1. 企業情報
- 概要:独立系SI。製造業(自動車・機械・鉄鋼等)向けに、基幹/業務系システムの開発・保守運用を主軸。トヨタG向けが約3割。
- 提供領域:EC、業務パッケージ、CRM/CTI、RPA、AI、文書管理、BI/データ分析、データ連携、開発基盤、アセスメント、ICTインフラ、ERP、車載/制御系。自社で品質管理機器の製造も手掛け、ITコンサルも展開。
- 事業構成(2025.3):SIサービス40%、ソフトウェア開発55%、プロダクト2%、商品販売2%、他1%(連結)
- 従業員:1,647人、平均年齢34.0歳、平均年収529万円
- 本社:名古屋市中村区
- 上場区分:東証プライム、名証上場
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション:中部発の独立系SIで、製造業領域(特にトヨタG)に強い顧客基盤とドメイン知見を保有。大手SIと比べ規模は中堅。
- 競争優位性:
- 製造業の業務知識と長期取引に基づく継続受注
- エンタープライズSIに加え、車載/組込・インフラまで幅広い対応領域
- 課題:
- 顧客集中(トヨタG比率約3割)による需要変動・価格交渉力の影響
- 人材獲得・単価/稼働率管理(労働集約型モデルの構造)
- 自社プロダクト規模は小さく、利益成長の第二エンジン化は道半ば
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/方向性(開示・実績からの整理):
- 基幹システム刷新需要/DX需要の取り込み(製造業中心)
- 受注残の積み上がりを背景に、SI・開発の継続拡大
- クラウド・SaaS、RPA/AI、データ分析の付加価値分野の深耕
- 中計・施策(定量開示の範囲):
- 2026年3月期会社予想:売上2,931億円?→ 29,314百万円、営業利益3,445百万円、純利益2,535百万円、EPS 153.07円
- 1Q(2025/4-6)実績:売上+12.1%、営業益+26.8%、純益+25.3%と堅調。SI/開発で受注・受注残とも増加。自社プロダクトは伸び悩み。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:受託開発・保守運用が中心(人月・請負)。稼働率、単価、要員ミックス最適化が収益性を左右。
- 需要面:企業のIT投資(DX、基幹刷新)は継続。製造業の投資意欲回復が追い風。
- リスク適応:
- エンジニア採用・育成、生産性向上(標準化、再利用、オフショア/ニアショア等)
- 顧客ポートフォリオの多様化、付加価値領域比率の引き上げ
- プロダクト/SaaSの拡大は課題(現状規模は限定的)
5. 技術革新と主力製品
- 技術動向:RPA/AI、データ分析、ERP/CRM、クラウド移行、車載/制御開発。製造業の品質管理・トレーサビリティ領域との親和性が高い。
- 主力収益源:SIサービスとソフトウェア開発(合計約95%)。1Qは両分野とも受注・受注残が増加。自社プロダクトの寄与は小さく伸び鈍化。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価 2,046円、時価総額 342.1億円、予想EPS 153.03円、BPS 679.60円
- 指標(会社/実績ベース)
- 予想PER:13.37倍(業界平均PER 23.2倍)
- 実績PBR:3.01倍(業界平均PBR 2.3倍)
- EV/S(概算):約1.07倍(EV=時価総額342億円−ネットキャッシュ約57億円、売上LTM約266.8億円)
- ROE(実績):19.66%(高水準)
- 参考計算(機械的な比較)
- 業界平均PER(23.2倍)を予想EPSに単純適用した参考値:約3,550円
- 現株価とBPSの関係:PBR 3.01倍 ≒ 2,046円 / 679.6円
- 所見(指標の相対位置の整理)
- PERは業界平均比で低位、PBRは平均超。高ROE企業のPBRプレミアムを勘案すると、ミックスとしては中立〜割安寄りの水準感が示唆される一方、資本効率の持続が前提。
7. テクニカル分析
- トレンド位置:株価 2,046円は
- 50日線 2,101円の下
- 200日線 1,820円の上
→ 中期上昇トレンド上での短期的な調整局面。
– 52週レンジ:1,329〜2,241円。現在値は高値から約8.7%下、安値比+54%程度でレンジ上半分(中高値圏)。
– 需給:信用倍率 4.12倍。買残・売残とも前週比で減少。出来高は直近10日5.5万株程度で3か月平均(約8.7万株)を下回る。
– 価格帯:
