6590 芝浦メカトロニクス 分析レポート(株価: 16,840円)

以下は公開情報と提供データに基づく客観的な企業分析であり、投資助言を目的とするものではありません。不明点は原資料の確認を推奨します。

1. 企業情報

  • 概要
    • 液晶(FPD)・半導体・電子部品向けの製造装置を開発・製造・販売。前工程の枚葉式Siウエハ洗浄装置で世界首位クラス。後工程(先端パッケージ、ダイボンダ/フリップチップ等)や真空応用装置、医薬錠剤印刷などにも展開。
  • セグメント構成(連結、売上構成目安)
    • ファインメカトロニクス:62%(半導体前工程・FPD前工程/洗浄・現像・エッチング等)
    • メカトロニクスシステム:28%(半導体後工程/先端パッケージ、真空応用、二次電池等)
    • 流通機器システム:7%(券売機・自販機)
    • 不動産賃貸:2%
  • 地域:海外売上比率 67%
  • 会社基礎:設立1939年、横浜市本社、プライム市場上場、従業員1,274人

2. 業界のポジションと市場シェア

  • ポジション
    • 枚葉式Siウエハ洗浄装置で世界首位クラス。ロジック/ファウンドリ向けの前工程需要に加え、生成AI関連の先端パッケージ需要(後工程)を取り込む体制。
  • 競争優位性(示唆)
    • 強み:洗浄技術の深い知見、前工程・後工程の両輪、真空・インクジェット等の周辺技術資産。
    • 課題:半導体/FPDの設備投資サイクル依存、FPD投資の低調、前工程の受注変動(Q1で前期高水準から減速)。
  • 競合(一般論)
    • 半導体装置は国内外大手が並立(前工程洗浄では国内他社との競合、後工程は先端パッケージ各分野で海外勢含む)。

3. 経営戦略と重点分野

  • ビジョン/方向性(公開情報・短信要旨からの整理)
    • 半導体分野を収益の主軸に、生成AI関連を中心とした先端パッケージ領域の深耕。
    • 前工程(洗浄)での地位維持・高付加価値化、後工程への拡大でポートフォリオ強化。
    • FPDは需給調整局面を踏まえ効率運営、流通機器は新紙幣更新需要一巡後の収益性改善に注力。
  • 通期見通し(会社計画)
    • 2026年3月期予想:売上高8,000億円(▲1.1%)、営業利益105億円(▲25.7%)、EPS 571.85円(据え置き)。
    • Q1実績は通期予想の前提と整合。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益源
    • 前工程洗浄・後工程パッケージ装置が収益の柱。FPDや流通機器、不動産が分散効果を補完。
  • 適応力/リスク
    • AI/先端パッケージ需要の取り込みが進む一方、半導体・FPDの投資サイクルや為替に影響されやすい構造。前工程受注は高水準反動の減少が見られるが、後工程がカバー。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術・製品
    • 枚葉式ウエハ洗浄、エッチング、現像、検査、ダイ/フリップチップボンディング、真空蒸着・ボンディング、インクジェット(錠剤印刷)、マイクロ波応用等。
  • 最近の牽引領域
    • 生成AI向けGPU需要に伴う先端パッケージ装置(Q1でメカトロニクスシステム部門が大幅増収増益)。

6. 株価の評価(バリュエーション)

  • 前提
    • 株価 16,840円、予想EPS 571.85円、実績BPS 3,528.73円
    • 予想PER 29.45倍、実績PBR 4.77倍
    • 参考:業界平均 PER 24.2倍、PBR 1.6倍
  • 比較と簡易計算
    • PER比較:29.45倍(業界平均24.2倍に対し高位)
    • 業界平均PER×予想EPS = 24.2×571.85 ≈ 13,847円(単純比較ベース)
    • PBR比較:4.77倍(業界平均1.6倍に対し高位)
    • 業界平均PBR×BPS = 1.6×3,528.73 ≈ 5,646円(参考指標)
    • トレーリング指標参考:LTM EPS 788.53円 → 24.2倍なら約19,074円相当(参考)
  • EVマルチプル(参考)
    • EV ≈ 時価総額235.3bn + 有利子負債8.7bn − 現金21.9bn ≈ 222.1bn円
    • EV/Sales ≈ 222.1/85.3 ≈ 2.60倍、EV/EBITDA ≈ 222.1/17.84 ≈ 12.5倍
  • 補足
    • 会社予想は増益局面からの一服を見込む前提(前期比減益計画)。バリュエーションは成長期待やサイクル観測の影響を受けやすい点に留意。

