3765 ガンホー・オンライン・エンターテイメント(株)企業分析レポート
株価: 2,610円(2025-10-24終値)
1. 企業情報
- 概要: スマートフォン向けを中心に、企画・開発・運営・配信を一貫で行うゲーム会社。代表作「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」が収益の柱。PCオンライン/家庭用(コンソール)ゲームも展開。
- 事業セグメント: 単一(ゲーム事業)。
- 海外売上比率: 56%(2024年12月期)とグローバル色が強い。
- 従業員: 1,634人、平均年齢 41.7歳、平均年収 750万円。
- 最近のタイトル/施策:
- 「パズル&ドラゴンズ ゼロ」2025/5/29リリース(シリーズの大型アップデート/新展開)
- Ragnarok関連タイトルの中南米配信開始 ほか
- 上場: 東証プライム
2. 業界のポジションと市場シェア
- ポジション: 国内スマホゲームの主要プレイヤーの一角。長寿ヒットIP(パズドラ)を保有し、国内外で運営力を蓄積。
- 競争優位性:
- 長期運営に耐えるIPと運営イベント/コラボ施策の蓄積
- 海外売上比率が高く、地域分散による収益基盤
- 高水準の手元流動性(潤沢な現金)による投資余力
- 課題:
- ヒット依存・タイトルライフサイクルリスク
- ユーザー獲得コストやプラットフォーム手数料等の構造的圧力
- 市場の余暇競合(動画・SNS等)による滞在時間の分散
- 市場シェア: 公開情報から特定不可(記載なし)。
3. 経営戦略と重点分野
- 方針: 通期業績予想は非開示。既存主力のMAU維持・課金活性化、新作・既存タイトルのグローバル展開に注力。
- 重点施策(会社開示より):
- 既存タイトルのイベント/コラボ強化
- 「パズドラ」シリーズのテコ入れ(「パズドラゼロ」)
- Ragnarok関連の地域拡大(中南米など)
- 適切な資本政策(自己株式の取得・消却実施)
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデル: 基本プレイ無料+アプリ内課金(ガチャ・アイテム等)。長寿タイトルの運営イベント、コラボ、バランス調整等で継続収益化。
- 持続性評価の観点:
- 長寿IPの運営力は実証済みだが、収益はヒット性・運営カレンダーに依存
- 海外展開で分散は進む一方、地域ごとの嗜好差や規制対応が必要
- 大型新作・シリーズ刷新の成否が中期の伸長を左右
5. 技術革新と主力製品
- 技術/運営の特徴: 長期運営に適したライブオプス(季節イベント、コラボ、ゲーム内経済の調整)に強み。
- 主力製品:
- パズル&ドラゴンズ(シリーズ): 収益の柱
- Ragnarok関連タイトル: 海外寄与
- 新展開: 「パズドラゼロ」(2025/5/29)でシリーズの再活性化を狙う
6. 株価の評価(バリュエーション)
- 前提データ
- 株価: 2,610円
- 時価総額: 約1,805億円
- LTM売上高: 1,005億円
- LTM希薄化後EPS: 92.39円(基本 93.40円)
- 実績BPS: 2,233.63円(直近四半期BPS 2,253.66円)
- 現金等: 約1,368億円、D/E ≈ 0.9%
- 指標
- PER(LTMベース): 約28.3倍(= 2,610 / 92.39)
- PBR(実績): 約1.17倍(会社公表と一致)
- EV/売上: 約0.43倍(EV ≒ 1,805 – 1,368 = 約437億円)
- EV/EBITDA: 約3.5〜4.0倍(LTM EBITDA 1,105〜1,285億円相当データの幅による概算)
- 参考P/S: 約1.80倍(時価総額/売上)
- 業界平均との比較(参考)
- 業界平均PER: 23.2倍 → 当社はやや高め
- 業界平均PBR: 2.3倍 → 当社は低め
- コメント
- 高水準のネットキャッシュによりEV系指標は相対的に低く出やすい一方、LTM利益水準に基づくPERは平均を上回る。利益トレンドと投資負担(販管費等)の動向が評価のカギ。
7. テクニカル分析
- 位置づけ:
- 52週レンジ: 2,510円〜3,479円 → 現在値はレンジ下限に近い水準
- 移動平均: 50日線 2,759.9円、200日線 2,897.8円 → いずれも株価を上回る(下方乖離)
- 直近10日:
- 2,510〜2,635円のレンジでの保ち合い傾向
- 出来高は3カ月平均18.2万株に対し直近10日平均13.1万株でやや細り
- 信用動向:
- 信用倍率 4.11倍(買い長傾向)、買残増・売残増
8. 財務諸表分析
- 収益トレンド(連結、百万円)
