リログループ(8876)企業分析レポート

最終更新日: 2025-10-17
本レポートは公開情報に基づく事実整理であり、投資勧誘や個別の投資助言を目的とするものではありません。

1. 企業情報

  • 概要
    • 企業福利厚生の総合アウトソーサー。主柱は「福利厚生代行(会員制優待等)」「借上社宅・社宅管理」「海外赴任・グローバルリロケーション支援」「賃貸管理・仲介」「観光(ホテル・タイムシェア等)」「保険等の金融関連」。
    • BtoB(企業向け)の継続課金モデルと、BtoC/BtoB2C(賃貸・観光等)の運営収益を併せ持つ。
  • 直近の報告セグメント(2026年3月期より区分変更)
    • アウトソーシング(福利厚生代行、社宅管理、海外赴任支援 等)
    • 賃貸管理(賃貸管理、仲介、修繕・リフォーム 等)
    • 観光(ホテル運営、別荘タイムシェア 等)
    • その他(金融関連 等)
  • 規模感(参考)
    • 従業員数 3,334人、プライム市場上場、本社:東京都新宿区
    • 海外関連売上比率:7%(2025年3月期)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 国内の福利厚生代行・社宅管理・海外赴任支援の分野で大手。長年の企業顧客基盤とストック型収益が強み。
    • 賃貸管理は「転勤留守宅」等のニッチに強み。観光はインバウンド回復を取り込みつつもコスト上昇の影響を受けやすい。
  • 競争優位性(示唆)
    • 企業向け長期契約・会員基盤、運営ノウハウ、ワンストップのアウトソーシング提案力。スイッチングコストが相対的に高い領域。
  • 課題
    • 人件費・原材料費上昇、労働力不足。観光の景気感応度。賃貸でのスポット売却収益の反動。為替・規制の外部要因。
  • 市場シェア
    • 定量的な市場シェアは開示情報からは不明。

3. 経営戦略と重点分野

  • 中期計画:「第四次オリンピック作戦」(2026年3月期〜の4か年)
    • 重点テーマ:「人材投資」「労働力不足」「シニア・相続」
    • 方向性:既存事業の深化×新規事業創出×戦略的投資を一体推進
    • 戦術
    • BtoB:福利厚生・社宅・海外赴任支援などアウトソーシング機能の強化、デジタル化による効率化
    • BtoC/BtoB2C:賃貸管理・観光を地域創生・インバウンドの受け皿として拡大
    • ポートフォリオ運営:継続課金基盤で安定性を高めつつ、資産関連・観光の変動性を管理
  • 進捗(1Q)
    • 売上+3.2%で想定線、予想据え置き。アウトソーシングが牽引、賃貸は前年の大型売却反動で減収減益、観光は稼働堅調もコスト上昇で減益。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル
    • アウトソーシングの会員・管理戸数に基づくストック収益がベース。賃貸・観光は稼働・需給に応じたフロー収益。
  • 適応力
    • マルチセグメントによる分散、BtoB/BtoCの両輪、海外赴任支援などグローバル需要の取り込み。価格改定・運営効率化によるコスト吸収が論点。
  • 主なリスク
    • 人件費・原材料費上昇、需給変動(観光・不動産)、為替・規制、スポット収益の反動。前期の一時益が比較に与える影響。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・運営
    • 会員制福利厚生プラットフォーム、社宅・賃貸管理の業務デジタル化、データに基づく人事・赴任支援のコンサル機能強化などのオペレーション改善が中心。
  • 収益牽引
    • アウトソーシング事業(1Qセグメント営業利益貢献約76%)。賃貸管理は管理戸数拡大で基盤強化。観光はインバウンド・稼働が寄与。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提:株価 1,673円、会社予想EPS 140.31円、BPS 439.14円、業界平均 PER 17.0倍・PBR 1.8倍
    • PER:約11.9倍(= 1,673 / 140.31)→ 業界平均比で低水準
    • PBR:約3.81倍(= 1,673 / 439.14)→ 業界平均比で高水準
    • EV/S:約1.97倍(時価総額約2,568億円、ネット有利子負債約268億円、LTM売上約1,440億円を基に簡便計算)
    • 配当利回り(会社予想):約2.92%(= 49円 / 1,673円)
    • 予想配当性向(簡便):約34.9%(= 49 / 140.31)
  • 参考指標
    • 益回り(予想):約8.4%(PER逆数)
    • 高ROEだが、一時益の影響には留意(後述)

7. テクニカル分析

  • トレンド位置
    • 現在値 1,673円は50日線(約1,771円)、200日線(約1,800円)を下回る。
    • 52週安値 1,637.5円に近接、レンジ下限圏。年初来高値 2,038円。
  • 直近10日
    • 終値は概ね弱含み(10/8: 1,732円 → 10/17: 1,673円)。出来高は3カ月平均(約49万株)をやや下回る日が増加。
  • 信用動向
    • 信用倍率 11.87倍(買い長)。買い残増・売り残増。需給の偏りには留意。

