3563 FOOD & LIFE COMPANIES(F&LC)分析レポート

株価(10/10終値):6,927円/時価総額:約8,040億円/配当利回り(会社予想):0.43%

1. 企業情報

  • 概要と事業
    • 回転ずし「スシロー」を中核に、京樽、杉玉(すし居酒屋)、海外スシロー(台湾・香港・タイ・中国など)を展開する外食グループ。旧社名はスシローグローバルHD(2021年に現社名へ)。
    • コンセプトは「うまいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯。」を掲げ、幅広い価格帯の商品、季節フェアやIPコラボ、テイクアウト強化を推進。
  • 連結セグメント(3Q累計、外部売上構成)
    • 国内スシロー:62.6%
    • 海外スシロー:29.7%
    • 京樽:5.7%
    • 国内杉玉:1.9%
    • その他:0.1%
  • 店舗数の推移(3Q末)
    • 国内スシロー:960店(前期末972→出店21・閉店33)
    • 海外スシロー:220店(183→出店40・閉店3)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 国内回転ずし市場で売上・店舗網ともに最大級のリーディングプレイヤー。
    • 主な競合:くら寿司(2695)、はま寿司(ゼンショーHD傘下)、元気寿司(9828)など。
  • 競争優位
    • 規模の経済(仕入・物流・店舗運営の効率化)、商品開発力、販促(季節・IPコラボ)、アプリを中心とした集客が強み。
    • 海外での出店加速により、成長機会の分散と為替の追い風を取り込む体制。
  • 課題
    • 原材料・エネルギー、人件費の上昇圧力。為替や地政学の不確実性、国内既存店の成熟度合い、閉店を含む店舗ポートフォリオの最適化が継続課題。

3. 経営戦略と重点分野

  • 成長戦略(短信記載の取り組み)
    • 国内:季節フェアやIPコラボ、テイクアウト強化、プロモーションの機動運用。収益性を見極めたスクラップ&ビルドを実施。
    • 海外:出店加速(中国浙江省への初出店、ASEAN含む)、現地向け販促の展開。3Q時点で海外店舗数を大幅純増。
    • 京樽:EC強化・不採算店整理で収益性改善を継続。
    • 杉玉:直営×FCの両輪で出店、グループの仕入力を活用。
  • 通期見通し(会社予想、2025/9期)
    • 売上収益 4,210億円(前期比+16.6%)、営業利益 350億円(+49.7%)、親会社帰属利益 210億円(+43.5%)、EPS 185.60円。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • 高回転・高稼働率の標準化店舗運営、仕入・物流のスケール、販促で客数を取り込む量的モデル。テイクアウトやECで時間・場所の制約を補完。
  • 変化への適応力
    • 価格改定・メニュー設計(原価の最適化、期間限定商品)、販促の機動運用、海外比率の拡大によるポートフォリオ分散でコスト上昇・為替変動に対応。
    • 3Q累計で営業利益率が約9.3%まで回復(前年約6.6%)。海外セグメントの収益性改善が寄与。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・運営
    • 回転レーンと注文レーンの運用、アプリ予約・テイクアウト・POS連携などのオペレーション最適化。サプライチェーンの統制とSKU・需要に応じたメニュー運用が特徴。
  • 収益牽引
    • 国内外スシロー事業が利益の大半を創出。3Q累計セグメント利益:国内152.7億円(率約7.8%)、海外111.2億円(率約11.9%)。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提(10/10終値 6,927円)
    • 会社予想EPS:185.62円 → PER:約37.3倍(業界平均21.3倍)
    • 実績BPS:815.76円 → PBR:約8.49倍(業界平均1.8倍)
    • 予想配当:30円 → 予想配当利回り:約0.43%(配当性向 約16.4%)
    • 売上(LTM):約4,096億円、EBITDA(LTM):約716.7億円
    • EV試算:約9,703億円(時価総額約8,040億円+純有利子負債約1,663億円)
    • EV/EBITDA:約13.5倍、EV/Sales:約2.37倍、P/S(時価総額/売上):約1.96倍
  • コメント
    • PER・PBRとも業界平均を上回る水準。利益成長期待と海外展開進捗を織り込む一方で、金利・コスト環境や収益変動への感応度も考慮が必要。

