ホシザキ(6465)企業分析レポート

株価:5,395円(2025-10-10終値)/市場区分:プライム/時価総額:7,816億円

1. 企業情報

  • 業務用厨房機器の世界大手。製氷機で世界首位級、冷蔵庫・食器洗浄機は国内首位。研究・開発から製造・販売、保守・修理まで一貫体制。
  • 主な製品:製氷機、業務用冷蔵庫・冷凍庫、食器洗浄機、各種ディスペンサ、スチコン、陳列ケース、ブラストチラー等。ガス機器やステンレス作業台の販売、メンテナンスサービスも展開。
  • 事業構成(連結・売上構成):製氷機20%、冷蔵庫26%、食器洗浄機7%、ディスペンサ9%、他社仕入10%、保守・修理15%、その他13%。地域では海外比率51%(2024.12期)。
  • 顧客分野:外食・小売、食品流通・加工、ヘルスケア、研究施設 等。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:製氷機で世界トップクラス、国内の冷凍冷蔵庫・食洗機で首位。幅広い製品群とサービス網、品質・耐久性の評価が強み。
  • 競争優位性:
    • 国内外に広い販売・保守ネットワーク(アフターサービスの収益比率が高く、関係性・継続性の面で優位)。
    • 高い製品信頼性と衛生・省エネ・自然冷媒対応などの技術力。
    • M&Aを活用したラインアップ拡充(例:ショーケース事業の取り込み等)。
  • 課題:
    • 欧州での競争激化や人件費上昇、米国の政策不確実性、為替影響。
    • 原材料・物流コストの変動への耐性確保。
    • 景気・外食投資サイクルの影響。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・戦略の方向性:
    • グローバル展開の深化:米州・アジアでの拡販と供給体制の強化。
    • M&Aによる製品ポートフォリオの拡大とシナジー追求(2025年7月、米国SC Holding Corp.子会社化を発表、ショーケース領域を補強)。
    • 収益性重視の経営(価格・ミックス改善、原価・物流最適化)。
    • 環境対応(自然冷媒・省エネ)製品の強化。
    • アフターサービスの深化(保守・修理の安定収益基盤化)。
  • 2025年通期会社計画(変更なし):売上高4,600億円(+3.3%)、営業利益535億円(+4.8%)、親会社純利益383億円(+3.7%)。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:装置販売(新設・更新需要)+アフターサービス(保守・修理15%)の組み合わせ。設置台数の累積と更新・消耗需要が持続性を支える。
  • 需要特性:外食・小売の設備投資動向に影響を受ける一方、衛生・省エネ規制、自然冷媒移行、インドなど新興国の都市化が中長期の需要を下支え。
  • 変化対応力:M&Aとグローバル供給、環境対応機器の強化で市場変化に適応。地域・製品分散もリスク低減に寄与。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性:自然冷媒(例:CO2/R290)対応、省エネ・衛生設計、耐久性。製氷機・業務用冷蔵庫の信頼性が強み。
  • 主力・牽引:製氷機/業務用冷蔵庫が中核。アジアでの冷蔵庫拡販、ショーケース事業取り込みにより小売・陳列分野も拡大見込み。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 予想PER:19.93倍(業界平均16.6倍比でプレミアム)。
    • 参考計算:EPS(予想)270.73円 × 業界平均PER16.6倍 ≒ 4,492円。
  • PBR:2.14倍(BPS 2,522.98円、業界平均1.4倍比でプレミアム)。
    • 参考計算:BPS × 業界平均PBR1.4倍 ≒ 3,532円。
  • EV/EBITDA:約8.4倍(EV約5,611億円=時価総額7,816億+有利子負債53億−現金2,258億、LTM EBITDA約669億円)。
  • EV/Sales:約1.20倍(LTM売上4,659億円)。
  • 配当利回り(予想):1.95%(5年平均1.60%を上回る水準)。配当性向約39%。
  • コメント:同社の市場ポジション・収益性を反映し、業界平均に対して割高水準のバリュエーション。

