新日本製薬(4931)企業分析レポート
最終更新日: 2025-10-20
1. 企業情報
- 概要: オールインワン化粧品「PERFECT ONE」を主力とする化粧品・ヘルスケアのファブレスメーカー。販路は通信販売が中心(連結売上の約91%)、他に卸売・海外販売(比率は小さい)。機能性表示食品や医薬品も取り扱い。
- 体制: 1992年設立、福岡市本社。従業員316人。通販・ECでのマーケティングと顧客データ活用を強みとし、製造は外部委託。
- 主なブランド/商材: PERFECT ONE、PERFECT ONE FOCUS、PERFECT ONE オールインワンジェル、機能性表示食品「Wの健康青汁」、ヘルスケア「Slimore Coffee」など。
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: 国内D2C(通販/EC)に強みを持つスキンケア企業。オールインワン領域で高い知名度があり、ドラッグストア等の卸チャネルも拡大中。海外はテスト段階。
- 競争環境/課題:
- 化粧品ECは競争激化・広告単価上昇が続く。通販依存度が高く、顧客獲得コスト(CAC)とLTVのバランスが収益性を左右。
- 主力ブランド依存度が高く、カテゴリーのトレンド変化や代替品の台頭によるリスク。
- 海外売上は現状僅少で、成長ドライバーとしての立ち上がりはこれから。
3. 経営戦略と重点分野
- 中期計画: 「Growth Next 2027」
- EC投資の重点配分(オンラインでの効率的獲得・リテンション強化)
- 新商品投入とミドル層向け提案の強化
- ドラッグストア等オフラインでの棚拡大
- 海外は米国でのテストを継続し、投資効率の向上を図る
- 構造対応: 連結子会社フラット・クラフトの計画未達に伴うのれん減損(7.59億円)を計上し、2025/10/1に親会社へ吸収合併。経営資源の再配分と効率化を推進。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 高粗利のスキンケアを中心にD2Cで展開。販促費の配分見直しとデータドリブンな広告運用で利益率を確保。卸販売の拡大はチャネル分散によるボラティリティ低減に寄与。
- 適応力: ECでのマーケティング最適化・商品ポートフォリオ拡張により、広告市況や顧客動向の変化に対応。海外は段階的投資でリスク管理。
5. 技術革新と主力製品
- 技術/開発: ファブレスのため製造設備投資は限定的。処方開発・品質管理・デジタルマーケティングの改善が中心。コンテンツ/メディア分析の精度向上を掲げる。
- 主力製品:
- PERFECT ONE(オールインワンジェル等):通販・卸の柱
- PERFECT ONE FOCUS:クレンジングバーム等でシェア拡大
- ヘルスケア:Wの健康青汁、Slimore Coffeeなどが伸長
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 株価: 2,232円、時価総額 約487.8億円
- 指標(会社予想/実績)
- PER: 15.28倍(業界平均 20.4倍)
- PBR: 2.13倍(業界平均 1.1倍)
- EPS(予想): 146.09円、BPS(実績): 1,046.62円
- EV/Sales(概算): EV ≒ 487.8 – 171.1 + 12 ≒ 317.9億円、売上LTM ≒ 411.7億円 → 約0.77倍
- まとめ: PER・EV/Sは業界平均より低め水準、PBRは平均を上回る水準。利益・成長の持続性、資本効率の評価が株価に反映。
7. テクニカル分析
- トレンド: 直近10日終値は横ばい~やや下。50日線(約2,366円)・200日線(約2,256円)を下回る/接近。
- 位置づけ: 年初来高値2,544円/安値1,890円のレンジで中位~やや下。出来高は3か月平均(約7.8万株)に比べ低め。
- 需給: 信用倍率0.47倍(売り長)。インサイダー保有比率が高くフロートは限定的(浮動株約976万株)。
8. 財務諸表分析
- 売上成長(百万円)
- 2021: 33,896 → 2022: 36,107 → 2023: 37,653 → 2024: 40,043 → LTM: 40,669(または別データで411.7億円)
- 3年CAGR(2021→2024): 約+5.7%
- 収益性(LTM・概算)
- 粗利率: 32,513/40,669 ≈ 約80%
- 営業利益率: 4,634/40,669 ≈ 約11.4%
- 当期純利益率: 2,328/40,669 ≈ 約5.7%
- ROE(実績): 13.56%、ROA(参考): 約11.4%
- 一過性項目: のれん減損等(7.59億円)を計上、Normalized EBITDA 約49.3億円
- 財政状態(2025/6/30)
- 現金等: 約171.1億円、総資産: 約268.3億円
- 有利子負債: 約1.2億円、自己資本比率: 82.4%(実績79.8%→改善)
- 流動比率: 約560%と流動性は厚い
- トレンド: 売上・営業利益は安定的に増加。純利益は減損の影響で短期的にブレ。
9. 株主還元と配当方針
- 配当: 予想年間52円(利回り約2.33%)、配当性向約32%。前期は記念配当含み45円。
- 自社株買い: 2024年11月に自己株式48.7万株取得、自己株保有比率約3.3%へ増加。資本政策としての株主還元を実施。
- 主要株主: 創業者・経営陣・関係者で約6割超を保有。浮動株は相対的に小さい。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム: 52週変化率+約30%(参考データ)。直近は移動平均線をやや下回り、短期は弱含み。
- 関心要因:
- 中期計画の進捗(EC効率化、新商品、卸拡大)
- フラット・クラフト吸収合併後の収益改善度合い
- 広告費効率・CACの動向、EC競争環境
- 海外テストの成果、円相場・原材料コスト
11. 総評
- 事業面: 通販主力の高粗利モデルで、売上は中くらいの成長を維持。チャネル分散(卸)と商品ポートフォリオ拡張で安定性を補強。
- 収益面: 広告効率の最適化により営業利益率は2桁水準。減損の一過性影響を除けば基調は安定。
- 財務面: 現金厚く、負債は極小で資本の健全性が高い。
- バリュエーション: PER・EV/Sは業界平均より低め、PBRは高め。資本効率と成長見通しが評価のポイント。
- リスク: EC競争激化、主力ブランド依存、海外の立ち上がり不確実性、広告市況の変動。
12. 企業スコア
(S: 非常に良好 / A: 良好 / B: 中立 / C: やや弱い / D: 弱い。欠損はB。一過性損益は除外。)
– 成長性: A
理由: 3年CAGR約+5.7%、通期予想も増収計画。LTMの増収率は小幅だが中期的には伸長。
– 収益性: A
理由: 粗利率約80%、営業利益率2桁。Normalized EBITDAも安定。
– 財務健全性: S
理由: 自己資本比率80%台、D/E極小、流動比率>500%。
– 株価バリュエーション: A
理由: PER・EV/Sは業界平均より低め、PBRは高めだが総合的に割高感は抑制的。
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出典: 提示の株価・財務データ、2025年9月期 第3四半期決算短信(連結)要約。記載数値は百万円・円ベースで概算を含みます。実際の投資判断は最新の有価証券報告書・決算説明資料等をご確認ください。
企業情報
銘柄コード | 4931 |
企業名 | 新日本製薬 |
URL | https://corporate.shinnihonseiyaku.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 素材・化学 – 化学 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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