– 直近サポート候補:2,030〜2,050円ゾーン、200日線近辺1,820円
– レジスタンス候補:50日線2,100円前後、年初来高値2,241円
8. 財務諸表分析
-
成長(売上・利益):
- 売上:18,405(2022)→21,556(2023)→23,320(2024)→25,931(LTM, 百万円)
3年CAGR 約+12.1%、LTM対前年+約11%
– 純利益:1,492→1,602→1,969→2,195(LTM, 百万円)で増益基調
– 1Q(2026/3期):売上+12.1%、営業益+26.8%、純益+25.3%(前年比)
– 収益性(LTM、損益計算ベース)
– 売上総利益率:約23.3%
– 営業利益率:約11.6%
– 当期純利益率:約8.5%
– EBITDAマージン:約12.7%(3,290/25,931)
– 効率・資本性
– ROE:実績19.66%(LTM開示値21%台のデータもあり、高位)
– ROA:12.64%(LTM)
– 財務安全性
– 自己資本比率:67.4%(実績)/70.2%(1Q期末)
– 流動比率:約2.84倍(1Q)
– 有利子負債:13.6億円、現金同等物:70.8億円 → ネットキャッシュ
– D/E:約0.12(1Q Total Debt/Equity 12.02%)
– キャッシュフロー:四半期CFは非開示(短信注記)。減価償却費は漸増。
9. 株主還元と配当方針
- 配当:年間60円(会社予想、期末一括)。予想配当利回り約2.93%。
- 配当性向:45.35%(予想)
- 自社株買い:直近開示では特段の記載なし(自己株式0.92%保有)。
- 5年平均配当利回り:約2.98%(提供データ)。安定配当志向が示唆。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- 直近推移:10日間で横ばい〜やや軟化。50日線下で推移し、短期の上値は抑制。
- 中期:200日線上で推移、52週変化率+42.2%と相対的に堅調。β0.32で市場連動性は低め。
- イベント
- 次回決算予定:2025/7/24〜7/28(提供データ)
- 権利落ち予定:2026/3/30
- 投資家層:インサイダー保有26.7%、機関保有18.61%、フロート1,146万株。浮動株比率は高くない。
11. 総評
- 成長:製造業のIT投資回復と受注残積み上がりを背景に、売上・利益とも堅調。3年CAGRは約+12%で継続成長が確認できる。
- 収益性:LTMベースで営業利益率約11〜12%、純利益率約8.5%。1Qも営業利益率約8.7%と堅調な範囲。
- 財務:高い自己資本比率とネットキャッシュで健全。
- バリュエーション:予想PERは業界平均を下回る一方、PBRは平均超。高ROEを勘案した評価ミックス。
- 課題:顧客集中、人材確保/単価・稼働管理、プロダクト事業の拡大。
- まとめ:中部の製造業領域に強い独立系SIとして、受注動向は良好。収益性・財務健全性は良好な範囲で、指標面はPER面でのディスカウントとPBRプレミアムが併存。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上+約11%、3年CAGR約+12%、1Q売上+12.1%。
- 収益性:A
- 根拠:LTM営業利益率約11.6%、純利益率約8.5%、ROE高位。業界水準を鑑みて良好。
- 財務健全性:S
- 根拠:自己資本比率67〜70%、流動比率2.84倍、ネットキャッシュ、D/E低位。
- 株価バリュエーション:A
- 根拠:予想PER13.4倍は業界平均(23.2倍)を下回る。一方でPBR3.01倍は平均超。ROEの高さを踏まえると相対的に良好な水準と評価。
参考データ(抜粋)
– 株価関連:株価2,046円、年初来高値2,241円・安値1,329円、50日線2,101円、200日線1,820円
– 財務(LTM):売上約259〜267億円、営業益約30億円、純益約22億円、EPS約132円
– 配当:年間60円、利回り約2.93%、配当性向約45%
– 時価総額:約342億円、EV/S約1.07倍(概算)
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企業情報
銘柄コード | 3771 |
企業名 | システムリサーチ |
URL | http://www.sr-net.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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