ナガイレーベン(7447)企業分析レポート

注意:本資料は提供データに基づく客観的な事実整理です。投資判断は行いません。不明項目は記載を省略しています。

1. 企業情報

  • 概要:メディカルウェア(白衣・手術・患者・介護向け衣料等)の企画・製造・販売を行う国内大手。制電・抗菌など機能性素材に強み。国内シェア約6割とされる衛生白衣最大手。
  • 事業内容(売上構成、2024.8目安):ヘルスケアウェア54%、ドクターウェア14%、手術ウェア9%、患者ウェア18%、ユーティリティ・他3%、海外2%
  • 主要顧客:ワタキューセイモア(売上3,410百万円、注記開示)
  • 従業員:528名、平均年齢42.3歳、平均年収678万円
  • 上場区分:プライム市場(卸売業/商社・卸売)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:衛生白衣の国内最大手。機能性(制電・抗菌・防透・ストレッチ等)と耐久性、ロングセラーの型番供給力が強み。
  • 競争優位性:高付加価値素材・縫製品質、国内外の生産体制(国内は小ロット多品種、海外はコスト優位)、安定供給。高い財務体質が開発・在庫最適化投資を支える。
  • 課題:原材料・物流・人件費の上昇、円安による原価圧力。大型案件の納入時期ズレや入札遅延の影響。国内需要依存度が高く、主要顧客依存リスクあり。海外売上は小規模。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方針:コア市場(医療・介護ウェア)の深耕、周辺市場(手術・患者ウェア)の高付加価値化、海外開拓の段階的拡大。ROE・営業利益率の持続的向上を重視。
  • 重点施策(中計の要点)
    • 価格改定と原価改善(海外素材導入・海外生産シフト、生産性向上投資)
    • 高感性・高機能商品の強化と新販路構築
    • 周辺市場:再利用可能な手術ウェア「コンペルパック」等の拡販、患者ウェアの機能拡充
    • 海外:台湾のランドリーアウトソーシング普及・EC直販、韓国(ソウル拠点)での基盤拡充
    • 企画~生産~販売の連携強化、国内は品質維持と小ロット対応
  • 会社計画(2026年8月期予想):売上高1,800億円(+6.0%)、営業利益40.25億円(+12.3%)、純利益29.00億円(+12.7%)

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:消耗・実用品としての継続的需要+更新サイクル需要。高付加価値品比率の引上げで粗利確保を志向。
  • レジリエンス:案件納期のズレはあるが需要自体は底堅い。一方でコスト上昇・為替の影響を受けやすい。価格改定と生産シフトで吸収を図る方針。
  • リスク:主要顧客集中、国内市場偏重、為替・原材料高、最低賃金上昇、物流費上振れ。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・独自性:制電・抗菌・防透・ストレッチ等の機能加工、着心地・デザイン性の両立、耐洗濯性等のプロユース基準。
  • 主力領域:ヘルスケア/ドクターウェアがコア。周辺の手術・患者ウェアも伸長。再利用型手術ウェア「コンペルパック」が差別化商材。

6. 株価の評価(バリュエーションの目安)

  • 前提:株価1,778円
  • EPS・PER
    • 予想EPS 95.15円 → 予想PER 約18.7倍
    • 直近期EPS 83.21円 → 実績PER 約21.4倍
  • BPS・PBR:BPS 1,355.6円 → PBR 約1.31倍
  • 配当利回り:会社予想60円 → 約3.37%
  • EV/S(簡易):時価総額635億円 − 現金242億円 ≒ EV392億円、売上169.8億円 → EV/S 約2.31倍
  • 参考(エクスキャッシュP/E・予想):(株価−現金/株)= 1,778−約795 ≒ 983円 → 約10.3倍
  • 業界平均との比較(提供ベンチマーク):PER 12.1倍、PBR 1.0倍
    • 指標上はPER・PBRともに業界平均よりプレミアム。一方で多額のネットキャッシュを考慮するとEVベースの割高感は緩和。

