以下は、石油資源開発(JAPEX、証券コード:1662)の企業分析レポートです。事実情報に基づく整理であり、投資助言は行いません。
– 企業情報
– 概要
– 原油・天然ガスの探鉱・開発・生産(E&P)と、国内ガス供給・LNG・発電などのインフラ・ユーティリティを展開。地震探査・掘削の請負、石油製品・LPG販売、再エネ(風力・太陽光・バイオマス)やCCS(CO2地下貯留)にも関与。
– カナダの重質油(オイルサンド・重質油)事業は売却済み。国内ガス田運営とパイプライン網を基盤に、北米・欧州・中東でもE&Pを実施。
– 事業構成(2025.3、連結)
– インフラ・ユーティリティ:49%
– E&P:33%
– その他:18%
– 海外売上比率:28%
– 補足(強みの土台)
– 国内で天然ガスの供給・パイプライン運営を有し、E&Pのサイクル性をユーティリティ収益で一部平準化。
– CCS/CCUS実証(苫小牧など)での技術蓄積。
– 業界のポジションと市場シェア
– ポジション
– 国内の独立系E&PとしてはINPEXに次ぐ規模感。上流(E&P)から中流(LNG・ガス供給・パイプライン)、電力・バイオマスまで縦の連携が特徴。
– 競争優位性
– 国内ガス田運営とパイプライン保有による供給安定性、上・中流の一体運営、CCS等の技術的ケイパビリティ。
– 課題
– コモディティ価格(原油・ガス)への感応度、埋蔵量のリプレースメント、上流投資の資本集約性。脱炭素政策の変化やLNG需給・為替のボラティリティも収益変動要因。
– 競合環境(参考)
– 上流:INPEX、MOECO(住友系)など
– 国内ガス/LNG・電力:東京ガス・大阪ガス等の大手エネルギー、電力各社
– 経営戦略と重点分野
– 経営計画(JAPEX経営計画 2022–2030 の方向性)
– 上流:選択的なE&Pへの投資(ガス偏重・資本効率重視)、非中核資産の見直し(重質油からの撤退など)でポートフォリオ最適化。
– 中流・ユーティリティ:国内ガス供給・LNG取扱・発電(含むバイオマス)を安定収益基盤として拡大・効率化。
– 新規領域:CCS/CCUSの事業化・受託、再エネ・地熱などの脱炭素関連ビジネス育成。
– 直近の構造対応
– 連結範囲の見直し(JAPEXエネルギーの譲渡プロセス等)、海外子会社設立(Peoria Resources LLC)など。
– 業績予想(修正後、2026/3期)
– 売上高 3,300億円、営業利益 310億円、純利益 330億円、EPS 128.95円と減益計画(資源価格の平常化と数量前提の見直しを反映)。
– 事業モデルの持続可能性
– 収益モデル
– E&Pは資源価格と生産量に連動し変動大。インフラ・ユーティリティはLNG・ガス供給、電力、バイオマスのストック性収益でボラティリティを緩和。
– 適応力
– 非中核資産の売却、ガス偏重、CCS/再エネなどへのシフトでトランジション対応を進める方針。国内インフラの安定キャッシュは投資原資となりやすい。
– 技術革新と主力製品
– 技術・独自性
– 地震探査・掘削・ロギング等の上流技術、国内パイプライン運営のオペ力、CCS(地層評価・圧入・モニタリング)ノウハウ。
– 主力の収益源
– 国内天然ガス供給・LNG・電力等のインフラ・ユーティリティが売上の約半分。上流は北米・欧州の寄与が近時拡大。
– 直近期(2026/3期1Q)
– 売上 828億円(前年比 -7.4%)、営業利益 167億円(+29.0%)。LNG販売数量減で減収も、海外E&Pの販売増や評価益等で増益。
– 株価の評価(バリュエーション)
– 前提
– 株価 1,258円、EPS(会社予想)128.95円、BPS 2,046.18円、配当予想 40円。
– 指標と解釈
– 予想PER:9.76倍(業界平均 9.5倍と同水準圏)
– 実績PBR:0.61倍(業界平均 0.6倍と同水準圏)
– 参考・実績PER(LTM):約3.9倍(1,258円/323.18円)。ただしLTMには一過性利益の影響が示唆(「特別要因」計上あり)され、フォワードEPSは低下見込み。
– 配当利回り:3.18%(会社予想、配当性向 約17%)
– P/S(LTM):約0.85倍(時価総額/売上高)
– 総括
– 業界平均に近いバリュエーション。PBRは1倍を下回る一方、ROEは15%台。今期ガイダンスは減益想定。
– テクニカル分析
– トレンド
– 株価は50日線(約1,231円)・200日線(約1,119円)を上回り、上昇トレンドを維持。
– 位置づけ
– 52週高値 1,352円、安値 893円に対し、現値はレンジ上方(約80%分位)で「高値圏寄り」。
– 値動き
– 10/10以降に出来高増を伴う上振れ・下振れを経て、直近は1,200~1,300円台での持ち合い。短期は戻り基調だが出来高は3カ月平均を下回りつつあり、勢いはやや鈍化。
– 財務諸表分析
– 成長・収益性(LTM中心)
– 売上高:3,890億円(前年 3,259億円→+約19%)
– 粗利率:約26%(企業財務指標ベース:粗利 1,022億円/売上 3,824億円)
– 営業利益率:約20.2%(企業財務指標)
– 純利益率:約22.3%(企業財務指標)
– EBITDA:1,212億円(EBITDAマージン約32%)
– 留意:LTMには一過性項目(約444億円)があり、実力把握にはノーマライズ指標(Normalized EBITDA 約1,168億円)も併用が有用。
– 効率・資本
– ROE:15.7%、ROA:6.0%
– 自己資本比率:77.4%、流動比率:約4.7倍。財務余力は高水準。
– 現金等:1,533億円(直近四半期)。有利子負債情報は未提示だが、総じて保守的なバランスシート。
– 推移(年度)
– 売上:2022/3 2,491億 → 2023/3 3,365億 → 2024/3 3,259億 → LTM 3,890億
– 営業利益:2022/3 198億 → 2023/3 621億 → 2024/3 552億 → LTM 620億超
– EPS:2022/3 -109円 → 2023/3 247円 → 2024/3 199円 → LTM 315円
– 足元1Qは減収・増益(販管・仕入構造、評価影響等)。
– 株主還元と配当方針
– 配当
– 今期予想:年40円(中間20円・期末20円)。予想配当利回り約3.2%、配当性向約17%。
– 直近実績:年55円(実績利回り約4.5%、株式分割後換算)。
– 自己株式・買戻し
– 自己株保有は軽微(約0.09%)。本資料中に自社株買いの明示はなし。
– 参考
– 株式分割:2024/9/27に1→5を実施。大株主は経産大臣(約37.8%)等で政策保有色が強く、フリーフロートは限定的。

