SBIホールディングス(8473)企業分析レポート
最終更新: 2025-10-18(投資助言ではありません)
1. 企業情報
- 概要:オンライン証券・銀行・保険を中核に、資産運用(投信・投資助言)、PE投資(ベンチャー/PE)、暗号資産交換、次世代事業(5-ALA関連のバイオ・ヘルスケア、Web3、再エネ等)を展開する総合金融グループ。国内外で事業を拡大し、サウジなど海外展開も推進。
- 収益の柱:連結事業構成(売上比/利益率)目安は金融サービスが中心。証券口座数は国内首位クラス。新生銀行を傘下に取り込み、グループの銀行機能を強化。
- セグメント:金融サービス、資産運用、PE投資、暗号資産、次世代事業。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:ネット証券・ネット銀行領域で先行。証券口座数は国内最大級。銀行・保険・暗号資産まで備えた金融コングロマリットは国内で相対的に稀少。
- 競争環境:証券は楽天、マネックス、松井、伝統系(野村、大和、SMBC日興)と競合。銀行・決済/個人金融はメガバンク/ネット銀行、保険は生損保大手、暗号資産は国内交換業者各社と競合。
- 競争優位性:大規模顧客基盤、低コストオンライン運営、グループ横断のクロスセル(証券・銀行・保険・暗号資産)と投資/運用での商品多様性。
- 課題:市況(株式・金利・為替・暗号資産)感応度が高く、収益変動が大きい。金融規制や会計の変化、PE評価益のボラティリティ管理が重要。
- 市場シェア:定量データ未開示(証券口座数は首位クラスとされるが具体的シェアは資料なし)。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン:総合金融グループとして、デジタルと投資力を融合し、顧客基盤拡大とグループ内シナジー最大化を志向。
- 重点分野:
- 金融サービスの深化(証券・銀行・保険での商品/手数料/利鞘拡大、顧客獲得コスト最適化)
- PE投資の選別強化(フィンテック/AI/ブロックチェーン/バイオ等)とモニタリング高度化
- 次世代事業(5-ALAや医療データ、Web3、再エネ等)の育成
- 海外展開(中東等)と資本・事業提携
- 直近の示唆(2026年3月期1Q短信):金融サービスの拡大、PE投資の評価益改善、次世代事業の黒字化などが進展。一方、暗号資産は市況鈍化で赤字化。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:証券手数料・銀行利鞘・保険料収入に加え、投資収益(PE/有価証券評価・売却益)と暗号資産関連収益。多角化により単一事業依存を低減。
- 強み:巨大顧客基盤とクロスセル、デジタルオペレーションによるスケールメリット、潤沢な流動性(営業CF黒字、現金同等物増加)。
- 留意点:市況の変動(株価・金利・暗号資産)が損益へ直結。PEや暗号資産は評価益の振れが大きく、四半期業績のボラティリティが高い。
5. 技術革新と主力製品
- 技術/独自性:オンライン証券・銀行のUI/UX・取引基盤、暗号資産交換(SBI VC Tradeなど)やWeb3関連の取り組み。医療・ヘルスケア分野では5-ALA応用。
- 収益牽引:当面は証券・銀行など金融サービスが主力。2026年3月期1QはPE投資の評価益寄与が大きく、次世代事業が黒字転換。暗号資産は短期的に逆風。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価:6,540円
- 指標(LTMベース)
- EPS(希薄化後・過去12か月):約495.73円
- PER(実績):約13.2倍(= 6,540 / 495.73)→ 業界平均PER 13.3倍と概ね同水準
- BPS:4,352.04円
- PBR(実績):約1.50倍 → 業界平均PBR 1.0倍より高め
- コメント:PERは平均並み、PBRはプレミアム。金融コングロマリットは簿価・規制資本や投資ポートフォリオの質で評価差が出やすい。EV系指標は金融業に適用しにくい点に留意。
7. テクニカル分析
- 直近株価レンジ:年初来高値 7,724円 / 安値 3,083円。現在は高値から約15%下、安値の約2.1倍。
- トレンド指標:50日線 6,589円、200日線 4,908円。株価は200日線上(中期上昇基調)かつ50日線付近をやや下回る。
- 直近の値動き:10/9に年初来高値接近後、利益確定で反落傾向。出来高は高水準から減速。信用倍率 11.89倍(買い残多、前週比買い残減少)で、短期は需給の影響に注意。
8. 財務諸表分析
- 成長性(売上高)
- FY2022: 0.764兆円 → FY2023: 0.957兆円 → FY2024: 1.211兆円 → LTM/FY2025相当: 約1.444兆円
- 3年CAGR:約+23.6%(概算)。直近四半期の売上成長率(前年比)+34.1%。
- 収益性(LTM)
- 粗利率:約57.8%(= 0.834/1.444)
- 営業利益率:約20.3%(= 0.293/1.444)
- 当期純利益率:約11.2%(= 0.162/1.444)
- ROE(実績):12.85%
- キャッシュフロー・資本
- 営業CF(LTM):約2.86兆円のプラス。現金同等物増加。
- 自己資本比率:3.9%(金融グループ特性。規制資本の管理が重要)
- D/E(直近):約320%(業態特性として高水準)
- 流動比率(直近):約24.9(会計区分の特性上、一般事業会社との単純比較は不可)
- セグメント(2026年3月期1Q)
- 金融サービス:収益382,105百万円、税引前利益70,019百万円でけん引
- PE投資:収益・利益とも大幅改善(評価益寄与)
- 暗号資産:収益減・赤字化
- 次世代事業:黒字転換
9. 株主還元と配当方針
- 直近配当(2025年3月期):年合計 170円
- 予想(2026年3月期):未定(1Q時点)
- 参考利回り:実績ベース約2.6%(= 170 / 6,540)
- 配当性向(参考):約33%(LTM EPS 495.73円換算)
- 自社株買い:直近データでは自己株数はごくわずか(32,700株)。買戻し方針は未確認。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム:年初来で+101%と大幅上昇後、直近は調整局面。短期は上値追い一服、50日線攻防。
- 関心材料
- 10/31の決算(業績サプライズ、PE評価益、暗号資産事業の収益動向)
- 金利動向(預貸利鞘・トレーディング)、株式売買代金、投信販売環境
- 暗号資産相場と規制、海外展開の進捗
- 銀行・証券・保険横断の顧客基盤拡大と収益多角化
11. 総評
- 金融サービスが安定的に拡大し、PE投資や次世代事業の改善も寄与して増収増益基調。LTMでの売上・利益率は改善しており、ROEも二桁台。
- 一方で、市況感応度が高く、PE/暗号資産は評価損益のブレが大きい。財務安全性指標(自己資本比率・D/E)は業態特性上一般事業会社より見劣りするため、規制資本・リスク管理の確認が重要。
- バリュエーションはPERが業界平均並み、PBRはプレミアム。中期的な収益の持続性・ボラティリティ・配当方針の明確化が評価のカギ。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上+19%前後、3年CAGR約+24%、直近四半期+34%。
- 収益性:A
- 根拠:LTM営業利益率約20%、ROE約13%。(業態特性を考慮)
- 財務健全性:C
- 根拠:自己資本比率3.9%、D/E約320%(金融業特性だが、指標上は弱め)。
- 株価バリュエーション:B
- 根拠:PERは業界平均並み、PBRはやや高め。総合して中立。
(注)本資料は提供データに基づく客観的整理であり、投資判断を目的とするものではありません。データの単位や期間差により数値に軽微な差異があり得ます。最新の決算短信・有報・IR資料をご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 8473 |
企業名 | SBIホールディングス |
URL | http://www.sbigroup.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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