1. 企業情報
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートは、NTTデータの子会社であり、Webシステム基盤構築ソフト「intra-mart®」の開発・販売を主事業としています。主な事業内容は、パッケージソフトウェアの提供と、それを活用したシステム開発やコンサルティングなどのサービス提供です。事業セグメントとしては、ソフトウェア事業が売上構成比で約44%、サービス事業が約56%を占めており(2025年3月期予想)、両事業の連携により顧客のシステム構築を支援しています。
2. 業界のポジションと市場シェア
同社は、エンタープライズ向けのローコードプラットフォーム「intra-mart®」に強みを持っています。国内の情報サービス業界においてDX(デジタルトランスフォーメーション)需要が高まる中、ローコード開発やクラウド導入のニーズが拡大しており、同社はその市場で存在感を示しています。競争優位性としては、ローコードプラットフォームの強化、新メソドロジーの導入による大規模案件への対応、クラウド技術やAWS認定などの技術力、および240社以上の会員を擁するユーザー会コミュニティ基盤を確立している点が挙げられます。特定の市場シェアデータは提供されていませんが、NTTデータグループの一員であることも信頼性や販売チャネルにおいて優位性となり得ます。
3. 経営戦略と重点分野
経営陣は、中期経営計画において具体的な数値目標の提示はないものの、「ローコード強化」「対象市場拡大」「クラウド/サブスクへの転換」「ビジネス変革支援強化」を重点方針として掲げています。特に、ソフトウェア事業におけるサブスクリプション型ライセンスやクラウド型サービスの拡大を推進しており、これにより収益モデルの安定化と持続的成長を目指しています。第1四半期の決算においても、サブスクリプションおよびクラウドサービスの拡大が継続していることが報告されており、戦略の一貫性が示されています。
4. 事業モデルの持続可能性
同社の事業モデルは、主力製品であるWebシステム基盤構築ソフト「intra-mart®」のライセンス販売(サブスクリプション型、クラウド型、売切り型)と、これに関連するシステム開発・コンサルティングサービス提供の両輪で構成されています。市場ニーズの変化、特にDX推進とローコード開発需要の拡大に会社が適応していることは、持続可能性を高める要因です。クラウド・サブスクリプションへの転換は、安定的な収益構造への移行を意味し、第1四半期決算に見られる契約負債の大幅な増加はその転換の進展を示唆しています。
5. 技術革新と主力製品
同社の主力製品は「intra-mart®」であり、エンタープライズ・ローコードプラットフォームとして、企業の基幹業務システムやDX推進を支える役割を担っています。技術開発においては、ローコード製品の継続的な強化に注力しており、新メソドロジーの整備を通じて大規模案件での採用実績も増えています。また、クラウド技術への対応やAWS認定の取得など、クラウド環境における提供体制も強化しており、技術的な独自性と市場競争力を維持しています。
6. 株価の評価
現在の株価3,850円に対し、PER(会社予想)は26.77倍、PBR(実績)は3.63倍です。
比較対象となる業界平均PERは17.6倍、業界平均PBRは1.6倍です。
同社のPERおよびPBRは、業界平均と比較して高い水準にあります。PERは業界平均の約1.5倍、PBRは約2.3倍となっており、市場は同社の成長性や将来性を高く評価していると解釈できます。
7. テクニカル分析
現在の株価3,850円は、年初来高値4,485円と比較すると約14%低い水準にあります。一方で、年初来安値2,320円と比較すると、約66%高い水準です。
直近10日間の株価推移を見ると、3,625円から3,850円のレンジで推移しており、大きな方向感は見えにくいです。
50日移動平均線3,870.30円をわずかに下回っていますが、200日移動平均線3,245.49円は上回っています。
これらのことから、現在の株価は短期的には調整局面にある可能性がありますが、中長期的には上昇トレンドを維持している高値圏に近い価格帯にあると見ることができます。
8. 財務諸表分析
- 売上高: 過去4年間で売上高は着実に増加しており、特に2024年3月期から2025年3月期にかけては大きく伸長しています。直近の第1四半期(2026年3月期)も前年同期比で+24.1%と好調な成長を継続しています。
