シークス(7613)企業分析レポート(プライム)

株価: 1,388円(本日終値)/時価総額: 約699億円

1. 企業情報

  • 概要
    • 電子・機械部品の商社機能と電子機器の受託製造(EMS)を併せ持つハイブリッド企業。基板実装、樹脂成形・金型、調達・組立・物流まで一貫対応。国内EMSでトップクラスの規模。
    • 主要分野:車載関連(ECU、スイッチ、レーダー、カメラ、メータ、ワイヤーハーネス等)、産業機器(インバータ、スマートメーター、医療機器等)、情報機器・家電(デジタル家電、空調、OA機器等)。
  • 事業構成(連結、2024.12)
    • 車載関連機器 65%、産業機器 19%、家電機器 8%、情報機器 6%、一般電子部品 2%
  • 地域売上(2025年中間期参考)
    • 東南アジア32%、米州21%、日本19%、中華圏19%、欧州8%

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 国内EMSの有力企業。商社機能と製造一貫体制を強みとし、部材調達力・多地域生産(日本/中華圏/東南アジア/欧米)・品質管理(車載グレード)で差別化。
  • 競争優位性
    • 調達から物流までのサプライチェーン最適化、車載向けの品質・信頼性要件への対応力、地域分散による地政学・為替リスク分散。
  • 課題
    • EMS特有の低マージン構造、顧客在庫調整や自動車・エレクトロニクス市況の影響、欧州地域の採算性(2025年中間期はセグメント損失)。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方向性(開示要旨)
    • 中長期でCASE(コネクテッド/自動運転/シェアリング/電動化)・IoT・車の電動化拡大を想定し、車載・産業機器の比率を高める。
  • 重点施策(短信・数値から読み取れる方針)
    • 製造コスト削減と歩留まり改善、輸送費低減などの体質強化。
    • 地域ポートフォリオ最適化(東南アジア/米州の利益貢献強化、欧州の採算是正)。
    • グローバル大手との取引拡大、車載向けの案件深耕(1台当たり搭載価値の向上)。
  • 通期見通し(2025/12期会社計画)
    • 売上高3,000億円(前年比-0.8%)、営業利益85億円(-0.7%)、純利益52億円(+38.5%)。配当予想は年間48円据え置き。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • EMS収益(組立・実装・加工)+商社収益(部材調達・物流)。量産規模とサプライチェーン効率が利益率を左右。
  • 変化への適応力
    • 地域・業界分散により需要変動に対応。車載・産業機器は比較的サイクルが長く、家電/情報機器の変動を緩和。
    • 2025年中間期は売上減でもコスト管理で利益増加。調達・物流最適化の効果が確認できる。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・製造
    • 基板実装(SMT)、樹脂成形・金型、ユニット組立までの一貫生産。車載品質に対応した工程管理が強み。
  • 主力分野
    • 収益牽引は車載関連(売上構成65%)。ADAS周辺(レーダー/カメラ)、車載ECU、電動化関連部品などの拡大余地。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 実績・予想指標
    • 予想PER(連結):12.57倍(業界平均12.1倍比で小幅に上回る)
    • 実績PBR(連結):0.69倍(業界平均1.0倍を下回る)
    • 予想EPS:110.40円、実績BPS:2,021.72円
    • EV/S(概算):約0.31倍[EV≈699億+純有利子負債約205億=約904億/売上LTM約2,959億]
  • 参考比較
    • 業界平均PERを適用した水準感:110.4円×12.1倍≈1,335円(現株価1,388円は+約4%)
    • PBR1.0倍水準:BPS≈2,022円(現株価比+約46%)
  • コメント
    • PERは概ね業界並み、PBRは低位。収益性・資本効率の改善が続けばPBR面の見直し余地が論点。

