三十三フィナンシャルグループ(7322)企業分析レポート

株価: 3,510円(2025-10-10終値)/時価総額: 約918億円
注記:本レポートは提供データに基づく客観的整理であり、投資助言ではありません。数値は連結ベースが中心、一過性損益は除外に努めています。

1. 企業情報

  • 概要・沿革
    • 三重県地盤の「三重銀行」と「第三銀行」が経営統合し、2021年5月に合併して三十三銀行に。持株会社が三十三フィナンシャルグループ。
    • 地域は三重県が中核(県内上位)で、愛知県にも厚い顧客基盤を有する地域金融グループ。
  • 事業内容(セグメント)
    • 銀行業(主力):預金・貸出、国内外為替、有価証券運用、国債・投信・保険の販売等
    • リース業:各種リース
    • その他:クレジットカード、信用保証 等
  • バランスシート構成(提供データ、2025/3期)
    • 資金:定期33%、普通59%、当座5% 等
    • 資産:現預け金10%、有価証券21%、貸出金68% 等
    • 融資:中小企業等向け82%、住宅・消費者向け30%(重複計上を含む区分表示)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 三重県で上位の地域銀行グループ。県内シェアは高水準と見られ、愛知県にも営業基盤を展開。
  • 競争優位・課題
    • 強み:地域密着の与信・ネットワーク、地場中小企業向けの関係性、カード・保証・リースなど周辺ビジネスの収益源。
    • 課題:金利環境変動による利鞘(NIM)・有価証券評価のボラティリティ、預金金利上昇による調達コスト増、人口減少地域における成長機会の制約。

3. 経営戦略と重点分野

  • 短信で示された方向性(2026/3期1Q)
    • 貸出金利息の増加が経常収益を押し上げる一方、預金利息など資金調達費用も上昇。収益・費用両面の金利感応度を管理。
    • 通期予想は据え置き(経常利益157億円、当期純利益111億円、EPS 426.5円)。
  • 重点とみられる領域(短信・公開情報の範囲で一般論を整理)
    • コア業務収益の強化(貸出金利回りの適正化、信用コストの抑制)
    • 手数料ビジネス(投信・保険、決済、カード、信用保証等)の拡充
    • 地域企業向けソリューション(事業承継、M&A、設備・脱炭素投資支援 等)
    • デジタル化・業務効率化による経費コントロール
  • 中期計画の具体施策:短信には詳細記載なし(公表値の範囲で把握)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデルの柱:利息収益(貸出)、有価証券運用、各種手数料(カード・保証・投信等)
  • 持続性の論点
    • 金利反転環境は貸出利回り追い風だが、預金金利上昇で純利鞘の伸びは限定的になるリスク。
    • 与信費用・信用コスト、及び有価証券の評価損益が業績ボラティリティ要因。
    • 手数料源の多様化(その他セグメントの利益寄与)により利益構造の分散が進展。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・運営
    • デジタルチャネルの拡充、キャッシュレス・カード事業、データ活用による与信・顧客接点の高度化などが焦点。
  • 収益を牽引する領域
    • 主力:貸出金利息、有価証券利息配当
    • 補完:カード・信用保証・投信販売等の役務取引収益
    • 1Q実績では銀行業の利益が中心、「その他」セグメントも利益寄与を拡大(カード・保証等)。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 指標(現在株価 3,510円)
    • 予想EPS 426.46円 → 予想PER 約8.23倍(業界平均PER 10.7倍を下回る)
    • 実績BPS 8,201.01円 → PBR 約0.43倍(業界平均PBR 0.4倍に近い水準)
    • 配当利回り(会社予想)3.65%(配当128円、配当性向 約30%)
  • 所見
    • PERは業界平均を下回り相対的に低位水準、PBRは0.5倍未満で資本効率の市場評価は中立〜やや抑制的。
    • 予想EPSはTTM EPS(約332円)を上回る見通しで、増益前提が織り込まれている。

