6745 ホーチキ 分析レポート(プライム・電気機器)
株価: 3,825円(2025-10-10 終値)
時価総額: 約1,009.8億円
予想配当利回り: 2.09%(年80円)
1. 企業情報
- 概要
- 日本初の火災報知器メーカー。研究開発・製造・販売・設計・施工・保守まで一貫対応。
- 主力の「火災報知設備」に加え、「保守(点検・保全)」「消火設備」「防犯設備(侵入検知・入退室管理等)」「情報通信システム」を展開。
- ALSOK(綜合警備保障)と業務提携。海外事業を強化(海外売上比率 約22%・2025年3月期)。
- 事業別構成(連結・2025年3月期の目安)
- 火災報知設備 62%(営業利益率 目安:約1桁後半〜10%弱)
- 保守 21%(同:相対的に高収益)
- 消火設備 11%
- 防犯設備 6%
- 会社基礎データ
- 設立:1918年、本社:東京都品川区上大崎
- 従業員数:2,724名、平均年齢40.3歳、平均年収730万円
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 国内防災(火災報知)分野で上位(業界2位)。長年の設置実績・認証対応・保守網が競争力。
- ALSOKとの連携により、防犯・監視などセキュリティ領域へ展開。
- 競争優位性
- 法規制準拠・更新需要・保守のストック性が安定収益を支える。
- 海外含む豊富な導入実績と開発力(高感度検知、ネットワーク連携など)。
- 課題・リスク
- 労務費・原材料・物流費の上昇、時間外労働上限規制対応による収益圧迫。
- 為替変動(円高・円安)や地政学リスク、大型案件の期ずれ。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン・中期方針:「GLOBAL VISION 2030」
- 開発・DX投資、採用強化・人事制度刷新、海外展開の推進。
- 収益性重視の受注方針、リニューアル・保守の拡大。
- 直近期の重点(2026年3月期1Q)
- 受注高 3,446億円(前年同期比+8.9%)、受注残高 3,953億円(+3.0%)。
- 採算重視・リニューアル/保守の伸長で増益進展。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- 初期導入(設備)+定期点検・保全(保守)によるストック型収益の組み合わせ。
- 建物のライフサイクルに伴う更新需要、法規制遵守による継続需要。
- 適応力
- 高感度・ネットワーク型・クラウド連携など技術進化への対応。
- 海外展開による市場分散。コスト上昇局面では採算重視の受注に舵。
5. 技術革新と主力製品
- 主力
- 自動火災報知設備、非常警報、住宅用警報器、高感度吸引式煙検知、煙制御、ガス漏れ警報。
- スプリンクラー・消火設備(泡・CO2・窒素ほか)、アクセスコントロール等の防犯、監視カメラ連携。
- 技術動向
- 高感度検知、ネットワーク/ITV/LANとの統合、ビル管理・セキュリティとの横断的連携。
- 収益牽引
- 火災報知設備が売上・利益の柱。保守は高収益で安定的。1Qセグメント利益率目安
- 火災報知:約9.6%、保守:約16.3%、消火:約18.4%、防犯:約3.2%
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 予想EPS 289.52円、BPS 2,372.71円
- 予想PER:約13.21倍(提供値)
- 実績(LTM)EPS 307.85円 → トレーリングPER:約12.4倍(=3,825/307.85)
- PBR:約1.61倍(=3,825/2,372.71)
- 配当
- 年間80円(予想)、予想配当利回り:約2.09%、配当性向:約26%
- 業界平均との比較(参考)
- PER:13.2倍 vs 業界平均 24.2倍(低位水準)
- PBR:1.61倍 vs 業界平均 1.6倍(同程度)
- 補足
- 予想EPSはLTMよりやや抑えめ(会社計画:当期純利益 前期比-5.9%)。
7. テクニカル分析(短期)
- トレンド
- 50日移動平均:3,689円、200日:2,908円。株価3,825円は両線上(中期上昇トレンド内)。
- 年初来高値 4,225円まで約-9%の位置、安値 2,030円からは大幅上方。
- 直近の値動き(10日)
- 3,795〜3,990円のレンジで推移、直近クローズは3,825円。出来高は3ヶ月平均付近(5.1万株)。
- 短期はレンジ内の持ち合い〜やや上値重さのサイン(高値3,990円が抵抗、当面の下値目安は3,800円前後)。
8. 財務諸表分析
- 成長
- 売上高(億円):2022/3 812 → 2023/3 855 → 2024/3 935 → LTM 1,009(3年CAGR約+7.5%)
- 1Q(2025/4-6):売上+7.1% YoY、純利益+40.9% YoY
- 収益性(LTM)
- 粗利率:約36.8%(=371.5/1,009)
- 営業利益率:約9.5%(=95.5/1,009)※1Q単体は約4.8%
- EBITDAマージン:約11.6%
- 当期純利益率:約7.6%
- ROE:13.68%、ROA:過去12か月 7.89%
- 安全性・流動性
- 自己資本比率:65.9%(25/3期末)→ 71.0%(25/6末)
- 流動比率:約3.56倍(25/6末)
- D/E(総負債/純資産):約0.40(25/6末)
- 現金同等物:約201億円(25/6末)、1株当たり現金約809円
- キャッシュフロー
- 四半期CFは未作成(短信注記)。減価償却費 1Q 3.4億円。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025/3期:年間80円(中間29・期末51)
- 2026/3期予想:年間80円(中間40・期末40)
- 5年平均利回り 2.96%に対し、現行は株価上昇で利回り低下傾向。
- 自社株
- 自己株式比率:約5%(1,531,597株、25/6末)。今期の新規買付方針は短信上の明記なし。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落:+72.6%と強含み。株価は50日・200日線上。
- 信用取引:信用倍率2.21倍、買い残・売り残ともに前週比減少(需給はやや整理)。
- 関心材料
- 1Qで増収増益、受注・受注残とも堅調。リニューアル・保守比率の上昇。
- コスト・人件費上昇や為替影響、地政学リスクなど外部環境が変動要因。
11. 総評
- 需要構造(法規制・更新・保守)に支えられた安定性に加え、リニューアル・保守の拡大と採算重視で利益改善が進展。海外比率も20%超で分散効果あり。
- 財務体質は強固(自己資本比率・流動比率とも良好、現金水準も厚い)。
- バリュエーションは業界平均PERと比較して低位、PBRは同程度。業績計画は保守的な前提を残す一方、受注・受注残は堅調。
- 短期はレンジ推移の兆し。コスト上昇・人員制約・為替等の外部要因により、収益の振れに注意が必要。
(本資料は公開データに基づく一般的な企業分析であり、投資判断を勧誘・助言するものではありません。)
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- LTM売上+7.9% YoY、3年CAGR約+7.5%、1Qも増収。
- 収益性:A
- LTM営業利益率約9.5%、ROE約13.7%。1Qは季節性・案件構成で営業利益率約4.8%。
- 財務健全性:S
- 自己資本比率71.0%(25/6末)、流動比率3.56倍、D/E約0.40。
- 株価バリュエーション:A
- 予想PER約13.2倍(業界平均24.2倍対比で低位)、PBR約1.61倍(平均並み)。
【イベント】
– 2025年8月上旬:決算発表(済)
– 2026年3月30日:権利落ち日(予定)
【参考指標(主要)】
– 年初来高値:4,225円/年初来安値:2,030円
– 50日移動平均:3,689円/200日移動平均:2,908円
– 予想EPS:289.52円/LTM EPS:307.85円
– 予想配当:年80円(配当性向約26%)
企業情報
銘柄コード | 6745 |
企業名 | ホーチキ |
URL | http://www.hochiki.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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