- 利益: 営業利益は2023年3月期をピークに2024年3月期に減少しましたが、過去12か月および最新の第1四半期では回復基調にあり、営業利益率も改善しています。純利益も同様の傾向が見られます。
- キャッシュフロー: 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていませんが、貸借対照表上の現金及び預金は2025年3月末の2,519,987千円から2025年6月末の3,627,284千円へと増加しており、資金状態は良好に推移していることが示唆されます。
- ROE(実績): 6.79% (過去12か月: 11.77%)。これは株主資本を効率的に活用しているかを示す指標であり、比較的良好な水準です。
- ROA(過去12か月): 5.86%。総資産に対する利益の効率性を示す指標で、こちらも健全な水準です。
- 自己資本比率(実績): 55.2% (直近四半期: 50.4%)。高い水準であり、財務基盤の安定性を示しています。
- 流動比率(直近四半期): 1.50 (150%)。短期的な支払能力を示す指標として健全な水準です。
9. 株主還元と配当方針
同社は株主還元として配当を実施しており、2025年3月期の年間配当実績は35.00円、2026年3月期の年間配当予想は50.00円と増配傾向にあります。これにより、配当利回り(会社予想)は1.30%です。配当性向は会社予想で49.86%であり、利益の半分程度を配当に回す方針は、株主への還元と内部留保のバランスが取れていると見ることができます。自社株買いに関する具体的な発表は確認できません。
10. 株価モメンタムと投資家関心
過去52週間の株価変化率は+61.76%と、S&P500の+15.31%を大きく上回っており、強い株価モメンタムを示しています。直近の株価は高値圏からやや調整しているものの、活発なDX・ローコード需要の拡大が引き続き株価を支える要因となる可能性があります。一方で、直近の出来高は9,300株(本日)と比較的低く、信用買い残が48,900株ある(信用売残ゼロ)ことから、今後需給による株価への影響も考慮する必要があります。NTTデータ子会社としての安定性やブランド力も投資家関心に影響を与えると推測されます。
11. 総評
エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートは、NTTデータグループを背景に、企業のDX推進に不可欠なローコードプラットフォーム「intra-mart®」を核としたソフトウェアおよびサービスを提供しています。売上高は過去数年で着実に成長を加速させており、収益性も改善傾向にあります。財務基盤は自己資本比率や流動比率から非常に健全と評価できます。一方で、現在のPERやPBRは業界平均と比較して割高な水準にあり、市場の期待値が高いことを示唆しています。事業モデルのサブスクリプション・クラウドへの転換は、持続可能な成長と安定的な収益確保に寄与すると考えられますが、競合環境や経済情勢には引き続き注意が必要です。
12. 企業スコア
- 成長性: S
- LTM売上成長率は前年比で24.10%と高く、過去3年間の売上CAGRも15.65%と堅調に推移しています。直近の第1四半期も売上が大きく伸長しており、高い成長性を示しています。
- 収益性: A
- 過去12か月の営業利益率は8.98%と、一般的なソフトウェア・サービス業において適切な水準に回復しています。直近の第1四半期決算では営業利益が前年同期の損失から黒字転換し、今後さらなる改善が見込まれる点を評価しました。
- 財務健全性: S
- 自己資本比率は50.4%(直近四半期)と非常に高く、流動比率も150%(直近四半期)と健全な水準を維持しています。有利子負債に関する記載がないものの、これらの指標から財務基盤は非常に強固であると判断できます。
- 株価バリュエーション: C
- PER(会社予想)26.77倍およびPBR(実績)3.63倍は、それぞれ業界平均の17.6倍および1.6倍と比較して、かなり割高な水準にあります。市場からの期待が高い一方で、現在の株価は割高に評価されていると見られます。
企業情報
銘柄コード | 3850 |
企業名 | エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート |
URL | http://www.intra-mart.jp/ |
市場区分 | スタンダード市場 |
業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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