1. 企業情報
- 事業概要
- 自動車用プレス部品大手。車体骨格(フロント・センター・リア各ピラー、サイドシル、前後サイドメンバー等)や操安・衝突安全を支える部品を主力に、精密プレス(トルクコンバーター部品、オイルパン等)、樹脂部品(アンダーカバー、フェンダープロテクター等)を製造・販売。
- 連結事業構成(2025/3):車体プレス部品88%、精密部品10%、樹脂部品1%、他1%。海外売上比率68%。
- 得意先は日産向けが約7割。北米・欧州・アジアに生産拠点を持つ「世界3極体制」。
- 基本情報
- 設立:1945年、本社:横浜市
- 従業員:7,429人、平均年齢44.5歳、平均年収676万円
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 車体プレス部品に強みを持つ日系大手。日産グループ向け比率が高く、モデルサイクル・生産調整の影響を受けやすい一方、グローバルでの供給体制と大型ライン(タンデム・トランスファープレス等)を備える。
- 競争優位性
- 高張力鋼板(ハイテン)やホットスタンプなどの難成形対応、軽量化ニーズへの対応力。
- グローバル生産・移転価格税制対応によるコスト最適化。
- 課題
- 顧客集中(主に日産)によるボラティリティ。
- EV化でAT向け精密プレス(トルクコンバーター周辺)の構成比低下リスク。一方で車体骨格部品の需要は継続。
- 為替・鋼材価格・人件費などコスト変動の吸収。
3. 経営戦略と重点分野
- 会社開示(当該四半期資料)での明示は限定的(詳細な中計は資料記載なし)。
- 足元の施策(決算短信要旨より)
- 固定費抑制と収益性重視の操業、移転価格税制調整金の適正化。
- 地域別では日本・欧州・アジアの減産影響を抑えつつ、米州の増産取り込み。
- 流動性確保:コミットメントライン等の与信枠445億円(未使用枠211億円)。
- 注力領域(事業特性から読み取り)
- 高張力鋼板・ホットスタンプ等の軽量化技術領域の深耕。
- グローバル最適生産と費用構造の継続改善。
- 電動化時代の車体骨格・シャシー周辺の受注獲得。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル:完成車メーカー向けの長期取引に基づく量産部品供給。モデルライフと価格改定で収益が規定される典型的ティア1/ティア1.5モデル。
- 持続性評価
- 車体骨格部品は電動化後も基礎需要が継続。一方、変速機関連の精密プレスはEV化で縮小リスク。
- 顧客・地域分散により一定のショック吸収力はあるが、顧客集中と自動車市況の影響は残る。
- 設備集約型で減価償却負担は重いが、稼働率改善が利益レバレッジに寄与。
5. 技術革新と主力製品
- 技術・独自性
- 高張力鋼板・ホットスタンプなどの高難度成形、サーボプレス・自動化ライン運用、品質保証ノウハウ。
- 主力領域
- 売上の約9割を占める車体プレス部品が収益の柱。精密プレス(AT関連)と樹脂アンダーカバーなどが補完。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価1,207円、時価総額54,321百万円、発行株式数約45.0百万株
- 指標と比較
- 会社予想EPS:56.45円 → 予想PER:約21.4倍(業界平均PER13.3倍より高め)
- 実績BPS:2,929.04円 → 実績PBR:約0.41倍(業界平均PBR0.8倍より低め)
- 配当:年60円(会社予想) → 予想配当利回り:約4.97%
- EV/EBITDA(LTMベース概算):EV≒72,881百万円(54,321+56,800−38,240)、EBITDA≒36,320百万円 → 約2.0倍
- EV/S(LTM売上323,340百万円):約0.23倍
- コメント
- 収益(EPS)基準では割高寄り、資産(PBR)・キャッシュフロー(EV/EBITDA)基準では相対的に低位水準というミックス。直近は特殊要因や利益水準の低さがPERに反映。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 50日移動平均:1,192円、200日:1,069円。株価1,207円は両平均線上(中期・長期とも上方)。
- 年初来高値1,286円まで約6%下、安値840円からは約44%上。
- 直近10日
- 1,180~1,220円のレンジ推移で、レンジ上限圏。出来高は10日平均約158千株に対し本日45.7千株とやや細り。
- 総合
- 中期的な上向き基調維持。高値圏接近だが、直近はレンジ内でのもみ合い。
8. 財務諸表分析
