eBASE(3835)企業分析レポート
最終更新日: 2025-10-22
本資料は情報提供を目的としたもので、投資勧誘や助言を行うものではありません。
1. 企業情報
- 概要
- 商品情報データベース(PIM/MDM)ソフト「eBASE」の企画・開発・販売・保守が主力。食品・日用品・化学品向けなど業界特化型テンプレートに強み。
- 事業領域はパッケージ/ライセンス/保守・クラウド(SaaS)に加え、IT開発アウトソーシング(eBASE-PLUS)も展開。
- 住宅・日用雑貨・印刷・BtoB/BtoBtoCのデータ連携(データプール)、製品企画・クレーム管理、受発注等の周辺業務にもソリューションを拡張。
- 事業構成(2025.3期)
- パッケージソフト開発販売:売上構成約52%(セグメント利益率目安:49%)
- IT開発アウトソーシング:売上構成約48%(セグメント利益率目安:15%)
- 従業員:461名、本社:大阪市北区
- 市場:東証プライム
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション
- 食品・日用品などSKU点数が多く規制情報(アレルゲン、成分表示等)の更新が頻繁な領域でのPIM/MDMに実績。
- データプールや業界特化テンプレートによる導入のしやすさ、取引先とのデータ連携基盤が参入障壁に寄与。
- 競争環境・課題
- 競合は汎用PIM/MDM、PLM/PDM、個別スクラッチ開発など。機能面の差別化に加え、導入/運用コスト、データ連携網の広さが選定要因。
- 人材獲得コスト上昇、クラウド移行に伴う価格モデル最適化、顧客のDX投資ペース変動が課題。
- 市場シェア
- 具体的なシェアデータは非開示。
3. 経営戦略と重点分野
- ビジョン/方向性
- 業界特化のPIM/MDM基盤「eBASE」の横展開を継続し、BtoB/BtoBtoCのデータ活用領域を拡大。
- 受託/アウトソーシングは高付加価値案件へシフトし単価改善を図る。
- 直近(2026年3月期)計画
- 通期予想:売上高 58.0億円(+6.0%)、営業利益 19.7億円(+13.8%)、経常利益 20.0億円(+11.2%)、当期純利益 13.7億円(+9.5%)、EPS 30.30円(会社計画)
- 重点分野(Q1短信より)
- eBASE事業:食品・日雑は横ばい、住宅向けは案件前倒しで増。BtoBtoC「2nd eBASE」で一部本稼働開始。
- eBASE-PLUS:稼働工数増と人材確保・教育投資を継続しつつ高単価案件へシフト。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル
- ライセンス/保守・サブスクリプション収入によりストック性を確保。アウトソーシングは稼働率と単価が収益性を左右。
- 持続性の観点
- 規制・表示対応やマルチチャネル対応(EC含む)など、商品情報の正確性・即時性の需要は継続的。
- データ連携基盤のネットワーク効果がスイッチングコストを形成。人件費上昇時に価格改定/高単価案件へのシフトで対応できるかが鍵。
5. 技術革新と主力製品
- 主力
- 「eBASE」:商品情報管理の中核。業界特化テンプレート、アドオン、データプール連携、BtoBtoC展開(2nd eBASE)など拡張性。
- 技術/開発動向
- クラウド提供と周辺モジュール(設計/品質/表示/契約/受発注/クレーム管理等)で顧客業務を広くカバー。
- 中長期的にはAPI連携強化、マスタデータガバナンス、ワークフロー自動化等が注力領域と推察。
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提:株価 450円、時価総額 212.24億円、BPS 152.01円、現金 48.9億円(有利子負債は開示情報上限定的)
- 指標比較
- PER(LTM EPS 27.66円基準):約16.3倍
- PER(会社予想 EPS 20.51円):約21.9倍(提供値と整合)
- PER(会社通期計画 EPS 30.30円):約14.9倍
- PBR:2.96倍(提供値)
- EV/売上(LTM):約2.98倍(EV≒212.2−48.9=163.3億円、売上 54.7億円想定)
- EV/EBITDA(LTM):約9.1倍
- 参考:業界平均 PER 23.2倍、PBR 2.3倍
- 論点
- PERは基準(LTM/通期計画/会社予想)によりレンジがある。PBRは業界平均を上回る。ネットキャッシュ比率は時価総額の約23%相当。
7. テクニカル分析
- トレンド