8. 財務諸表分析

  • 売上・利益の推移(連結)
    • 売上(百万円):2022 113,145 → 2023 123,698 → 2024 132,580 → LTM/2025 142,908(3年CAGR約+8%)
    • 営業利益:2022 20,525 → 2023 22,747 → 2024 27,613 → LTM 30,438
    • 粗利率(LTM):約46%(= 66,308 / 142,908)
    • 営業利益率:四半期ベースで約17.95%(1Q)。LTMでも高い水準。
  • 一時要因
    • 前期に持分法投資売却益 18,724百万円を計上。これにより2024年度の純利益・ROEが膨らみ、前年比較で1Qは大幅減益に見える点に注意(Normalized Income LTM 約27,795百万円)。
  • 収益性指標(LTMベース)
    • ROE:37.8%(指標)、ROA:6.31%、営業CF:250.8億円、レバードFCF:292.2億円
  • 財政状態
    • 自己資本比率 約22.5%(親会社持分比率 21.9%)、D/E(Total Debt/Equity)約126%、流動比率 約1.27倍
    • 現金等 590億円、有利子負債 859億円(ネット有利子負債 約268億円)
  • セグメント(2026年3月期1Q)
    • アウトソーシング:売上 1,997億円、セグ利 56.2億円(増収増益)
    • 賃貸管理:売上 1,182億円、セグ利 13.1億円(大型売却反動で減収減益)
    • 観光:売上 365億円、セグ利 4.8億円(稼働好調もコスト上昇で減益)
    • その他:売上 30億円、セグ損 ▲0.8億円
    • セグ利益寄与:アウトソーシング約76%、賃貸約18%、観光約6%

9. 株主還元と配当方針

  • 配当(実績/予想)
    • 2025年3月期:年間42.0円(うち特別配当4.0円)
    • 2026年3月期(会社予想):年間49.0円(中間0、期末49)
  • 配当性向(参考)
    • 予想配当性向 約35%(= 49 / 140.31)。一方、TTMベースでは低位(前期の一時益影響)。
  • 自己株式
    • 自己株保有 2.17%。自社株買いの新規実施情報は開示ベースでは確認できず(短信に言及なし)。

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 52週騰落率 ▲11.8%。主要移動平均線を下回り、弱含む推移。
  • ボラティリティ・保有構造
    • β(5年)0.41と低ボラティリティ。インサイダー持分 約39.8%、機関投資家 約27.6%。
  • 予定イベント
    • 決算発表予定:2025-11-13(会社公表)
    • 配当落ち予定日:2026-03-30

11. 総評(簡潔な整理)

  • 事業面
    • 企業向けアウトソーシングのストック基盤が拡大し、売上・営業利益は中期で増加傾向。人件費・原材料費上昇や賃貸のスポット収益反動、観光のコスト上振れなど短期変動要因は存在。
  • 財務面
    • 収益性は高水準、営業・フリーCFも良好。一方で自己資本比率は2割強と低めで、有利子負債水準は相対的に高い。
  • 株価面
    • 予想PERは業界平均比で低位、PBRは高位。テクニカルには52週レンジ下限圏で推移。需給(信用買い長)には留意。
  • 一時要因
    • 前期の大型一時益が前年比較を歪めており、評価時はノーマライズ指標の参照が有用。

(注)上記は事実関係の整理であり、将来の結果を保証するものではありません。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D、データ基準の機械的判定・一時益除外)

  • 成長性:A
    • 根拠:LTM売上YoY +約7〜8%、3年CAGR約+8%。
  • 収益性:A
    • 根拠:粗利率約46%、営業利益率(四半期ベース)約18%と高水準。業界平均比で良好と判断。
  • 財務健全性:C
    • 根拠:自己資本比率約22.5%、流動比率1.27倍、D/E約126%とレバレッジはやや高め。
  • 株価バリュエーション:B
    • 根拠:PERは業界平均比で低位、PBRは高位、EV/Sは約2倍。総合では中立水準。

補足データ(主要指標抜粋)

  • 株価 1,673円(年初来高値 2,038円 / 安値 1,638円)
  • 時価総額 約2,568億円、発行株式 153,016,200株
  • 予想EPS 140.31円、予想PER 約11.9倍
  • BPS 439.14円、PBR 約3.81倍
  • 予想配当 49円、配当利回り 約2.92%
  • LTM 売上約1,429〜1,440億円、営業利益率(1Q)約17.95%、ROE(LTM)約37.8%
  • 自己資本比率 約22.5%、D/E 約126%、流動比率 約1.27倍
  • 50日移動平均 約1,771円、200日移動平均 約1,800円

(数値は公表資料・提供データに基づき簡便計算を含みます。差異が生じる場合は原資料を優先してください。)


企業情報

銘柄コード 8876
企業名 リログループ
URL http://www.relo.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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