6571 キュービーネットホールディングス 企業分析レポート(個人投資家向け)

株価: 1,381円(2025-10-17終値)
時価総額: 182.9億円/配当利回り(会社予想): 2.9%/PER(会社予想): 13.0倍/PBR: 1.24倍

1. 企業情報

  • 概要: ヘアカット専門店「QB HOUSE」「QB PREMIUM」「FaSS」等を国内外で展開。低価格・短時間・定額のヘアカットに特化し、駅ナカ・商業施設など利便性の高い立地で標準化されたサービスを提供。フランチャイズも併用。
  • 海外展開: 香港・台湾・シンガポール・米国などに加え、ベトナム・マレーシア・カナダ等へ新規出店を開始(2025年期に1号店複数)。
  • 体制: 2025年期より「国内事業」「海外事業」の2セグメントに区分。期末店舗数は724店(連結、短信記載)。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 位置づけ: 美容・理容市場は個人経営が多く分散。ヘアカット専門店領域ではチェーン展開のノウハウとブランド認知を背景に一定の存在感。
  • 競争優位性
    • 標準化オペレーション(短時間・定額制)と高回転モデル
    • 駅ナカ等の高利便立地と運営のスケールメリット
    • アプリ等のDXで待ち時間可視化・来店導線の最適化
  • 課題
    • スタイリストの採用・定着(人手不足・賃金上昇)
    • 出店初期コストと海外立上げ損益のブレ
    • 物価上昇・消費動向の変化による客数・単価の揺らぎ

3. 経営戦略と重点分野

  • 中期経営計画「NEXUS」(5カ年、2025年期が初年度)
    • 方針: 人財投資・DX投資で「どこでも同じ品質」を実現するサービス基盤構築(顧客データ化・カットカルテ等)
    • 出店加速と既存店改善の両立、海外の早期黒字化
  • 目標・施策(短信記載)
    • 2026年期計画: 売上273.5億円(+7.1%)、営業益22億円(+30.5%)、期末店舗770店
    • 2029年期計画: 売上355億円、営業益34億円、期末店舗966店
  • 2025年期の実行
    • 国内: 価格改定(2025年2月)と割引制度拡大、採用強化と適正配置、積極出店
    • 海外: 既存地域の増収・出店、北米の再展開、新規国の立上げ

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル: 短時間・定額カットによる高回転・標準化オペレーション。人件費・賃料・材料費の管理が鍵。
  • ニーズ適応力
    • 時間価値重視・価格感度の高い層の需要を取り込みやすい
    • アプリ・データ活用で来店体験の平準化・効率化
  • リスクと耐久性
    • 景気局面に左右されにくい面がある一方、人材需給・コスト上昇の影響を受けやすい
    • 海外は国別の規制・競争・為替で収益変動リスク

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・運営
    • 顧客アプリ、待ち時間可視化、キャッシュレス、カットカルテなどのDX投資を継続
    • サービス手順・品質管理の標準化でスケール効果を追求
  • 収益牽引
    • 主力は「QB HOUSE」。国内が売上の約80.8%、セグメント利益の約90.7%を担う(2025年期)
    • 海外は増収・利益改善(利益+254%)ながら、利益率は国内より低い

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 現在株価/指標
    • 会社予想EPS: 106.21円 → PER約13.0倍(整合)
    • 実績BPS: 1,113.90円 → PBR約1.24倍(整合)
    • 業界平均(参考): PER 17.0倍、PBR 1.8倍 → 同社は平均比で低水準
  • EV関連(概算)
    • EV ≈ 時価総額182.9億円 + ネット有利子負債(借入金−現金)約35.5億円 ≈ 約218億円
    • EV/EBITDA ≈ 218/52.8 ≈ 約4.1倍(注: 上記はリース負債を除く借入ベース。IFRSのリース負債を含めるとEVは上振れ)
    • P/S ≈ 0.72倍(時価総額/売上)
  • 配当
    • 予想配当40円、配当利回り約2.9%、配当性向約46%

7. テクニカル分析

  • 位置づけ: 52週高値1,415円に近い水準(約2.4%下)、50日線1,334円・200日線1,153円を上回る
  • トレンド: 直近10営業日で終値は1,338円→1,381円へ上昇。年初来も高値圏に接近。
  • 出来高: 10日平均62.9千株 > 3カ月平均53.8千株でやや増加
  • 需給: 信用倍率69.93倍と買い残優位。短期的な需給の偏りには留意が必要

