ブロードリーフ(3673)企業分析レポート
株価(終値):728円(2025-10-15)
市場区分:東証プライム/情報・通信業
時価総額:712.7億円
1. 企業情報
- 概要:モビリティ(自動車アフターマーケット)向けにSaaSクラウド、受発注プラットフォーム、業務ソフトを提供。自動車部品データベースと部品流通ネットワークが特長。整備業・部品商などに強み。
- 主な提供:
- Broadleaf Cloud Platform(クラウド基盤、.cシリーズ)
- 受発注プラットフォーム(部品電子取引)
- SALES GO ISM(販売管理)
- 顧客/販売/在庫管理などITソリューション、業務分析
- Dencho.DX(サブスク)、スマートモビリティゲートウェイ(MaaS)
- 一部非モビリティ向けパッケージ、OTRSほか
- 収益構成(2024年通期):クラウド43%、パッケージ57%(連結)
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:自動車アフターマーケット向け業務ソフトで高シェア。豊富な部品データベースと取引ネットワークによる「検索・見積・受発注」一気通貫が強み。
- 競争優位性:
- ドメイン特化データ(部品DB)とネットワーク効果
- 既存パッケージ顧客基盤からのクラウド移行蓄積
- サブスク+取引手数料の二層収益モデル
- 課題:
- パッケージからSaaSへの移行過程での一時的な売上の目減り・移行コスト
- IT人材確保、減価償却負担増(クラウド投資の進捗に伴う)
- 汎用SaaSやOEM側のデジタル化との競合可能性
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/戦略(中計 2022–2028)
- 成長戦略1:クラウド浸透(既存パッケージ顧客の計画的移行、2028年完了目途)
- 成長戦略2:サービス拡張(受発注プラットフォーム強化、データ/AI活用、MaaS連携)
- 重点施策:
- .cシリーズなどサブスク拡大、メニュー拡充
- データ資産・生成AI活用によるプラットフォーム化
- 無形資産(開発)投資継続とインフラ強化
- 足元の進捗(2025年中間期):
- クラウド売上+45%で牽引。パッケージ減少は計画内のクラウドシフトの影響。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:サブスク(利用料)+取引手数料+付随サービス。クラウド移行進展でストック性が高まる構造。
- 適応力:
- 業界特化データとネットワークによるスイッチングコスト
- クラウド基盤上での機能追加・AI連携により顧客価値の継続的拡張が可能
- リスク:
- 移行期間の売上/利益の凹凸、減価償却・人件費の先行負担
- 流動比率が低位(前受収益の増加を含むが、短期流動性の管理が重要)
5. 技術革新と主力製品
- 技術:
- クラウドネイティブ化、データ/AI(生成AI含む)活用、MaaS連携
- 無形資産(クラウド開発)投資の継続、減価償却増加
- 主力製品・サービス:
- Broadleaf Cloud Platform/.cシリーズ(サブスク)
- 受発注プラットフォーム(部品電子取引)
- Dencho.DX、SALES GO ISM、業務分析・在庫/販売管理
- 収益ドライバー:2025年中間期のクラウド売上は+45%(構成比約54%)で全社を牽引
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価728円、EPS(会社予想)11.14円、BPS 261.28円
- 指標(会社/市場データに基づく概算)
- PER:約65.3倍(業界平均 23.2倍)
- PBR:約2.79倍(業界平均 2.3倍)
- EV/S:約3.8倍(EV≒時価総額712.7億+純有利子負債約25.3億、LTM売上194.4億)
- コメント:PER・PBRはいずれも業界平均比で高い水準。成長期待・クラウド移行進捗が織り込まれている可能性。
7. テクニカル分析
- トレンド位置づけ:
- 50日線:736.6円/200日線:695.7円
- 現在値は50日線をわずかに下回り、200日線を上回る中立〜やや上向き圏
- 位置:52週高値821円(-11%)、安値521円(+40%)の中位〜やや上側レンジ
- モメンタム(直近10営業日):
- 価格は712→728円へ持ち直し、レンジ内の小動き
- 出来高は3カ月平均をやや下回る水準
- 信用動向:信用倍率1.01倍(買残・売残が拮抗)で中立