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 直近株価は50日線(約1,319円)・200日線(約1,166円)を上回り、上昇トレンドを維持。年初来高値1,410円に接近。
  • 水準感
    • 現在値は高値圏(52週高値1,410円に近接)。短期は1,410円近辺が上値抵抗、1,350円/1,325円付近がサポート候補。
  • 出来高・需給
    • 直近出来高は3カ月平均をやや上回る局面あり。信用倍率3.72倍、買残は前週比減少・売残は増加で、短期は戻り待ち/利益確定の出やすい局面。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益(百万円)
    • 売上高:2021年226,833 → 2022年277,031 → 2023年309,768 → 2024年302,314 → LTM295,871(足元やや減速)
    • 営業利益:2021年4,955 → 2022年8,929 → 2023年12,255 → 2024年8,560 → LTM9,692(コスト改善で持ち直し)
    • 純利益:2021年4,561 → 2022年4,733 → 2023年8,185 → 2024年3,754 → LTM4,998
  • 収益性
    • 粗利率:LTM約9.97%(2024年約9.46%から改善)
    • 営業利益率:LTM約2.75〜3.3%(データ差異あり、短信中間期は3.34%)
    • 純利益率:LTM約1.69%
  • 効率・資本
    • ROE:実績3.96%、LTM参考5.05%(改善傾向だが水準は控えめ)
    • ROA:LTM2.78%
  • キャッシュフロー・財務
    • 営業CF LTM約300.8億円、フリーCF約299.4億円(在庫圧縮等で潤沢)
    • 自己資本比率46.2%(中間期48.0%)、流動比率約2.10倍
    • 有利子負債約436億円、現金約231億円、ネットD/E約0.46(中間期ベース)
  • 地域別の採算
    • 東南アジア・米州が利益牽引、欧州は赤字(2025年中間期)。地域ミックス改善が課題。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 会社予想配当:年間48円(中間24円・期末24円)、予想配当利回り約3.46%、配当性向約45%
  • 自己株式
    • 自己株式保有比率6.51%(買戻しの継続有無は最新IRの確認が必要)
  • 方針
    • 安定配当を維持。余剰キャッシュ創出力の改善が続けば、追加の株主還元余地が論点。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 直近10日で1,325円→1,405円→1,388円と高値圏での推移。52週騰落+約24%と市場平均を上回る。
  • 関心材料
    • 需要底入れの兆し、車載向けの案件進捗、欧州採算の改善、為替・関税政策の変動、在庫調整の一巡度合い。
  • リスク要因
    • 為替(包括利益に影響)、顧客在庫調整長期化、欧州景気、中国需要、物流・原材料コストの変動。

11. 総評

  • 収益面は、売上減少局面でも粗利率改善・費用抑制で利益回復が見られる。地域ミックスでは東南アジア・米州が牽引し、欧州の立て直しが鍵。
  • バリュエーションはPERが業界並み、PBRは1倍を下回り資産面でのディスカウントが残る。資本効率(ROE)改善の継続が評価軸。
  • 財務基盤は自己資本比率・流動比率ともに健全で、営業CFも厚い。中期ではCASE/電動化の構造需要を取り込みつつ、EMSの低マージン構造下での体質強化が重要。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:C
    • LTM売上YoYは約-2.1%、直近期の売上成長率もマイナス。一方で3年CAGRは約+10%だが、基準に従い足元の減少を重視。
  • 収益性:B
    • 粗利率約10%、営業利益率約3%とEMS平均レンジ。近時は改善傾向だが、業界平均並みの評価。
  • 財務健全性:A
    • 自己資本比率46%超、流動比率約2.1倍、D/E約0.46と健全。
  • 株価バリュエーション:A
    • PERは業界並みだが、PBR0.69倍、EV/S約0.31倍と相対的に低位水準。

(注)本資料は提供データに基づく情報整理であり、投資勧誘・助言を目的とするものではありません。最終的な判断はご自身でご確認ください。


企業情報

銘柄コード 7613
企業名 シークス
URL http://www.siix.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 商社・卸売 – 卸売業

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By シャーロット

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。