北越コーポレーション(3865)企業分析レポート

注記:本資料は提供データに基づく客観的整理であり、投資勧誘・投資助言を目的としません。

1. 企業情報

  • 概要:総合製紙の中堅。主力は印刷・情報用紙と白板紙(2本柱)。新潟工場の高効率操業が強み。連結で紙パルプ、パッケージング・紙加工、その他(木材・建設・物流・古紙卸等)を展開。海外売上比率37%(2026/3期想定)。
  • セグメント構成(売上構成比):紙パルプ92%、パッケージング・紙加工5%、その他3%。
  • 沿革・補足:2018年に北越紀州製紙から現社名へ。持分法に家庭紙大手の大王製紙。
  • 従業員:3,756人、平均年齢45.3歳、平均年収612万円。プライム上場。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:国内製紙業界で第5位クラス。印刷・情報用紙と白板紙に強み。
  • 競争優位性
    • 新潟工場の高効率・高いコスト競争力(スケール・エネルギー効率)。
    • 海外子会社のパルプ販売など、為替・国際市況を取り込む収益源。
    • パッケージング・紙加工(液体容器等)への展開。
  • 課題
    • 国内の印刷用紙は構造的な需要減少。輸出価格の下落も影響。
    • 原燃料・物流コストの上昇に伴うマージン圧力。
    • 製品ミックスの転換スピードと価格改定の継続性。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン・方向性(短信・開示の示唆)
    • 収益性重視:価格政策の適正化、コスト最適化(エネルギー・物流・操業効率)。
    • ポートフォリオ転換:パッケージング・紙加工(液体容器等)の拡大。
    • 海外・パルプビジネスの活用:為替・市況を取り込む収益の多様化。
  • 2026/3期の会社計画(5/15公表値据え置き)
    • 売上高 3,030億円(前期比▲0.9%)
    • 営業利益 180億円(▲8.8%)
    • 経常利益 210億円(+11.9%)
    • 親会社純利益 150億円(▲3.4%)、EPS予想 89.18円
  • Q1の進捗ポイント
    • 紙パルプ:数量減・輸出価格下落も、海外子会社のパルプ価格上昇が寄与し増益。
    • パッケージング・紙加工:価格改定と数量増で増収増益。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:国内印刷用紙依存から、白板紙・パッケージングや海外パルプが補完。価格改定と効率化でマージンを維持・改善。
  • 持続性評価
    • 需要構造変化(紙離れ)に対して、パッケージング・液体容器など比較的底堅い領域へシフト。
    • 海外比率37%で為替・市況の分散効果。反面、ボラティリティも内包。
    • 高い自己資本比率と低D/Eで投資余力・耐久力は高い。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・設備:新潟工場の高効率操業がコスト競争力の源泉。減価償却水準も安定。
  • 主力・収益ドライバー
    • 印刷・情報用紙、白板紙が基盤。
    • 液体容器など紙加工製品が伸長(Q1:+7%増収)。
    • 海外パルプ販売が市況上昇局面で寄与。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 株価:970円
  • 予想EPS:89.18円 → 予想PER:約10.9倍(会社データ)
    • 業界平均PER:9.5倍 → 業界比でやや高め。
  • 実績BPS:1,550円 → PBR:約0.63倍
    • 業界平均PBR:0.5倍 → 業界比でやや高めながら、1倍を下回る水準。
  • EV/Sales(概算):EV ≒ 時価総額1824億 + 有利子負債942億 − 現金243億 ≒ 2,523億円。売上高 ≒ 3,057億円 → EV/S ≒ 0.83倍。
  • 配当:予想26円(利回り約2.68%)、フォワードPayout ≒ 26/89.18 ≒ 29%(会社データ上のPayoutは過去ベース23.9%)
  • 評価総括:PER・PBRとも業界平均比で小幅プレミアム。PBRは0.6倍台と簿価ディスカウントを伴う水準。

7. テクニカル分析

  • 位置づけ:52週高値1,673円、安値932円。現在970円は安値圏に近い。
  • トレンド系:50日移動平均 1,017.84円、200日移動平均 1,162.08円の双方を下回り、中長期は下向き基調。
  • 直近10日:940〜990円レンジのもみ合い。出来高は概ね3カ月平均(約18.5万株)並み〜やや下。
  • 信用動向:信用買残+1.2万、売残+9.5万、倍率1.63倍。売り残増加は上値の重さ示唆。

