メルカリ(4385)企業分析レポート

最終更新日: 2025-10-18(提供データに基づく。投資助言ではありません)

1. 企業情報

  • 概要:フリマアプリ「メルカリ」を日本・米国で運営。連結でFintech(スマホ決済・与信・暗号資産関連)も展開。2013年設立、東京本社。
  • 収益の柱:マーケットプレイスの販売手数料。Fintech(メルペイ)の与信関連収益が成長中。
  • 事業構成(売上比・セグメント利益率、2025/6期):Japan Region 78%(利益率23%)、US 19%(2%)、その他3%(5%)
  • 上場区分:東証プライム、情報・通信業

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:国内CtoCフリマアプリで首位。大規模ユーザーベースとネットワーク効果が強み。
  • 競合環境(国内):PayPayフリマ/ヤフオク!、ラクマ等。決済ではPayPay、楽天ペイ、LINE Pay等と競合。
  • 競合環境(米国):eBay、Poshmark、OfferUp、Facebook Marketplace、Etsy等。
  • 競争優位性:
    • 豊富な出品・購入データとAI/LLM活用(出品サポート、不正検知、検索最適化)
    • 物流連携「メルカリ便」等の利便性
    • 決済・与信(メルペイ)との横展開
  • 課題:
    • 国内成長の鈍化(LTM売上+2.8%)
    • 不正対策・カスタマーサポートの高度化
    • 米国は成長再加速の道筋の明確化が必要

3. 経営戦略と重点分野

  • 基本方針:「増益を伴うトップライン成長」
  • 2026年6月期レンジガイダンス:売上2,000〜2,100億円、コア営業利益280〜320億円
  • 重点施策:
    • Japan Marketplace:AI/LLMによるUI/UX改善、越境・BtoCの拡大、新サービス(メルカリ ハロ)育成
    • Fintech(メルペイ):与信モデル強化で残高拡大と高回収率の両立(期末債権残高2,481億円、回収率99.3%)
    • US:手数料モデル見直しやマーケ効率化で黒字維持、コア体験強化によるGMV回復

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:取引手数料・関連サービス料(配送・広告等)+Fintech与信収益。スケールとデータが価値源泉。
  • 持続性の要点:
    • ネットワーク効果により参入障壁は相対的に高い
    • Fintech拡大は収益強化の一方、与信・規制リスク管理が必須
    • 米国はユニットエコノミクス重視への転換で再成長余地

5. 技術革新と主力製品

  • 技術動向:AI/LLMを活用した自動カテゴリ・価格提案、画像認識、不正検知、検索パーソナライズ等。
  • 主力サービス:
    • フリマアプリ「メルカリ」(国内/米国)— 収益のコア
    • 「メルペイ」— 定額払い等の与信サービスが成長ドライバー
    • 新領域:越境取引、BtoC流通、「メルカリ ハロ」等

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提:株価2,266円、時価総額3,730億円、LTM希薄化EPS約154.8円、BPS 603.28円、現金1,534億円、総有利子負債1,994億円、LTM売上1,926億円
  • 指標(試算)
    • PER(LTM)= 2,266 / 154.8 ≈ 14.6倍(業界平均PER 23.2倍)
    • PBR(実績)= 3.76倍(業界平均PBR 2.3倍)
    • EV/S(LTM)≒(時価総額+純有利子負債)/ 売上=(3,730+460)/1,926 ≈ 2.17倍
    • P/S(LTM)= 3,730/1,926 ≈ 1.94倍
  • 解釈(相対比較):
    • 利益基準では業界平均PERより低位
    • 純資産基準ではPBRが業界平均上回る
    • 売上倍率はおおむね中位レンジ

7. テクニカル分析(短期)

  • 現在値は50日線(2,282円)・200日線(2,297円)をやや下回る位置で推移。レンジ内のもみ合い。
  • 10/15に出来高急増で一時上放れ(終値2,380円)後、直近は戻り売りで反落。
  • 52週レンジ:1,631〜2,871円。現状は高値から約21%下、安値から約39%上の中腹圏。
  • 信用需給:信用買残494万株・倍率19.0倍と買いに偏重。短期の需給変動には留意。

8. 財務諸表分析

  • 売上推移:147,049(2022)→171,967(2023)→187,407(2024)→192,633(LTM, 2025/6)— 3年CAGR約9%、直近は+2.8%で鈍化
  • 収益性:
    • 粗利率:約71.8%
    • 営業利益:27,840(LTM)、営業利益率(開示ベース)約16%(コア約14%)
    • ROE 30.5%、ROA 3.36%
  • キャッシュフロー:
    • 営業CF △119億円(前期△433億円から改善もマイナス)
    • 投資CF △313億円(投資有価証券取得等)
    • 現金同等物:1,470億円(期末)
    • コメント:Fintech債権の積み上がりに伴う運転資金需要で営業CFはマイナスになりやすい構造
  • 安全性:
    • 自己資本比率 18.3%、D/E(総負債/資本)高水準、Current Ratio 1.32
    • Fintech特有の負債性資金活用が資本効率・ROEを押し上げる一方、レバレッジ感は強い
  • セグメント:
    • Japan:売上1,498億円(+8.5%)、利益3,486億円(+13.7%)— Marketplace堅調、Fintechが牽引
    • US:売上364億円(-16.6%)、セグ利益7億円(黒字化)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当:2025/6期 0円、2026/6期予想も0円(成長投資優先)
  • 自社株買い:開示ベースでは目立った実施なし(自己株式287株)
  • 主要株主:創業者が筆頭(22.1%)、機関投資家の保有も厚い

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • 直近モメンタム:10/15の高出来高上昇後に反落し、短期は中立〜弱含み。
  • 流動性:3カ月平均出来高約407万株。浮動株9,055万株、機関保有比率約45.7%。
  • 関心材料:
    • 11/7予定の決算イベント
    • USの再成長度合い、Fintechの与信管理と収益性、国内新施策(越境・BtoC・ハロ)の伸長

11. 総評

  • 強み:国内フリマ首位のネットワーク効果、AI活用によるプロダクト改良、Fintechの収益化進展、USの黒字化。
  • 課題:トップライン成長の鈍化、Fintech拡大に伴う資金・与信管理、自己資本比率の低さ、米国の成長再加速。
  • バリュエーションはPERで業界平均を下回り、PBRは上回る水準。足元はレンジ相場で、決算や事業進捗が株価の方向性に影響。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A(3年CAGR約9%と堅調、一方でLTMは+2.8%と鈍化)
  • 収益性:A(粗利率約72%、営業利益率14〜16%、ROE 30%台)
  • 財務健全性:C(自己資本比率18.3%、D/E高め。Fintech特性はあるがレバレッジ感)
  • 株価バリュエーション:B(PERは業界比低位、PBRは高位、総合して中立)

参考・補足
– 本資料は提供データ(決算短信要約、財務・株価指標等)に基づく事実整理です。将来見通しは会社開示レンジの範囲で記載。不明点は記載を省略しています。


企業情報

銘柄コード 4385
企業名 メルカリ
URL https://about.mercari.com/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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