せでストック性があり、粗利率は高水準。財務体質は極めて健全で、投資・還元の選択肢が広い。
  • 直近四半期は増収ながら利益率が一時的に低下。販管費コントロールと高付加価値領域(医療・海外・農業)の伸長が通期の鍵。
  • バリュエーションはPERが業界平均を下回る一方、PBRは概ね平均並み。株価はテクニカルには高値圏での持ち合い。
  • 中期的には、海外比率の上昇、医療向けの着実な拡大、職域販売の質的改善が持続的成長ドライバーとなりうる。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性: A

理由: LTM売上YoY約+9〜10%、3年CAGR約+11%と堅調。
– 収益性: A

理由: 粗利率約69%、営業利益率二桁、純利益率約10%。
– 財務健全性: S

理由: 自己資本比率約66–68%、流動比率約3.1倍、D/E約5%と強固。
– 株価バリュエーション: A

理由: 予想PER約15.3倍で業界平均(24.2倍)を下回り、PBRは平均並み。EV/S約1.15倍。
参考データ
– 年初来高値: 4,730円/年初来安値: 3,340円
– 単元株数: 100株(最低購入代金 約46.1万円)
– 配当基準日(予想): 権利落ち予定 2026-03-30
– 大株主: インサイダー比率約55%、自己株式約4.3%(浮動株は限定的)

注記
– 本資料は提供データに基づく定量・定性分析の整理であり、投資判断を目的とする助言ではありません。
– 指標値は四半期・LTM・会社予想の混在があり、出所により乖離する場合があります。最新IR・短信をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 6788
企業名 日本トリム
URL http://www.nihon-trim.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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