- 売上高: 2021 104,626 → 2022 105,505 → 2023 125,315 → 2024 103,600 → LTM 100,533
- 営業利益: 2021 32,803 → 2022 27,649 → 2023 27,881 → 2024 17,492 → LTM 10,304
- 収益性(LTM)
- 粗利率: 約48.6%
- 営業利益率: 約10.3%
- 当期純利益率: 約5.8%
- ROE: 6.23%(2024実績 8.77%)
- ROA: 3.80%
- キャッシュフロー(LTM)
- 営業CF: 84.3億円
- レバードFCF: 59.8億円(正)
- 財務健全性
- 自己資本比率: 72.6%(直近短信ベース 72.0%)
- 流動比率: 約8.66倍
- 総現金: 約1,368億円、D/E ≈ 0.9%
- コメント: 収益はピーク(2023)からの調整局面。営業・純利益率は低下傾向。一方、バランスシートは極めて健全で、投資や株主還元の選択肢は広い。
9. 株主還元と配当方針
- 配当
- 2025年中間配当: 無配(決算短信記載)
- 期末配当: 未定(通期予想非開示)
- 参考データ: 直近実績・フォワードで60円/年・利回り約2.3%の記載あり(外部データ)。ただし会社方針は未定のため確定情報ではない点に留意。
- 自社株の取得・消却
- 取得: 163.9万株(2025/2/14決議)
- 消却: 1,400万株(2025/3/31実行)
- 期末自己株式: 1,482万株(保有比率21.43%)
- 大株主
- 自己株、SONFinancial合同会社、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)など。インサイダー保有約25.7%、機関保有約23.5%。
10. 株価モメンタムと投資家関心
- モメンタム: 50日・200日線を下回り、52週レンジ下限圏。52週騰落率は約-20.9%。
- ボラティリティ/相関: β(5年)-0.23と市場連動性は低め。
- 需給: 信用買い残が増加し買い長。直近の出来高は平均を下回り、短期関心はやや落ち着き。
11. 総評
- 収益面はピークからの調整が続き、LTMで売上・利益とも減速。営業・純利益率の低下が見られる。
- ただし財務は極めて健全で、潤沢な現金を背景に新作投資・運営強化・資本政策の選択肢を確保。EV系指標は抑制される一方、LTM利益水準に基づくPERは業界平均を上回る。
- 事業面では、主力IPの再活性化(パズドラゼロ)と海外拡大(Ragnarok等)が軸。タイトル・運営施策の成果が中期の成長性とバリュエーションの方向性を左右。
- テクニカルには52週安値圏で推移し、出来高は落ち着き。需給は信用買い長。短期の変動要因としては新作/イベントのKPI、コラボ施策、為替、四半期決算(次回発表予定: 2025/11/7)などが挙げられる。
12. 企業スコア(S/A/B/C/D)
- 成長性: C
- LTM売上成長率YoY: -3%前後。2023年からの減少継続。
- 収益性: B
- 粗利率約48.6%、営業利益率約10.3%。過去より低下も、黒字を確保。
- 財務健全性: S
- 自己資本比率72%台、流動比率8.7倍、実質無借金に近く潤沢な現金。
- 株価バリュエーション: B
- PERは業界平均超、PBRは平均下回り、EV指標は低め。総合して中立評価。
参考データ
– 年初来高値/安値: 3,479円 / 2,510円
– 50日・200日移動平均: 2,759.9円 / 2,897.8円
– 予定イベント: 2025-11-07 決算予定
– 重要留意点: 通期業績予想は非開示。一過性損益はスコアから除外。
本資料は公開データに基づく企業分析であり、特定銘柄の売買推奨を目的としたものではありません。記載数値はLTM/直近期の混在がありうるため、最終確認は会社開示資料をご参照ください。
企業情報
| 銘柄コード | 3765 |
| 企業名 | ガンホー・オンライン・エンターテイメント |
| URL | http://www.gungho.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
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このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.2)」によって自動生成されました。
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