インフロニア・ホールディングス(5076)企業分析レポート

株価(終値想定):1,638円(2025-10-17)/時価総額:約4,505億円
– 企業情報
– 概要
– 準大手ゼネコン。2021年10月に前田建設工業、前田道路、前田製作所が経営統合して共同持株会社として発足。
– 5事業:建築、土木、舗装、機械、インフラ運営。集合住宅・工場/物流、橋梁・トンネル、舗装(アスファルト製造/施工)、建設機械の販売・レンタル、再エネ(太陽光・風力)運営やコンセッション等を展開。
– 事業構成(売上構成・営業利益率の目安 2025.3期)
– 建築 38%(OPM約4%)
– 土木 17%(OPM約11%)
– 舗装 31%(OPM約7%)
– 機械 5%(OPM約5%)
– インフラ運営 4%(OPM約-7%)
– その他 6%(OPM約4%)
– 業界のポジションと市場シェア
– ポジション
– 大手ゼネコン(スーパーゼネコン)に次ぐ準大手グループで、舗装と機械まで内製できる垂直統合が特長。公共投資(インフラ保全・防災/減災)と民間投資(工場・物流)の双方にアクセス。
– 競争優位性
– マルチセグメント(建築/土木/舗装/機械/運営)の補完関係により受注・施工・運営までのライフサイクル対応が可能。
– 舗装(アスファルト合材製造・施工)と建機レンタルを持つことで、コスト・工期管理面の強み。
– 課題
– インフラ運営は投資段階が多く損益の振れが大きい。資材・労務費上昇、人手不足、入札競争の厳しさが収益圧迫要因。
– 経営戦略と重点分野
– ビジョン
– 「総合インフラサービス企業」へ転換。インフラのライフサイクル全体(建設→維持管理→運営)を一気通貫で提供。
– 重点施策(決算短信/開示より)
– 請負事業の強化と「脱請負」(運営・投資、PPP/PFI、コンセッション、再エネ)の拡大。
– 建築:民間案件の積極獲得、受注・売上・繰越高の増加(第1四半期、黒字転換)。
– 土木・舗装:保全・更新需要を取り込み、ポートフォリオ最適化。
– インフラ運営:再エネ・運営資産の拡大と黒字化に向けた改善。
– 進捗
– 2026年3月期1Qは建築が黒字転換、受注・繰越高増。インフラ運営は増収・損失縮小。
– 事業モデルの持続可能性
– 収益源の多様化(建築/土木/舗装/機械/運営)により景気局面での安定性を高める設計。
– バックログ(繰越工事高)の増加が中期の売上の視認性を一定程度高める。
– 運営・再エネはストック性収益の拡大余地がある一方、初期投資負担や金利・資産売却タイミングによるキャッシュフローの振れに留意。
– 技術革新と主力製品
– 技術・運営面
– i-Construction、BIM/CIM、舗装の合材最適化・リサイクル技術など生産性向上を推進。
– 再エネ発電(太陽光・風力)やコンセッション運営でアセットマネジメント機能を強化。
– 収益ドライバー
– 建築(民需中心)、舗装(公共・民間の保全/更新)、土木(国土強靭化関連)が主力。短中期は建築の収益改善が寄与。
– 株価の評価(バリュエーション)
– 前提データ
– 株価:1,638円、BPS(直近):約2,091円/株、LTM EPS:約111.17円、会社想定EPS(2026/3期):約124.21円
– 指標(概算)
– PER(LTM):約14.7倍(=1638/111.17)
– PER(会社計画ベース):約13.2倍(=1638/124.21)
– PBR:約0.78倍(=1638/2091)
– EV/Sales(LTM):約0.8倍(EV≒時価総額4,505億+純有利子負債約2,666億)
– 業界平均比較(参考)
– 業界平均PER:約14倍、PBR:約1.1倍
– コメント:PERはほぼ業界平均水準、PBRは平均を下回る水準。
– テクニカル分析
– トレンド
– 50日移動平均:1,506.6円、200日移動平均:1,272.6円。株価は両移動平均を上回り、中期的な上昇トレンド。
– 位置
– 年初来レンジ:1,089~1,754.5円。現在値は高値から約7%下、レンジ上方のゾーン。
– 需給
– 信用倍率:18.9倍(買い残優位)。直近出来高は3カ月平均を上回る場面が多く、短期的な値動きは変動性に留意。
– 財務諸表分析
– 売上・利益(連結)
– 売上高:LTM 約8,48〜8,61千億円(資料により差異、2025/3期は約8.48千億円)
– 3年推移(売上):6.83→7.12→7.93→8.48(単位:千億円相当、年々増加)
– 3年CAGR(売上):約7%台
– 営業利益:374.9→433.9→493.9→457.9億円(LTMはやや伸び悩みも、2026/3期1Qで改善)
– 営業利益率:概ね5%前後(データ出所により3.5〜5%の定義差)
– 収益性
– 粗利率:約13〜14%
– EBITDAマージン:概ね10%前後
– ROE:7〜8%、ROA:約2.3%
– キャッシュフロー
– 営業CF(LTM):約416億円とプラス
– レバードFCF(LTM):約▲132億円(投資負担・債務コスト等の影響)
– 財務安全性
– 自己資本比率:35.8%→(1Q)37.5%と改善
– 流動比率:1.37倍
– 総有利子負債:約4,066億円、D/E(簿価ベース):約0.75倍
– 金利動向・投資計画による財務レバレッジ管理が重要。
– セグメント動向(2026/3期1Q)
– 建築:黒字転換、受注・売上・繰越高が増加
– 土木:受注増、利益は一時的に減
– 舗装:売上横ばい、受注は調整
– インフラ運営:増収・損失縮小
– 株主還元と配当方針
– 配当(会社開示ベース)
– 2025/3期:年間60円(中間30・期末30)
– 2026/3期計画:年間60円(据え置き、公表時点で変更なし)
– 配当性向
– LTM EPSベースの概算で50%台前半(参考開示:~54%)
– 自己株式
– 1Q末自己株式は約2,600万株(発行株式の約9.5%相当、株式給付信託含む)。株主還元・資本効率改善の一要素。