8. 財務諸表分析
- 成長:
- 売上:LTM 194.4億円(2024年 180.5億円 → +7.8%)、四半期YoY +14.8%
- 3年(2022→LTM)CAGR:約+12%(参考)
- 収益性:
- 粗利率:LTM 約65%(2023年 約61%から改善)
- 営業利益:LTM 14.9億円、営業利益率 約8.3%(黒字転換継続)
- ROE:LTM 3.27%(2024実績 1.50%から改善)、ROA 2.33%
- コスト構造:
- 販管費はほぼ横ばい〜高止まり、減価償却(無形)が増加
- キャッシュフロー:
- 営業CF:LTM 約65.7億円(売上比~34%)
- レバードFCF:LTM 約11.9億円(投資・償却負担下でもプラス)
- 財政状態(2025/6期末):
- 自己資本比率:58.0%
- 有利子負債:61.5億円、D/E(概算):26%
- 流動比率:0.54(前受金等の影響を含むが短期流動性は低位)
- インタレスト・カバレッジ(概算):EBIT 12.5億/利息1.18億 ≈ 10.6倍
- 過去推移:
- 2022–2023年は営業赤字、その後黒字化。粗利率改善とクラウド伸長が寄与。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:2025年年間予想 5.0円(中間2.5円・期末2.5円)、想定利回り約0.69%
- 配当性向:直近データで約53%(予想EPSベースではおおむね40%台)
- 自己株式:期末自己株式数 7,804,741株(2025年中間期末)
- 自社株買い等:—(直近公表情報は確認できる範囲で未記載)
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:短期はレンジ内の持ち合い、直近は反発気味。年初来では上昇(+13%程度)。
- ボラティリティ:β 0.23(5年)で低位の値動き。
- 需給・投資家層:
- 信用残は買い・売りが拮抗(倍率1.01倍)
- 機関保有約34%、インサイダー保有約32%(参考)
- 流通株式比率は自己株式保有分を控除すると一定の絞り込みあり
11. 総評
- クラウド移行の成果が売上成長と粗利率改善に反映。2024年に続きLTMでも黒字を維持し、H1のクラウド売上+45%が牽引。
- 一方で、営業利益率はまだ一桁で、ROE/ROAも低位。無形資産の増加に伴う償却・人件費等の先行負担と、パッケージ減少による移行期の効率低下が見られる。
- 財務は自己資本比率が高くD/Eも抑制的だが、流動比率は低位で短期資金管理への注意が必要。
- バリュエーションはPER・PBRが業界平均比で高水準。クラウド移行の進捗・ストック化への期待が価格に反映されている。
- 今後は、クラウド浸透(移行完了に向けた顧客獲得・ARPU向上)とプラットフォーム/AI活用による付加価値拡大、収益性(営業利益率)の段階的改善が焦点。
(本レポートは公開情報に基づく定量・定性の整理であり、投資助言を目的としたものではありません)
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
理由:LTM売上+7〜8%増、四半期YoY+14.8%、2022→LTMのCAGR約+12%。クラウド売上+45%。
– 収益性:C
理由:営業利益率約8%、ROE 3%台と低位。粗利率は約65%と改善傾向。
– 財務健全性:B
理由:自己資本比率58%、D/E約26%は健全。一方、流動比率0.54は低位。
– 株価バリュエーション:C
理由:PER約65倍、PBR約2.79倍で業界平均(PER 23.2倍、PBR 2.3倍)を上回る水準。EV/Sは約3.8倍(参考)。
参考データ(抜粋)
- 2025年通期会社予想:売上201億円、営業利益16億円、当期純利益10億円、EPS 11.13円、配当5円
- 52週高安:821円/521円
- 発行済株式数:97,896,800株(自己株式 7,804,741株)
- 財務(2025/6末):現金等36.2億円、有利子負債61.5億円、自己資本比率58.0%、流動比率0.54
必要に応じて、Excel形式の指標一覧や推移グラフの作成も対応可能です。
企業情報
銘柄コード | 3673 |
企業名 | ブロードリーフ |
URL | http://www.broadleaf.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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