8. 財務諸表分析(トレンド・指標)

  • 売上推移
    • 2022: 205.6億円 → 2023: 227.5億円 → 2024: 247.6億円 → 2025(LTM): 255.4億円
    • LTM成長率 +3.2%、3年CAGR 約+7.5%
  • 利益・利益率(2025 LTM)
    • 粗利 57.2億円(粗利率 22.4%)
    • 営業利益 16.9億円(営業利益率 6.6%)← 先行投資・人件費増で前年より低下
    • 当期利益 10.2億円(純利率 4.0%)
    • EBITDA 52.8億円(EBITDAマージン 20.7%)
  • セグメント(2025年期)
    • 国内: 売上206.4億円、セグメント利益15.3億円(利益率 約7.4%)
    • 海外: 売上49.1億円、セグメント利益1.6億円(利益率 約3.2%、増益)
  • 効率・収益性
    • ROE 7.08%、ROA 3.16%、総資産回転率 約0.75回
    • 金利負担: 利息費用2.28億円、EBIT/利息 ≈ 7.5倍
  • キャッシュフロー・財務
    • 営業CF +43.0億円、投資CF ▲13.1億円、フリーCF 約+29.9億円
    • 現金同等物 52.7億円、借入金 88.2億円、リース負債 69.3億円
    • ネット有利子負債(借入金−現金)約35.5億円(リース除く)。リースを含むとネットデットは増加
    • 自己資本比率 42.9%、流動比率 約1.12、D/E(総負債/資本)目安 107%(データ提供値)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当実績・方針
    • 2025年期: 年間35円(配当性向約45%)
    • 2026年期(会社予想): 年間40円
    • 配当原資: 資本剰余金からの配当(短信注記)
  • 自社株買い
    • 特段の記載は確認できず(自己株式157株)
  • 余力
    • 2025年期のフリーCFはプラスで、配当(総額約4.6億円)のカバーは概ね十分(当期水準ベース)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • パフォーマンス: 52週騰落 +32.2%、年初来高値圏に接近
  • 低ベータ: 0.37(過去5年・月次)で相対的に低ボラティリティ
  • 保有構造: 機関投資家保有比率 62.35%、内部者 8.86%
  • イベント
    • 直近決算: 2025年6月期(8/13開示)
    • 次回配当権利落ち予定: 2026/6/29

11. 総評

  • 売上はコロナ後の回復と出店で拡大基調(3年CAGR約+7.5%)。一方、2025年期は人件費・先行投資・海外立上げ費用等で営業利益率が低下。
  • 国内が収益の柱で安定、海外は増収増益ながら利益率はなお低位。中期計画では海外の早期黒字化と店舗網の拡大を計画。
  • 財務は自己資本比率約43%と一定の安全性。借入・リース負債の活用度は高く、金利・資金調達環境の変化には留意。
  • バリュエーションは業界平均のPER・PBRと比較して低水準。配当利回りは約2.9%、FCFで十分カバー可能な水準(当期ベース)。
  • テクニカルには52週高値近辺で、移動平均線上方。信用買残が厚く、短期需給の偏りは観測される。

本資料は提供データに基づく客観的整理であり、投資助言を目的としません。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性: A
    • 根拠: LTM売上+3.2%、3年CAGR約+7.5%
  • 収益性: B
    • 根拠: 営業利益率6.6%、粗利率22.4%(業界平均情報なしのため中立評価)
  • 財務健全性: B
    • 根拠: 自己資本比率42.9%は良好。一方、D/E(総負債/資本)や流動比率1.12などから中立寄り評価
  • 株価バリュエーション: A
    • 根拠: PER13.0倍・PBR1.24倍はいずれも業界平均(17倍・1.8倍)比で低水準。EV/EBITDAも控えめ(リース負債除く前提)

【参考データ(抜粋)】
– 売上: 255.4億円、営業益: 16.9億円、純利益: 10.2億円(2025年6月期 LTM)
– ROE: 7.08%、ROA: 3.16%、自己資本比率: 42.9%
– 2026年会社予想: 売上273.5億円、営業益22.0億円、EPS約105円、配当40円

ご要望があれば、セグメント別の推移表や中期計画KPIの整理、キャッシュフロー詳細も作成します。


企業情報

銘柄コード 6571
企業名 キュービーネットホールディングス
URL http://www.qbnet.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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