- 収益・成長
- 売上高推移:2022/3 254,450 → 2023/3 304,442 → 2024/3 335,079 → LTM 330,045(百万円)。3年CAGR約+9%、直近期は微減。
- 2026/3 1Q:売上7,4739百万円(前年比▲8.2%)、営業利益4,081百万円(+26.9%)。
- 収益性
- LTM粗利率:約12%(39,415/330,045)、営業利益率:約4%前後(資料間で3.7〜5.3%の差異あり)。当期1Qの営業利益率は約5.5%。
- LTM純利益は特殊要因計上で赤字(利益率▲6.3%)。ノーマライズEBITDAは10%台前半。
- 効率・資本
- ROE(実績):▲14.67%、ROA(LTM):2.57%。
- 自己資本比率:44.8%(四半期時点46.6%)。
- 流動比率:約142%、D/E(有利子負債/自己資本):約39%。
- 現金同等物:382億円、有利子負債:568億円、ネット有利子負債:約186億円。
- コメント
- コスト改善で営業段階は持ち直しつつあるが、特殊要因で最終赤字。財務安全性は一定水準を維持。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 実績(2025/3):年60円。予想(2026/3):年60円据え置き。
- 予想配当利回り:約4.97%(株価1,207円)。
- 会社予想EPS56.45円に対する配当性向は約106%(参考値)。提示データの「Payout Ratio 41%」とは算定基準が異なる可能性あり。
- 自社株買い等
- 自己株式比率:約1.5%。当該期の自己株買い記載はなし(資料ベース)。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週騰落率:約+5.3%。β(5年):0.45と低ボラ。
- 信用取引:信用倍率2.57倍。買残・売残とも増加(直近週)、短期需給は中立〜やや積み上がり。
- 影響要因
- 得意先の生産計画、為替、鋼材価格、地域別需要、移転価格税制調整・税効果などが業績・株価に影響。
11. 総評
- 需要側では車体骨格部品の持続的ニーズにより中長期の事業基盤は維持される一方、得意先集中とEV化による精密プレスの縮小リスクは留意点。
- 収益面はコストコントロール進展で営業利益は改善傾向。Q1での利益率改善が確認できるが、通期ガイダンスは売上減・利益減を見込む保守的な前提。
- バリュエーションはPERでは高め、PBR・EV倍率では低位というコントラスト。財務体質は自己資本比率40%超・流動比率140%台で安定。
- 確認ポイント:得意先の生産動向、為替・原材料、地域別収益の継続的改善、EV化対応の受注状況。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:C
- 根拠:LTM売上は微減、会社予想も減収見込み。一方で過去3年CAGRは+9%と底堅いが、直近トレンドを重視。
- 収益性:B
- 根拠:営業利益率は約4〜5%に改善、ノーマライズEBITDAは10%台前半。特殊要因除外ベースで業界並み水準。
- 財務健全性:A
- 根拠:自己資本比率約45%、流動比率約142%、D/E約39%と良好。ネット有利子負債も相対的に抑制。
- 株価バリュエーション:B
- 根拠:PERは業界平均超だが、PBR・EV/EBITDA・EV/Sは低位。総合で中立寄り。
参考データ(抜粋)
- 株価関連
- 株価:1,207円、時価総額:543億円、年初来高値:1,286円、安値:840円
- 50日MA:1,192円、200日MA:1,069円
- 予想(会社計画 2026/3)
- 売上高:275,000百万円、営業利益:8,000百万円、純利益:2,500百万円、EPS:56.45円、配当:年60円
- 今後のイベント
- 決算発表予定:2025/8/6〜8/11(範囲表示)
- 権利落ち日(予定):2026/3/30
注:一部の利益率は資料間で差異があり、LTMベースは概算レンジで記載。詳細は会社IR・決算短信原文の該当注記をご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 5949 |
企業名 | ユニプレス |
URL | http://www.unipres.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 自動車・輸送機 – 輸送用機器 |
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