- 直近株価 450円は、50日移動平均 495.9円、200日移動平均 533.7円を下回る。
- 年初来高値 676円、安値 435円。現在値は安値圏に近い水準。
- モメンタム/出来高
- 10日平均出来高 16.7万株 > 3カ月平均 11.9万株で短期的に商い増。
- 信用倍率 7.93倍(買い長)。信用残の増加は上値・下押しの両方向で変動性に影響。
8. 財務諸表分析(連結)
- 成長
- 売上推移:43.5億円(2022)→47.1億円(2023)→51.9億円(2024)→54.7億円(LTM)
- 3年CAGR:約7.9%/LTM YoY:約+5.4%
- 収益性(LTM)
- 粗利率:約53.4%(粗利 29.18億円/売上 54.70億円)
- 営業利益率:約31.7%(営業益 17.32億円)
- 当期純利益率:約22.9%(純益 12.51億円)
- EBITDA:17.93億円(EBITDAマージン約32.8%)
- ROE:17.5%、ROA:14.7%
- 注:足元Q1の営業利益率は13.7%と季節性・投資負担で低め。
- 安全性/流動性
- 自己資本比率:90.7%(Q1時点 92.5%)
- 流動比率:約10.27倍(Q1)
- 現金等:48.9億円、ネットキャッシュ基調
- キャッシュフロー
- 四半期CFは未開示。減価償却は期初Q1で1.8億円程度。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025年3月期:13.9円(実績)
- 2026年3月期:15.2円(会社予想)推定配当利回り約3.38%
- 連結配当性向(目安):約50%(提供値)
- 自己株式
- 期末自己株式比率:約4.81%(2,269,652株)
- 方針
- 期中での修正発表なし。自社株買いの新規方針は資料上未記載。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム
- 52週変化率:約-29.2%。移動平均線下方で推移。
- 直近10日では500円台から一時435円まで下落後、450円へ戻り。
- 需給・関心
- インサイダー保有比率約48.7%、浮動株は限定的(約2,133万株)。
- 信用買い残増(+51,500株)、売り残も増(+16,200株)。イベント前後の値動きに注意。
- イベント
- 配当基準日・権利落ち予定:2026-03-30(予定)
11. 総評
- 事業面
- 業界特化のPIM/MDMとデータ連携基盤に強み。BtoBtoC(2nd eBASE)や住宅分野の案件進捗など、プロダクト/領域拡張が続く。
- 財務・収益性
- 高粗利・高営業利益率、ネットキャッシュ、自己資本比率90%超と財務体質は堅健。足元Q1は投資や季節性で利益率が低下。
- バリュエーション
- PERは基準の置き方で14.9〜21.9倍程度のレンジ。PBRは2.96倍。業界平均との比較ではPERは同程度〜やや下、PBRは上。
- 株価テクニカル
- 主要移動平均線を下回り、52週安値圏に近い推移。短期は出来高増を伴う値動き。
(注)上記は公表データに基づく客観的整理です。将来の業績や株価を示唆するものではありません。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性:A
- 根拠:LTM売上YoY +5.4%、3年CAGR約7.9%。
- 収益性:A
- 根拠:粗利率約53%、営業利益率約31.7%、ROE 17.5%。業界平均水準を上回るとみられる。
- 財務健全性:S
- 根拠:自己資本比率90%超、流動比率10倍超、ネットキャッシュ。
- 株価バリュエーション:B
- 根拠:PERは業界平均と同程度〜やや下、PBRは平均超。EV/EBITDAは約9倍台。総合的に中立評価。
参考データ
– 株価レンジ(直近):高値 676円/安値 435円
– 50日/200日移動平均:約496円/約534円
– 時価総額:約212億円、発行済株式数:47,164,800株
– 直近四半期(2026年3月期Q1):売上 +1.0%、純利益 -18.6%(前年同期比)
不明点や非開示項目は記載を省略しています。
企業情報
銘柄コード | 3835 |
企業名 | eBASE |
URL | http://www.ebase.co.jp/ |
市場区分 | プライム市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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