7. テクニカル分析

  • トレンド
    • 現在値は50日移動平均12,289円、200日移動平均9,340円を上回る上昇トレンド。
  • 位置づけ
    • 52週高値19,090円に対し約12%下。52週安値5,060円からは大幅上方。
    • 直近10日では10/16に年初来高値圏19,060円を付けた後、16,840円へ調整。ボラティリティ高め。
  • 需給
    • 信用倍率1.24倍。信用買残増(+100千株)、売残減(▲41千株)で短期は買い建て増加。

8. 財務諸表分析

  • LTM(過去12か月)
    • 売上高 853億円、粗利 333億円(粗利率 約39%)
    • EBITDA 178億円、営業利益率 約18.9%、純利益率 約12.8%
    • ROE 約25.7%、ROA 約10.8%
  • 直近期(2026年3月期Q1、前年同期比)
    • 売上 215億円(+25.6%)、営業利益 40.6億円(+32.4%)、純利益 28.7億円(+25.6%)
    • 受注:総受注 178.9億円(▲16.2%)
    • 前工程(ファインメカ):受注▲23.8%、売上+20.6%、セグ利益224億円→利益率約17.5%
    • 後工程(メカトロ):売上+65.5%、セグ利益186億円→利益率約25.0%
    • 流通機器:売上▲47.6%、利益率約7.8%
    • 不動産:安定、利益率約21.8%
  • 財政・流動性
    • 自己資本比率 51.4%(期末49.7%→改善)、流動比率 約199%
    • 現金等219億円、有利子負債87億円、D/E 約18.9%と保守的
    • 仕掛品増(+17億円)など運転資金の動きあり

9. 株主還元と配当方針

  • 配当
    • 2025年3月期 実績:年間278円
    • 2026年3月期 会社予想:年間200円(配当性向目安 約35%)
    • 予想配当利回り:約1.19%(過去5年平均 2.68%)
  • その他
    • 自己株式保有 5.89%(将来の活用余地は会社方針次第)
    • 直近株式分割:3対1(2023/9/28)

10. 株価モメンタムと投資家関心

  • モメンタム
    • 52週騰落 +77.7%と強含み。直近は高値圏からの値幅調整。
  • 投資家関心
    • 出来高は直近10日平均107万株(3カ月平均60万株)と増加。半導体後工程(AI関連)のテーマ性が関心要因。
  • 予定イベント
    • 権利落ち日(予定):2026/3/30

11. 総評

  • 半導体前工程(枚葉洗浄)の強い地位と、AI需要に牽引される先端パッケージ(後工程)が成長をけん引。Q1は増収増益で、収益性・資本効率ともに良好。一方で、総受注は前年高水準の反動で減少、FPDや流通機器は調整が続く。財務健全性は高く、サイクル変動への耐性は一定程度確保。株価は業界平均と比べたバリュエーション指標で高位に位置し、直近は高値圏からの値幅調整局面。今後は前工程受注の回復度合いと先端パッケージ需要の持続性が業績・評価の主要ドライバー。

12. 企業スコア(S/A/B/C/D)

  • 成長性:A
    • 根拠:LTM売上YoY +25.6%。Q1も増収増益。通期計画は保守的(微減収計画)だが、足元の伸びは高め。
  • 収益性:A
    • 根拠:粗利率約39%、営業利益率約19%、ROE約26%と高水準。
  • 財務健全性:A
    • 根拠:自己資本比率51%、流動比率約199%、D/E約19%と良好。
  • 株価バリュエーション:C
    • 根拠:PER29.45倍・PBR4.77倍は業界平均(PER24.2倍、PBR1.6倍)より高位。EV/EBITDA約12.5倍、EV/S約2.6倍(参考)。

参考データ
– 株価レンジ:年初来高値 19,090円/安値 5,060円
– β(5年):0.78
– 時価総額:約2,353億円
– 単元/最低購入代金:100株/約168.4万円

注記
– 本資料は提供データの整理・計算によるもので、将来成果を保証するものではありません。投資判断は最新の開示資料(決算短信、説明資料、有価証券報告書等)をご確認ください。


企業情報

銘柄コード 6590
企業名 芝浦メカトロニクス
URL http://www.shibaura.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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