DTS(9682)企業分析レポート

注:本資料は提供データに基づく情報整理であり、投資助言や価値判断は含みません。不明な項目は記載を省略しています。

1. 企業情報

  • 概要:独立系の大手システムインテグレーター(SI)。金融・通信に強みを持ち、公共、製造、流通、医療福祉など幅広い業種にサービスを提供。オープン/Web系、クラウド、データ活用、セキュリティ、ローコード/ノーコード、運用・マネージドサービスまでフルスタックで対応。
  • 主な提供ソリューション・プロダクト群:
    • クラウド/基盤:AWS(Amazon WorkSpaces等)、SAP、ServiceNow、VDI、ネットワークインテグレーション
    • データ・分析:Snowflake、Informatica、DaTaStudio@WEB、Geminiot(AI系BI)、DAVinCI LABS、統計解析移行
    • アプリ/開発:intra-mart、TERASOLUNA、OutSystems(ローコード)、Unifinity(モバイルノーコード)、Atlassian
    • 産業別:mcframe(製造・サプライチェーン)、BizWise(保険代理店向け)、walk in home(建設)
    • セキュリティ/リスク:AMLion(AML)、TRM Labs(暗号資産トラッキング)、RiskRecon(サードパーティサイバー評価)、PCI DSS
    • 文書/業務:SkyPDF、Re Notes、ReSM/ResM plus(運用・社員サポート)
  • セグメント構成(2025/3期):業務&ソリューション42%(利益率目安12%)、テクノロジー&ソリューション34%(同10%)、プラットフォーム&サービス24%(同10%)

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション:独立系SIの中堅〜大手クラス。金融・通信に強みを持ちつつ、公共・製造・流通領域へ展開。パートナーエコシステムを広く活用するオープン型のビジネスモデル。
  • 競争優位性(示唆):
    • 金融・公共の大規模案件(モダナイゼーション等)の実績
    • クラウド/データ/セキュリティ/EA(Enterprise Application)/IoTの重点領域を複合展開
    • マネージドサービス(ReSM等)を通じた継続収益基盤
  • 主な課題(一般論):
    • 人材獲得・定着と賃金上昇への対応、外注費のコントロール
    • カスタム開発からSaaS/パッケージ活用へのシフトに伴う収益性マネジメント
    • 顧客IT投資サイクルやマクロ環境変動の影響
  • 市場シェア:公表データなし(日本のSI市場は分散、正確なシェアは非開示が一般的)

3. 経営戦略と重点分野

  • 中期方針:Vision 2030(第2ステージ:2025–2027)
    • 3本柱:①フォーカスビジネスの進化と堅守ビジネスの深化 ②戦略的アライアンスの実行 ③グループ経営基盤の強化
    • 集中投資領域(5領域):クラウド&モダナイゼーション、データ活用、セキュリティ&マネージドサービス、Enterprise Application Services、IoT&エッジ
    • 先行投資領域:AI・生成AI、CX 等
    • KPI例:フォーカスビジネス比率57%(2028/3期目標)に対し、当1Qは60.7%と進捗順調
    • 生成AI関連売上目標:2030年度に100億円
  • 具体施策:
    • 生成AIビジネス推進室(2025年4月発足)
    • 戦略アライアンス拡大(Snowflake、OutSystems、ServiceNow、TRM Labs等)
    • 自己株取得・消却(約25億円)、人的資本投資、ガバナンス強化
    • 金融のモダナイゼーション、製造業向けmcframe導入強化 など

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデル:受託開発(プロジェクト)、基盤構築、ライセンス/ハード販売、保守・運用・マネージドサービスの組合せ。プラットフォーム&サービス比率(24%)の伸長は継続収益化に寄与。
  • 需要動向への適応:
    • クラウド移行、データドリブン、セキュリティ、EA刷新、IoT・エッジ、生成AIといった需要領域に重点配分
    • 受注残高が前年比+15.4%(当1Q)と積み上がり、先行き売上の視認性が高まる傾向
  • リスク管理:
    • 海外子会社での不適切支払い事案(現地当局調査・起訴可能性の注記、金額見積不可能)
    • マクロ環境・顧客IT投資の変動、人材需給の逼迫

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発・独自性:生成AI・データ利活用の内製力強化、他社先進プロダクトと自社ノウハウの統合によるソリューション化(例:AMLion×TRM Labs、Geminiot+Snowflake等)
  • 収益牽引領域(最近の好調分野):
    • クラウド基盤・基幹刷新(テクノロジー&ソリューション)
    • 運用・基盤構築、ハード販売増、マネージドサービス(プラットフォーム&サービス)
    • 公共・金融のモダナイゼーション(業務&ソリューション)

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提:株価 1,268円、EPS(会社予想・連結)67.87円、BPS(実績・連結)349.56円
  • 指標比較:
    • PER:18.7倍(会社予想ベース)対 業界平均 23.2倍 → 相対的に低い水準
    • PBR:3.63倍 対 業界平均 2.3倍 → 相対的に高い水準
    • PSR(時価総額/売上):約1.6倍(207,895百万円/129,930百万円、概算)
  • 参考インプリケーション(単純比較):
    • 業界平均PER適用の理論株価=67.87円×23.2倍≒1,575円(指標比較の試算であり目標値ではありません)
    • 業界平均PBR適用の理論株価=349.56円×2.3倍≒804円
    • 指標間で示唆が分かれるため、成長性・資本効率(ROE)や収益の質を併せて評価する必要