7. テクニカル分析

  • 位置づけ:年初来レンジ 4,834〜6,589円の中で、現状は下方寄り(約32%タイル位置)。
  • トレンド:株価5,395円は50日線5,644円、200日線5,691円を下回る。50日線<200日線でモメンタムは弱め。
  • 直近10日:緩やかな下落基調(終値ベース)。出来高は3カ月平均(約63万株)を下回り、直近10日平均(約27万株)並み。
  • 信用需給:信用買残17.1万株(前週比+1.16万)、倍率3.8倍。買い長方向で短期的な値動きに影響する可能性。

8. 財務諸表分析

  • 成長:
    • 売上推移:2021年2,744億 → 2022年3,213億 → 2023年3,736億 → 2024年4,455億 → LTM 4,659億。3年CAGR(2021→2024)約+17%。LTM対前年+4.6%。
    • 2025年上期:売上2,385億(+9.4%)、営業利益305億(+11.2%)。
  • 収益性(LTM):
    • 粗利率:約37.4%(粗利1,741億/売上4,659億)。
    • 営業利益率:12.5%(会社計数ベース)。
    • EBITDAマージン:約14%。
    • 当期純利益率:8.5%。
  • 効率・資本収益:
    • ROE:10.6%、ROA:6.2%。
    • 総資産回転率(上期年換算ベース目安):約0.44回。
  • キャッシュフロー・財政:
    • 営業CF(LTM):401億、レバードFCF:369億。安定的なフリーキャッシュ創出。
    • 現金等2,258億>有利子負債53億。自己資本比率66.9%、流動比率2.71倍と堅健。
  • セグメント(2025年上期):
    • 売上:日本1,189億、米州578億、欧州275億、アジア394億。アジアが+32%と高成長。欧州は売上微減も利益改善。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:2025年通期予想105円(中間50円、期末55円)。配当性向約39%を維持。
  • 自己株式:2025年上期に約92.9万株を取得。期末自己株式数354万株(発行株式の約2.44%)。社員持株会向け自己株式処分(最大28.1万株)予定あり。
  • 5年平均利回り:1.60%に対し現行1.95%。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム:短期は弱含み。50日・200日線を下回り、年初来高値から調整局面。
  • 投資家関心:
    • ベータ0.40と市場連動性は低め。
    • 流動性:直近出来高は3カ月平均を下回る一方、10日平均並み。
    • 保有構造:インサイダー保有24.2%、機関保有31.7%。
  • 予定イベント:
    • 決算:2025/11/7(予定)。
    • 権利落ち:2025/12/29(予定)。

11. 総評

  • 業績は中期的に拡大基調で、LTMも増収増益。製氷機を核に国内外での製品・サービス展開、M&A活用、環境対応機器の強化が成長ドライバー。
  • 収益性・財務健全性は良好(高マージン、強固なBS、潤沢な現金と正のFCF)。
  • 一方、為替・人件費・競争環境、外食投資サイクルといった外部要因の影響には留意が必要。
  • バリュエーションは業界平均に対してプレミアム水準。テクニカルは足元で弱含みの範囲内。

(注)本レポートは公開情報に基づく企業分析であり、投資助言ではありません。数値は概算を含み、将来見通しは不確実性を伴います。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 根拠:LTM売上+4〜5%とプラス成長。過去3年CAGR約+17%と高い。
  • 収益性:A
    • 根拠:粗利率約37%、営業利益率約12.5%、ROE約10%台。業界内で良好な水準。
  • 財務健全性:S
    • 根拠:自己資本比率約67%、流動比率2.7倍、実質無借金に近い(D/E約1.4%)。
  • 株価バリュエーション:C
    • 根拠:PER・PBRとも業界平均を上回るプレミアム。EV/EBITDA約8.4倍、EV/S約1.2倍。

企業情報

銘柄コード 6465
企業名 ホシザキ
URL http://www.hoshizaki.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 機械 – 機械

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By シャーロット

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。