8. 財務諸表分析

  • 売上成長
    • LTM売上:3,057億円(対2024/3期 2,971億円、+2.9%)
    • 3年CAGR(2022→LTM):約+5.3%
  • 収益性(LTMベース)
    • 粗利:688億円、粗利率 ≒ 22.5%
    • 営業利益:197億円、営業利益率 ≒ 6.5%
    • EBITDA:356億円、EBITDAマージン ≒ 11.7%
    • 当期純利益:155億円、純利益率 ≒ 5.1%
    • 正常化利益(調整後):135億円(一過性損益控除後)
  • 効率性・資本性
    • ROE(実績):約6.0%、ROA:約3.0%
    • 自己資本比率:63.3%、流動比率:2.33倍、D/E:36%(有利子負債/自己資本)
    • 利払能力:EBITDA/金利費用 ≒ 46倍、EBIT/金利費用 ≒ 29倍
  • 収益トレンド
    • 2023/3期 純利益832億円 → 2024/3期 839億円 → LTM 1,553億円へ回復。一過性損益の影響を除いても改善基調。

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:2025/3期 年間22円 → 2026/3期予想 年間26円(増配計画)。予想利回り約2.7%。
  • 配当性向:フォワード約29%(会社データ上の過去Payout 23.9%)。
  • 自社株:自己株式比率約10.25%(19,281,700株)。過去に機動的な自己株取得を実施した可能性(足元の新規枠は不明)。
  • 基準日:配当落ち予定 2026/3/30。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • パフォーマンス:52週騰落率▲35.6%と市場(S&P500 +14.2%)対比で弱含み。
  • ボラティリティ:β0.20(低ボラティリティ)。
  • 投資家構成:インサイダー保有32.4%、機関投資家33.1%。アクティビスト系(オアシス)ファンドの保有あり。
  • 需給:自己株10%超で浮動株は限定的。直近は信用売り残増で短期上値抑制要因。

11. 総評

  • 収益面は、価格政策・効率化・海外パルプ寄与で回復が進展。バランスシートは堅健で、金利負担も軽微。
  • 需要構造の逆風(印刷用紙)は継続する一方、白板紙・パッケージングや海外パルプでの補完が進む。中期的なミックス改善とコスト最適化の継続が焦点。
  • バリュエーションは業界平均比で小幅プレミアムだが、PBRは0.6倍台と簿価ディスカウント。株価はテクニカルに安値圏で推移し、モメンタムは中立〜弱め。
  • 主な注視点:原燃料・物流コスト、為替・パルプ市況、国内需要減少の進捗、価格維持、パッケージングの伸長、株主還元方針(自己株の機動性含む)。

12. 企業スコア

  • 成長性:A
    • 根拠:LTM売上+2.9% YoY、3年CAGR約+5.3%(一過性要因除外ベースでも増加傾向)。
  • 収益性:B
    • 根拠:営業利益率約6.5%、EBITDAマージン約11.7%。紙パルプ業界水準と比べ中位程度。
  • 財務健全性:A
    • 根拠:自己資本比率63%、流動比率2.33倍、D/E 36%、利払能力良好。
  • 株価バリュエーション:B
    • 根拠:PER10.9倍・PBR0.63倍は業界平均(PER9.5倍、PBR0.5倍)対比で小幅プレミアム、EV/S約0.83倍は中庸。

参考データ(抜粋)
– 株価レンジ:年初来高値1,557円/安値932円(52週高値1,673円/安値932円)
– 直近四半期(2026/3期1Q):売上723億円(▲2.5%)、営業利益33億円(+6.7%)、純利益22億円(▲7.5%)
– 今後の主なイベント:2025/11/13 決算予定、2026/3/30 配当落ち予定

(不明項目は記載を省略しています)


企業情報

銘柄コード 3865
企業名 北越コーポレーション
URL http://www.hokuetsucorp.com/
市場区分 プライム市場
業種 素材・化学 – パルプ・紙

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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