  1. 株価モメンタムと投資家関心
  2. モメンタム
    • 52週で+7.3%。低ベータ(0.22)で指数連動性は低め。短期は移動平均上での推移。
  3. フロー/センチメント
    • 信用買残 63.7万株(前週比 +6.1万)、信用倍率 4.97倍。個人投資家の強気スタンスがやや優勢。売残は微減。
  4. 需給

    • インサイダー・政府系保有が厚く、浮動株 1.33億株程度で流動性は一定ながら、イベント時の出来高変動は大きくなりやすい。
  5. 総評

  6. 事業面
    • 上流の価格感応度を、国内ガス・LNG・電力等の安定収益で補う二層構造。CCSや再エネを将来の柱候補として育成中。
  7. 財務面
    • 収益性は現状高水準、財務健全性も強固。LTMには一過性益が含まれる可能性があり、会社計画では減益を見込む。
  8. バリュエーション・株価
    • PER・PBRはいずれも業界平均並み。PBR0.6倍台と簿価に対するディスカウントは残存。株価はテクニカルには上方レンジに位置。
  9. 留意点

    • 原油・ガス価格、LNG数量、為替の変動、政策・規制、資産ポートフォリオの再編が主要な変動ドライバー。11/12の決算や通期見通しの進捗が注目イベント。
  10. 企業スコア(S/A/B/C/D、欠損はB、一過性損益は除外の考え方)

  11. 成長性:A
    • LTM売上は前年比+約19%、3年CAGRも高め。一方で会社計画は減収・減益見通しで先行きは平準化想定。
  12. 収益性:A
    • 営業利益率(LTM)約20%、EBITDAマージン約32%。業界水準比で良好と評価。
  13. 財務健全性:S
    • 自己資本比率77%台、流動比率約4.7倍、手元流動性厚め。D/Eも低位と見られる。
  14. 株価バリュエーション:B
    • 予想PER・PBRは業界平均並み。LTMベースは一過性の影響があり参考値扱い。

主要データ(抜粋)
– 株価:1,258円
– 時価総額:3,233億円
– 予想EPS:128.95円、実績BPS:2,046.18円
– 予想PER:9.76倍、実績PBR:0.61倍
– 配当利回り(予想):3.18%(配当性向約17%)
– ROE/ROA(LTM):約15.7%/6.0%
– 年初来高値/安値:1,352円/893円
– 50日/200日移動平均:1,231円/1,119円
– 次回決算予定:2025年11月12日
– 権利落ち予定:2026年3月30日

注記
– 本資料は提供データに基づく事実整理です。将来予想や市況前提の不確実性、一過性損益の影響にご留意ください。投資判断は、会社開示(決算説明資料・業績予想の前提等)を必ず併せてご確認ください。


企業情報

銘柄コード 1662
企業名 石油資源開発
URL http://www.japex.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 エネルギー資源 – 鉱業

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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