7. テクニカル分析(短期〜中期)

  • 価格位置
    • 50日移動平均:7,946円 > 現在値 → 短期は調整局面。
    • 200日移動平均:5,823円 < 現在値 → 中期上昇トレンドは維持。
    • 52週高値:8,883円、安値:2,882円。現在は高値から約22%下、安値比では大幅上方。
  • 直近の値動き・出来高
    • 10/1以降、7,800円台から7,000円割れへと下落基調。直近10日で戻り売り優勢。
  • 位置づけ
    • 短期は高値圏からの押し目圏、ただし200日線上で中期トレンドは上向きの範囲。

8. 財務諸表分析

  • 成長
    • 売上(LTM):約4,096億円。四半期売上成長率(前年同四半期比):+23.3%。
    • 3年CAGR(売上):約14〜15%(2021年度2,408億円→2024年度3,611億円の推移より概算)。
  • 収益性(LTM)
    • 粗利率:約57%(粗利2,343億円/売上4,096億円)
    • 営業利益率:8.84%/純利益率:5.45%
    • EBITDAマージン:約17.5%
    • ROE:実績19.8%、LTMベース27.9%(基準差に留意)/ROA:6.22%
  • キャッシュフロー・投資
    • 営業CF(LTM):約612億円、レバードFCF:約328億円。出店投資を継続しつつキャッシュ創出は良好。
  • 財務健全性
    • 自己資本比率:21.0%、流動比率:約1.02倍、D/E(総負債/資本に近い):約232%。
    • 総資産:3Q末 3,880億円、資本合計 948億円。負債依存は高め。ネットD/EBITDA:約2.3倍。
  • セグメント
    • 海外スシローの成長と収益性改善が全社の利益率押し上げに寄与。京樽は黒字化傾向、杉玉は増収も利益は小幅。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 年間予想30円(利回り約0.43%)。2024年度は普通27.5円+記念2.5円。
    • 配当性向は約16.4%で、成長投資を優先しつつ安定配当を志向。
  • 自社株
    • 期末自己株式数:約287万株(発行株式の約2.5%)。足元での新規自己株買いの公表は当資料に記載なし(有無は別途IR確認)。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 直近は短期的な下降モメンタム。50日線割れ・200日線上維持の「中期上昇の中の短期調整」パターン。
  • 信用動向(直近)
    • 信用買残 80.2万株(前週比+27.3万)、売残 34.1万株(前週比-62.9万)、信用倍率2.35倍。買い残増・売り残減が同時進行。
  • 需給イベント
    • 権利落ち日:2025/9/29 済。次回決算発表予定:2025/11/7。
  • 株価に影響し得る要因
    • 既存店動向・出店進捗、原材料価格・為替(円安)、人件費、海外事業の収益化速度、業績予想修正の有無。

11. 総評

  • 国内回転ずしの最大手として、販促・商品開発とスケールを生かした収益改善が進展。海外の出店加速と高いセグメント利益率が全社の成長・利益率押し上げに寄与。
  • 一方、自己資本比率・D/Eなどレバレッジは高めで、原材料・人件費上昇や為替変動の影響を受けやすい体質。国内はスクラップ&ビルドでの収益最適化、海外は現地適応とオペレーション定着が鍵。
  • 株価は中期的上昇トレンドの範囲で短期調整。バリュエーションはPER・PBRとも業界平均を上回る水準で、成長期待の織り込み度合いと業績進捗の照合がポイント。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 四半期売上成長率+23.3%、3年CAGR約14〜15%。海外拡大が寄与。
  • 収益性:A
    • 営業利益率8.8%、EBITDAマージン17.5%、ROE高水準。セグメント利益率も改善。
  • 財務健全性:C
    • 自己資本比率21%、流動比率約1.02倍、D/E高位。ネットD/EBITDA約2.3倍。
  • 株価バリュエーション:C
    • PER約37倍・PBR約8.5倍と業界平均(PER21倍・PBR1.8倍)を上回る水準。EV/EBITDA約13.5倍。

注意事項


企業情報

銘柄コード 3563
企業名 FOOD & LIFE COMPANIES
URL https://food-and-life.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 小売 – 小売業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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