7. テクニカル分析

  • トレンド:直近10日では1,339円(10/8終値)→1,268円(10/17終値)と調整基調
  • 移動平均:50日線 1,296円、200日線 1,167円
    • 現在値は50日線をやや下回り、200日線を大きく上回る中期上昇トレンド内の押し目局面
  • 価格レンジ:年初来高値 1,352円(▲約6%)、年初来安値 851円(+約49%)
  • 出来高:直近出来高は3カ月平均(約356千株)を下回る日が多く、直近は勢い鈍化
  • 支持/抵抗(目安):1,250–1,265円に下値メド、1,330–1,350円に上値抵抗帯

8. 財務諸表分析

  • 成長:
    • 売上高(連結):94,452(2022/3)→106,132(2023/3)→115,727(2024/3)→125,908(2025/3)
    • 3年CAGR:約+10%(2022→2025)
    • 当1Q(2026/3期):売上+13.9% YoY、受注残+15.4% YoY
  • 収益性(LTM・会社資料):
    • 粗利率:約22–23%(当1Q 21.9%)
    • 営業利益率:11.4%
    • 当1Q営業利益:+26.0% YoY、純利益:+32.1% YoY
  • 利益・効率:
    • 営業利益:11,198(2022/3)→11,697(2023/3)→12,512(2024/3)→14,493(2025/3)
    • ROE:17.68%(実績)、LTM 19.18%(改善傾向)
    • ROA(LTM):12.35%
  • キャッシュ・財務安全性:
    • 現金等:268.9億円(直近四半期)
    • 流動比率:3.06倍、自己資本比率:72–75%
    • 有利子負債情報は未詳細だが、ネットキャッシュ基調(注:総負債は小さめ)
  • セグメント動向(2026/3期1Q):
    • 業務&ソリューション:売上13,390(+11.8%)、セグ利益1,713
    • テクノロジー&ソリューション:売上11,183(+10.8%)、セグ利益1,236
    • プラットフォーム&サービス:売上8,334(+22.3%)、セグ利益805
  • 特記事項:海外子会社の不適切支払いに関する注記あり(金額見積不能)

9. 株主還元と配当方針

  • 配当実績/予想:
    • 予想配当:年35円(会社予想、利回り約2.76%)
    • トレーリング:31.75円、5年平均利回り:2.40%
    • 配当性向:約50%(予想)
  • その他株主還元:自己株式取得・消却の実施(約25億円)
  • 株式分割:1→4(効力発生日 2025/10/1)。流動性向上の効果
  • 基準日:次回配当の基準日は2026/3/30(予定)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム:52週で+28.6%(S&P500 +13.8%に対して高い伸び)。直近は調整基調で短期モメンタムは鈍化。
  • ボラティリティ:β 0.31(低ボラティリティ)
  • 信用動向:信用倍率1.49倍。信用買残は前週比+6千株、信用売残は-3.2千株で、やや買い越し方向。
  • 需給・イベント:
    • 株式分割後で個人投資家の参加余地拡大
    • 直近の好決算(1Qの2桁増収増益・受注残増)が関心材料
    • 次回決算予定:2025/11/5

11. 総評

  • 事業:金融・公共・製造などでのモダナイゼーション需要、クラウド/データ/セキュリティ/EA/IoT/マネージドサービスの重点投資が奏功。受注残増と高い自己資本比率で事業の視認性・安定性がある。
  • 収益性:営業利益率は業界標準〜やや高めのレンジで推移。LTMでROEは高水準。
  • 成長性:3年CAGR約10%、当1Qも2桁増収と堅調。生成AI等の新領域育成により中期の追加成長ドライバを確保。
  • バリュエーション:PERは業界平均を下回る一方、PBRは上回る。資本効率や成長期待を織り込む形で評価が分かれる。
  • リスク:人材・外注費、マクロ環境と顧客IT投資サイクル、海外子会社の法的リスク注記に留意。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 根拠:LTM売上成長率(四半期YoY +13.9%)、3年CAGR約+10%、受注残+15.4%
  • 収益性:B
    • 根拠:営業利益率約11%はSI業界の標準〜やや上。粗利率も標準的
  • 財務健全性:S
    • 根拠:自己資本比率72–75%、流動比率3.06倍、キャッシュ豊富、低D/E
  • 株価バリュエーション:B
    • 根拠:PERは業界平均未満、PBRは平均超。総合で概ね中立


参考データ(抜粋)
– 株価:1,268円
– 時価総額:2,078.9億円
– PER(予想):18.68倍、PBR:3.63倍
– EPS(予想):67.87円、BPS:349.56円
– 配当利回り(予想):2.76%(年35円)
– 50日移動平均:1,296円、200日:1,167円
– 年初来高値:1,352円、年初来安値:851円
– ROE:17.68%(実績)、LTM 19.18%
– 自己資本比率:72.2%(実績)/ 74.6%(1Q)


企業情報

銘柄コード 9682
企業名 DTS
URL http://www.dts.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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