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 52週騰落率 +108.4%、200日移動平均 2,772円 < 現在値 3,510円、上昇トレンド継続。
    • 50日移動平均 3,504円 ≒ 現在値で、短期はもみ合い圏。
  • 価格帯
    • 年初来高値 3,710円に接近した高値圏。直近の抵抗帯:3,685〜3,710円、下値目安:3,450円前後(直近安値帯)。
  • 需給
    • 信用買残 38.7万株、信用倍率 49.67倍と買い長。上昇局面の勢いはある一方、反落時の巻き戻しリスクに留意。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(連結、概況)
    • 収益推移:62,201(2023/3)→ 63,723(2024/3)→ 67,700百万円(2025/3)で増収傾向。
    • 当期純利益:49.1 → 63.3 → 69.0 → 86.5億円(2022/3→2025/3)と増益基調。
    • 1Q(2026/3期):経常収益 +19.1%、四半期純利益 +8.1%と増収増益。
  • 収益性
    • 営業利益率(LTM)約19.1%、純利益率約12.4%。
    • ROE 約4.2%、ROA 約0.19%(地域銀行としては中位〜やや抑制的)。
  • 安全性・自己資本
    • 自己資本比率(資産比)4.6%(2025/6末)。銀行規制の国内基準自己資本比率は8.52%(連結、2025/6末)で所要水準を上回る。
  • キャッシュ・負債
    • 総資産 45,630億円、貸出金 30,562億円、預金等 38,815億円、有価証券 9,735億円(2025/6末)。
    • 銀行業特性上、総資産・負債の規模は大きく、D/E等の一般製造業指標は単純比較困難。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2025/3期 実績:年間100円(中間37円、期末63円)
    • 2026/3期 会社予想:年間128円(中間64円、期末64円)に増配計画
    • 予想配当利回り:約3.65%、予想配当性向:約30%
  • 自社株買い等
    • 提供資料に明記なし。自己株式は僅少。
  • 長期水準
    • 5年平均配当利回り4.49%に対し、足元利回りは株価上昇の影響でやや低下。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 直近で年初来高値圏に接近、短期は値幅調整を挟みつつ上昇基調維持。
    • 出来高は3カ月平均(約6.9万株)に対し直近10日平均(約7.6万株)で増加傾向、需給面の関心継続。
  • ドライバー
    • 金利環境の正常化による利鞘改善期待、通期増益計画の継続。
    • リスク要因:預金金利上昇による調達コスト増、信用コスト・有価証券評価の変動、信用買残偏在によるボラティリティ。

11. 総評

  • 収益は金利上昇局面を背景に貸出利息が増加し、増収増益トレンド。その他(カード・保証等)の利益寄与も業績の下支え。
  • 収益性指標(ROE・ROA)はなお中位レンジで、PBR0.5倍未満という資本効率評価は限定的。一方、PERは業界平均を下回り、増益前提の予想EPSで説明可能な水準。
  • テクニカルには高値圏で推移し、信用買いの積み上がりが短期ボラティリティを高める一因。金利・信用コスト・有価証券評価の変動が今後のブレ要因。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 根拠:LTM売上YoYで増収(2025/3期 67.7→前年63.7、約+6%)。純利益も増益傾向。
  • 収益性:B
    • 根拠:純利益率約12%、ROE約4%で業界中位〜やや控えめ。
  • 財務健全性:B
    • 根拠:自己資本比率(資産比)約4.6%、国内基準自己資本比率8.52%で所要水準は充足。
  • 株価バリュエーション:A
    • 根拠:予想PER 8.23倍は業界平均(10.7倍)を下回る。PBR0.43倍は業界平均0.4倍近辺。

参考データ(抜粋)
– 予想EPS:426.46円/実績BPS:8,201.01円
– ROE(実績):約4.1%/自己資本比率(資産比):約4.5%/国内基準自己資本比率:8.52%
– 配当:予想128円(利回り約3.65%、配当性向約30%)
– 年初来高値:3,710円/年初来安値:1,770円
– 今後の予定:2026/3/30基準の配当権利落ち予定、2025年8月の1Q決算公表済み

(出所:提供データ・決算短信要約)


企業情報

銘柄コード 7322
企業名 三十三フィナンシャルグループ
URL https://www.33fg.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 銀行 – 銀行業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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