  1. 株価モメンタムと投資家関心
  2. 52週騰落:+41.7%と良好。S&P500の+13.0%を上回る伸び(為替・市場差は考慮外)。
  3. 直近10日:高値圏での上下動。出来高増加局面での上振れ後、利益確定の戻りも発生。
  4. 関心要因

    • 公共投資の底堅さ、インフラ老朽化対策、民間の設備投資/物流投資、再エネ・PPP/コンセッションの進展。
    • 一方、資材・労務費の上昇、人員確保、金利水準、インフラ運営案件の収益化タイミングが株価感応度の高い論点。
  5. 総評

  6. 収益基盤は建築・土木・舗装の請負に加え、機械・運営まで広がる分散型。建築の収益改善と繰越増が直近の利益回復を牽引。
  7. インフラ運営は成長ドライバーだが、投資段階の損益変動とFCFの振れに留意。財務は自己資本比率3割後半・D/E約0.75倍で中位水準。
  8. バリュエーションはPERが業界平均並み、PBRは1倍を下回る水準。株価は上昇トレンド継続も高値圏での変動性がみられる。
  9. 中期的には「総合インフラサービス」への転換進捗(バックログ、インフラ運営の収益化、資本効率の改善)が評価軸。

  10. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  11. 成長性:A
    • 根拠:LTM売上YoY+7%前後、3年CAGR約7%台。1Qも増収増益。
  12. 収益性:B
    • 根拠:粗利率約13〜14%、営業利益率約5%前後。建設業平均並みのレンジ。
  13. 財務健全性:B
    • 根拠:自己資本比率37.5%、流動比率1.37倍、D/E約0.75倍。おおむね中位。
  14. 株価バリュエーション:A
    • 根拠:PERは業界平均並み、PBRは平均(1.1倍)を下回る0.8倍台、EV/Sも1倍未満。

参考データ(主な数値)
– 株価関連:年初来高値1,754.5円/安値1,089円、50日MA 1,506.6円、200日MA 1,272.6円、信用倍率18.9倍
– 収益・CF:売上高LTM約8.5〜8.6兆円、営業利益率約5%、営業CF約416億円、レバードFCF約▲132億円
– 財務:自己資本比率35.8%→37.5%(1Q)、総有利子負債約4,066億円、現金約1,400億円
– 配当:年間60円(会社計画、利回り概算約3.7%)
– イベント:2025/11/11 決算予定、2026/3/30 権利落ち予定(資料ベース)

注記
– 本資料は提供データに基づく客観的整理であり、投資助言ではありません。
– 一部指標(売上・利益率・EPS/BPS等)は出所により差異があるため、評価はレンジで記載しています。公式開示(決算短信・有報等)の最新数値をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 5076
企業名 インフロニア・ホールディングス
URL https://www.infroneer.com
市場区分 プライム市場
業種 建設・資材 – 建設業

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By シャーロット

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。