7. テクニカル分析

  • 位置:52週高値2,471円、安値1,725円。現値1,778円は安値圏に近い水準(安値比+3%程度、高値比−28%程度)。
  • トレンド・移動平均:50日線約2,104円、200日線約2,045円をいずれも下回る。短中期は下押し基調。
  • 直近値動き:10/2に出来高増(50万株超)を伴い下落後、戻り鈍い。信用動向は買残増(+4.0万株)、売残減で信用倍率1.71倍。
  • 支持・抵抗の目安:支持1,725円付近、上値は1,850~1,900円、移動平均帯(2,050~2,100円)が上値抵抗。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(単位:億円)
    • 売上高:2021 175.6 → 2022 177.5 → 2023 171.8 → 2024 164.1 → 直近12カ月 169.8(前年比+3.5%)
    • 営業利益:2021 52.1 → 2022 50.3 → 2023 46.0 → 2024 40.0 → 直近12カ月 35.8(原価上昇で低下)
  • 収益性
    • 粗利率:約39.5%(前年から約3.3pt低下)
    • 営業利益率:約21.1%(短信算出ベース)、EBITDAマージン約22.8%、純利益率約15.2%
    • ROE 6.13%、ROA 4.90%
  • キャッシュフロー(2025年8月期)
    • 営業CF +21.8億円、投資CF +11.1億円(定期預金の払戻影響)、財務CF −38.9億円(自己株取得・配当)
    • フリーCF 約15.1億円、営業CF/純利益 ≈ 0.85倍
  • 財政状態
    • 総資産4,469億円、自己資本比率92.5%、流動比率約1,444%
    • 現金等242億円とネットキャッシュ実質無借金。棚卸資産705億円、買掛金76.6億円で運転資本に余裕。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当方針:単体純利益の50%以上を配当。必要に応じ自己株式取得を実施。
  • 配当実績・予想
    • 2025年8月期:期末100円(普通60+記念40)、年間100円(連結配当性向120.1%)
    • 2026年8月期予想:年間60円(期末60円)、予想配当性向約63.1%
  • 自己株式:当期に約21.8億円取得(累計例:24/10/1に46.1万株、25/2/28に49.3万株等)。期末自己株式5,256,225株(発行株式の約14.7%)。
  • 参考利回り:現値ベース配当利回り約3.37%(会社予想)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム:52週で−25.2%。短期は出来高を伴う下落後に下げ渋り。ベータ0.29と市場感応度は低め。
  • フロー:信用買い増加・売り減少でやや買い優位。機関保有21.6%、インサイダー保有28.1%、浮動株約2,106万株とフリーフロートは多くない。
  • 価格要因:原価上昇と採算低下、Q4の納期ずれ、会社計画の回復見通し(価格改定・生産シフト)への評価、株主還元(配当・自己株)などが材料。

11. 総評

  • 需要は安定的で、高付加価値戦略と堅固な財務により事業継続性は高い。一方、コストインフレと為替は利益率の重しで、短期的な採算回復は価格改定と生産最適化の進捗に左右される。
  • バリュエーションはPER・PBRで業界平均を上回るが、ネットキャッシュを考慮したEV視点では負担は軽減。株価は安値圏・移動平均下でモメンタムは弱い。
  • 中計はコア深耕と周辺・海外の拡大で増収増益を目指す構図。大型案件の期ズレや主要顧客依存、国内偏重などのリスク管理が引き続き論点。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:B
    • 根拠:LTM売上は前年比+3.5%と増収だが、3年では横ばい~微減傾向。
  • 収益性:A
    • 根拠:粗利率約39.5%、営業利益率約21%と高水準(低下傾向はあるが業界感覚では高め)。
  • 財務健全性:S
    • 根拠:自己資本比率92.5%、流動比率約1,444%、実質無借金のネットキャッシュ。
  • 株価バリュエーション:C
    • 根拠:PER約18.7倍、PBR約1.31倍は業界平均(PER12.1倍、PBR1.0倍)より高め。EV/Sはネットキャッシュで緩和。

参考データ(主要数値)
– 株価:1,778円、時価総額:635億円、出来高(10/10):8.7万株
– 2025/8期(実績):売上1,698億円、営業358億円、純利益257億円、EPS 83.24円、BPS 1,355.6円
– 2026/8期(会社予想):売上1,800億円、営業402.5億円、純利益290億円、配当60円

本レポートは情報提供のみを目的としており、投資判断を推奨するものではありません。


企業情報

銘柄コード 7447
企業名 ナガイレーベン
URL http://www.nagaileben.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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